アメリカでは選挙の度に、新しい法案に賛成するか反対するかという項目がいくつか提出される。選挙案内にその法案の簡単な要約があるが、とくにその内容に興味がなかったり、知らなかった場合には、その法案に賛成するしないの判断は難しい。しかしそういう場合、誰がその提案を支持しているかを見ることで結構正しい判断が出来ることがある。例えば教員労働組合が支持しているというのと、全国ライフル協会が支持しているというのでは、かなり違うものであるというのは自ずと解る。

さて、今日本では選択的夫婦別姓という法案が出されているという。推進者の理屈は、女性でもキャリアを求める人が多くなった今、結婚のせいで苗字が変わると仕事に差し支えるといったものだ。確かに公式に名前を変えるというのは色々面倒だ。特にすでにキャリアを積んできた中年男女の場合は色々大変だ。それで名前は変えたい人だけが変えればいいという制度にしようじゃないかという考えは同意できないでもない。アメリカでは選択制で特に支障はおきていないし。

しかし本当にそうなのだろうか?この問題はそんなに簡単なことなのか?

実は本日ツイッターでリッキー・エルウッドさんという人が、こんなことを言ってるのを読んだ。

私は憲法9条の改正、そして憲法への自衛隊の明記を願っています。ところが日本にはこれに頑強に反対する左翼の政治家達がおり、私はそんな彼らの政治行動には「彼らは本当に日本の為を思ってやっているのか」と常々疑問を持っています。で、先日この(辻本清美の)ビデオを見る機会があり、突然気づいたのです。

「『選択的夫婦別姓』を推進しているのは憲法改正に反対し、自衛隊を排斥し、安倍総理を追い落とそうとしていたのと同じ政治家達ではないか!」という事実にです。これは私にとって選択的夫婦別姓に反対するに充分な根拠となります。

私は選択的夫婦別姓の事をよく知りません。「一体何の話だろう?」と思っていた程です。でも心は決まりました。私は『選択的夫婦別姓』推進に反対です。理由は「かつて天皇家に対して悪し様な言辞を使い、今も憲法改正に反対して国力弱体化に努めているが如き左翼政治家がにこやかな表情を浮かべて甘い言葉を使って推進する法律が日本の為になる訳が無いから」です。

これは非常に大事なことだ。普段から日本を左翼社会に推し進めようとしている人たちが強く推すアジェンダが、社会主義を望まない人たちにとって良い結果を生むとは信じがたい。なにか裏に隠された動機があるのではないかと疑ってかかるべきである。

左翼活動家は常に最終目的を明確にせずに、一見無害で誰もが同意できそうな発案をしてくる。そしてそれに疑問を提示する相手に対して「それは被害妄想だ、そんなことは起き得ない」と言って片付けようとする。辻元氏は諸外国の例を出してこれらの国々で家族は壊れていないと言い張る。だから日本でも大丈夫という理屈を通している。

だが選択的夫婦別姓制度のある国々の家族は本当に大丈夫なのか?先ず欧米では結婚をする人の数が極度に減っている。私が拙ブログで2012年に紹介したこの記事から読んでみよう。

先日ニューヨークタイムスの30歳未満の女性の出産のほとんどが婚外で起きているという記事を読んで唖然としてしまった。アメリカでは過去50年間未婚女性の出産が増えて来てはいたが、ついに今年、30歳未満の女性の間では、出産の半分以上が婚外出産となってしまった。

一時は結婚外出産といえば、貧困層や少数民族の女性と相場は決まっていたのだが、最近は中流の女性の間でもめずらしくない現象となった。未婚の母の率が一番増えたのは20代の白人女性で、短大卒以下がほとんど。女性全体では2009年の出産の59%と、かろうじて過半数が結婚内の出産。しかし出産の2/3が30未満の女性によるものなので、世代が代わるにつれこの数は増えるものと想定される。

これは8年前の記事なので、今はもっとすごいことになっているだろう。それから忘れてはならないのはアメリカ社会の離婚率。アメリカでは平均して10組に一組は離婚する。人によっては何度も結婚しては離婚するので、そのたびに名前を変えていたら大変だ。

アメリカのこの状況になったのは選択的夫婦別姓が原因だとは言わないが、選択的夫婦別姓を抵抗なく受け入れられるようになったのは、こうした家族の崩壊という背景があったからなのではないだろうか?日本がそういう社会の真似をすることが、日本にとってどう良い結果をもたらすというのか私には理解できない。

だいたいこういうことに、元々社会制度の違う諸外国の風習を持ち出すのはおかしくないか?日本にはアメリカなどにはない戸籍制度というものがある。日本人は結婚を家族間の契約として考えてきた。だから女性は嫁入りし男性なら婿入りすることで、他人が家族の一員となってきたのだ。苗字を変えるということは、その人間がその家族の一員となる象徴なのだ。

家族の一員になったのに名前が変わらなければ、戸籍制度そのものにも支障をきたすのではないだろうか?待てよ、もしかするとそれが狙いか?そういえば最近、戸籍制度を撤廃しようという動きがある。私の感覚では夫婦別姓と戸籍制度撤廃は並行して行われているように見えるがどうだろうか?

これと共に同性婚やパートナシップ条令なども含むと、左翼活動家たちの真の目的がはっきりしてくる。彼らの真の目的とは、

それは日本の家族制度を破壊することだ!

これは洋の東西を問わず、社会主義国家が常に目指すことだ。独裁社会にとって家族という単位ほど面倒なものはない。家族の絆が強ければ、国民は政府ではなく家族を先ず第一に考える。だから彼らは常に家族制度の破壊を試みるのだ。

夫婦別姓など特に問題はないと考えるかもしれない、自分はそんな選択はしないから自分には関係ないと思うかもしれない。だが、彼らの運動はそこで終らないはない。これは単なる布石にすぎないのだ。それが解れば、そう安易にこの案には同意できないのではないだろうか?


2 responses to 日本が安易に選択的夫婦別姓を認めてはいけない理由

よもぎねこ3 years ago

 日本共産党など日本の左翼は、もう何十年も前から戸籍制度を潰せと言い続けてきました。
 彼等は戸籍制度のおかげで部落差別や婚外子への差別が起きるのだと言い続けました。

 でも今回のアメリカの大統領選挙での不正を見てわかったのです。
 日本では戸籍制度があるので、有権者の把握は殆ど完璧なのです。 だから大規模な票の捏造は難しいです。

 だから左翼が必死で戸籍制度を潰そうとしていたのですね。
 
 日本の場合選挙の得票数の集計などは、アルバイトや自治体の職員が行いますが、公務員には左翼が多く、左翼系の組合の力も強いです。
 だから左翼からしたら、是非とも戸籍制度を潰して不正選挙をやりたいでしょうね。
 
 夫婦別姓って戸籍制度と家族制度を潰すのに凄く便利なのです。
 そりゃ左翼は執着し続けるわけです。

ReplyEdit
    苺畑カカシ3 years ago

    戸籍制度をなくすことで、今回アメリカでおきたような不正選挙がやりやすくなるのは事実です。だとすると戸籍制度撤廃に関する非常に貴重な反論が出来ましたね。今後この線で反対派は断固戦ってほしいものです。

    私は左翼の目的はアメリカでも日本でも家族制度の崩壊にあると考えています。個人にとって一番大切なのが政府だという考えこそが左翼にとっては一番好都合な考えだからです。すべての個人を家族から引き離す、それこそカルト的な考えですね。

    ReplyEdit

Leave a Reply to 苺畑カカシ Cancel reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *