先日元副大統領ジョー・バイデンが上院と下院議会の前で演説を行った。私は一分も観ていないし、何が話されたのかもよく知らないのだが、それにこたえる意味で共和党のティム・スコット上院議員が演説をした。スコット議員は南部のサウスカロライナ代表の黒人議員。彼は1960年代隔離された南部で育った。彼は自分の両親が子供の頃に離婚し、貧しい母子家庭で育ったにも関わらず、数々の恩師や宗教との出会いで今の自分があると語った。しかし民主党はやたらと人種を持ち出してアメリカを分裂しようとしていると批判。

大学や企業や文化を通じて我々が全く進歩していないかのようにふるまうことで金儲けをしている人たちがいる。我々が賢明に努力して埋めてきた溝を再び深めようとしている。

これが間違っていることを誰もが知っている。よく聞いてほしい。アメリカは人種差別の国などではない。差別を別の差別で戦うなど後進だ。つらい過去を悪用して正直に現在を語れないようにするのは間違っている。

この演説の後、ツイッターではアンクルトムをもじってアンクルティムという言葉がトレンドに上がったと言う。アンクルトムというのは昔の奴隷時制度の悲劇を描いた有名な本だが、今では白人の奴隷主に迎合して自分だけ好待遇してもらう黒人奴隷の裏切り者という意味で使われる。言ってみれば黒人にとっては黒んぼの意味のNワードよりひどい侮蔑語である。

左翼連中は共和党や右翼保守をしょっちゅうレイシストだと呼んでいるが、一旦黒人が左翼リベラルな考えから外れると、その黒人に対してどんな人種差別用語を使って侮蔑しようが構わないと思うらしい。彼が黒人でなかったら、ここまで叩かれていなかっただろう。「黒人の癖に自分の意見など言うな。黒人は黒人らしくおとなしく左翼リベラル白人様の言う通りにしていろ、この生意気な黒んぼめ」というわけだ。

In this image from Senate Television video, Sen. Tim Scott, R-S.C., delivers the Republican response to President Joe Biden's speech to a joint session of Congress on Wednesday, April 28, 2021, in Washington. (Senate Television via AP)

このスコット議員のスピーチを受けて、ジョイ・ベイハーという白人女性のテレビタレントが、自分が司会を務める朝番組で、スコット議員は差別意識と組織的な差別の違いを理解していないと批判した。

エクスキューズミー?長年人気テレビ番組の司会をやってる白人能無しタレントのあなたが人種隔離時代に母子家庭で育った黒人のティム・スコットよりも組織的人種差別の意味がわかるっての?

英語でいうシステミックレイシズムとは、政策的とか組織的とかいう意味で、つまり法律で黒人が差別されていた1960年代の公民法が通るまえの南部のようなシステムを言う。聡明な読者諸氏はご存じのことと思うが、当時のアメリカ南部では学校も劇場もホテルもレストランも公共施設はすべて白人と黒人に分かれていた。黒人側の施設はたいていが劣悪な状態で、病院の前で黒人が怪我をしても、白人専用病院であれば目の前の病院では診てくれないというようなひどい差別状況だったのだ。こういうのを組織的差別といい、今ではそんなものは全く存在しない。

ジョイ・ベイハーはアメリカのどこにそんなものが残っているというのだ? ベイハーは住居や銀行のローンで黒人は未だに差別されているというが、そんな証拠があるというなら是非出してもらいたい。だいたい若い頃から芸能界で成功して高収入の白人タレントが組織的人種差別の何を知っているというのだ?そんな人間がよくも偉そうに黒人に説教など出来るな!

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左翼連中がアメリカは人種差別の国だと言い張るのは、自分たちが人種差別者だからその罪悪感で言っているだけだろう。確かにベイハーのような連中ばかりをみていれば、アメリカは人種差別の国だと思われても仕方ないのかもしれない。


3 responses to 人種差別について黒人に説教する左翼白人至上主義者たち

苺畑カカシ3 years ago
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よもぎねこ3 years ago

 システミックレイシズムについて日本人が解説しているモノを二つ読みましたが、全然わかりませんでした。 どちらも内容がほぼ同じだったのですが、しかしどう読んでも中身は貧困問題で、人種差別ではないのです。 白人でも、また日本でもこういう貧困の連鎖は、十分あり得るとしか思えない内容でした。
 そもそも「システミック」というからには、差別をしている組織なり体制なり或いは制度なりがあるはずですが、それが全然説明されていません。
 個人個人では黒人は嫌い、黒人を馬鹿にしている人はいると思います。 そういう人は絶対にいなくならないでしょう。
 然しそれを言えば東洋人が嫌いな人や東洋人を馬鹿にする人も沢山いるので、東洋人へのヘイトクライムが問題になってきたのでしょう?
 しかし東洋人は移民の歴史が浅く言葉のハンディだって黒人より大きいのに、貧困からは脱出しているのです。
 だからこのシステミックレイシズムというのは、ホントに意味不明なのです。
 結局人種差別解消の最終目標を結果平等にするから、「システミックレイシズムというモノが存在するのだ。 だから黒人の所得は低いままなのだ。」という事にしなくてはならないのだとしか思えません。

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    苺畑カカシ3 years ago

    黒人の人権屋からすると東洋人て本当に面倒くさい少数民族ですよね。一世代目は難民で言葉も分からずお金もないのに、なぜか二世代目はちゃんと大学行って弁護士になったら医者になったりビジネスマンになったりしてる。どうしてシステミックレイシズムのあるアメリカで移民二世が成功できるのか、全くおかしいですものね。

    東洋人が成功する理由を言及したら、いかに黒人社会に問題があるかを見直さなければならないため、人権屋は東洋人を無視するのです。無視しない時は東洋人は白人に迎合して優遇されてるなどと言いがかりをつけるのです。

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