今日はツイッター内でのおかしな話をちょっとしよう。先日BさんとUさんというツイッタラーさんたちが、それぞれ個別にAさんというツイッタラーさんについて色々書いていた。実は私もAさんとちょっとだけ交流があったので、興味があって読んでみたらとんでもないことが書かれていて驚いた。

Aさんは自分のフォロワーさんたちを使って自分が気に入らないツイッタラーさん達に集中攻撃をかけ、アカウントを凍結させたり一時停止させたりしているという。この被害を受けたのは一般人から政治家から多種多様だったようだ。しかもダイレクトメール(DM)というツールを使ってフォロワー達に日がな一日命令を出し続けているというのだ。そしてそれをやったのは今回が最初ではなく、以前には全く別のハンドル名を使い、医者だとか弁護士だとかいう装いでフォロワーを集めていたのだという。

私がAさんのツイッターをフォローした理由は、彼女がトランプ大統領の応援を熱心にしていて、トランプ大統領に関する英語の記事を訳したりしていたからだ。去年の10月頃から始まったように記憶している。彼女は色々アメリカ中を旅行しているような書き方だった。そのうちトランプ大統領選挙キャンペーンの内部者であるかのような書き込みが続いたのだが、私は特に気にしなかった。別に彼女が内部者であると信じたからではなく、トランプを応援する熱意が強いばかりに、自分もキャンペーンに参加している気分でいたいのだろうと思っていた。単にトランプが好きだというだけなら、そのくらいのファンタジーは無害だろうと思っていたのだ。

しかし、そのうちに彼女は「自分は中傷誹謗されている」「あまりにもアンチが多いので鍵垢にする」などといったツイートが多くなり、しかも彼女のフォロワーと言う人から「Aさんは脅迫されているので、ツイートを止めざる負えなくなるかもしれない」というツイートがあった。そしておかしなことに、いつの間にか相互フォローだったはずなのに、彼女のツイートが読めなくなっており、DMで事情を聴いたら、間違えてブロックしてしまった、解除してフォローしたのでフォローしなおしてくれと連絡があった。

だが、この頃から彼女に関しておかしな噂を聞くようになっていた私は面倒くさくなってフォローはせずに放置しておいたら、いつの間にかまたブロックされていた。

最近になって、彼女に騙されて他人のアカウントをブロックしたり通報したりして二か月近く踊らされた挙句に彼女の攻撃の対象となって被害を受けたという人の体験談を読んで、まさしくAさんはカルトパーソナリティーだなと感じた。

Aさんが巧にフォロワーを集めたやり方をBさんはこう分析している。

  1. 自身のブランド化(在米、WH関係者など)
  2. 圧倒的投稿率(24/7常駐)
  3. ドラマ性(狙われている、鍵付け外し、バン・やめます詐欺)
  4. 信者への献身(まめにリプやDM)
  5. 連携感を生む(戦いましょう、ブロックしましょう)

まずAさんは自分の経歴で他人からの尊敬と共感を生む。今は在米でホワイトハウスの関係者、以前は医者で弁護士などと言っていた。笑っちゃうのは彼女が今年初めごろに使っていた経歴の華やかさだ。

「東京大学卒業。大学在籍中に司法試験合格。ハーバード大学院卒。NYで弁護士資格あり。米軍医。今は育休」たしかそんな感じだった。もし私がこんな経歴を最初から読んでいたらAさんに共感を持つなどということはしなかっただろう。

なぜなら、アメリカで医師免許と弁護士資格の両方を取ろうと思ったら、双方を平行してやるということは先ず無理。医師なら医大を出た後にインターンを3年くらいはやる必要があるし、弁護士の場合は大学卒業後に法律学校へ3年行って司法試験に受かって法律事務所で何年かのインターンをする必要がある。だからもしこんな人が居るとしたら、すべて終わらせるまでに30代半ばになっている可能性がある。そのうえで海軍に入隊するとなると年齢制限に引っかかるし、よしんばぎりぎりセーフで入れたとしても、そこでキャリアを積んでるとするならば今はもう40歳くらいにはなっているだろう。それで新ママというのも、まあ不可能ではないがかなり不思議な状況だ。

と普通なら思うはずなのだが、騙されてしまった人が結構いる。しかも自分は元自衛隊隊員だったり医者だったりと、元来なら常識のありそうな人達がころっと騙されたのだから不思議である。

BさんはAさんがまめにフォロワーさんたちと連絡を取り合っていることが鍵だという。体験談を書いた元自衛隊員の男性は毎朝Aさんからおはようの挨拶が来ていた。DMでメンバー仲間でのちゃっとなどを頻繁にやっていた。送信すると速攻で返事がきた、などと語っていた。そうやって相手に親近感を沸かせ、相手がAさんの話に矛盾を感じて質問したりしても、無関係な話ではぐらかすということをやっていたようだ。

しかし元自衛隊員さんによれば、Aさんの話があまりにも矛盾だらけで、どう考えても辻褄が合わないので、だんだんと不信感を抱くようになったそうだ。Aさんは湾岸戦争で軍医として出動していたとか髭の隊長と顔見知りだとか言っていたそうだ。湾岸戦争が起きたのは1991年ごろなのでそんなころにすでに医者だったとしたら、今はもう60近いおばちゃんになってるはずで、新ママというのはあり得ない。第一湾岸戦争は陸軍が主体で彼女は海軍の軍医のはずじゃ、、とまあこういう具合である。

これだけ彼女の正体が暴かれても、まだ何万と言う人が彼女をフォローしている。彼女の魔力に惑わされている人には何を言っても効き目がないようだ。元自衛隊員さんによれば、親しくなればなるほど会話が増え、彼女の矛盾が顕著になっていくという。なぜならAさんは親しい人にほど多くの嘘をついているからだと。

私も当初は彼女に騙された口なので他人のことは言えないが、カルトパーソナリティーというのは結構身近にいるようだ。特にネット上はこういう人が多いので要注意である。


1 response to パーソナリティーカルトを垣間見た週末

苺畑カカシ3 years ago

このAさんは色々と話題になる人だが、本日彼女の最近の英語で書かれたプロフィールに関するツイートがあった。

まず、Aさんのプロフィールは、

”日本語の名前と英語の苗字の後に、President Supportとついたアカウント名。
Love Piano, Music and Movies. Republican Party. DonaldJTrump.Make America Great Again. The Key Account is Blocking. NO DM”’

それに関するこういう感想。

「AMY loves ◢ ◤
@amyontwtr
普段こういうのには触らないことにしてるんだけど本当に辟易したのでもういいや言うぞ
日本の英語教育!!!!
TRUMP SUPPORT
The Key Account is Blocking.
教育がしっかりしていればこれだけで彼女がトランプ陣営で働いてるなんて嘘だとわかるのに、このフォロワー数(4.4万)よ。詐欺が流行るわけだ」

私はブロックされてるので、彼女の最近のプロフィールは読んでいなかった。以前からこんな変な英語で書いていたのかどうか記憶にない。英語で書いてあるので注意して読まない人も多いのかもしれないが、実はこのプロフィール、最初から最後まで間違いだらけなのだ。ただひとつ、Make America Great Again だけはトランプ大統領のスローガンなので、そこだけは正しい。それで、どれだけ彼女の英語がひどいかという説明をAmyさんがしてくれているのでちょっと紹介。

「かみ砕いて言うと、最初の文はTrump supporterかTrump supports 〜 という形以外では文法的に成立しない。次の文は大文字の使い方が奇妙だしThe その(どの?)Key 重要な(鍵垢の事はprivateかprotectedを使う)Account is アカウントはBlocking ブロックしている(何を?)で意味不明なんじゃ

これ英語の基礎、みんながバカにする「This is a pen.」の授業だよ。わたしは陰謀論は否定しないが怠惰は批判されるべきだと思ってる。全ての事を知っている必要はないけど、人前で何かについて語りたいなら最低限の教養は身につけるべきだよ、その為の義務教育だ。

The Key Accountは鍵アカを指す言葉として相応しくないんです、英語で鍵つきアカウントはPrivate accountとかProtected accountと表現します。Keyには秘訣という意味はありますが秘密という意味はないです、むしろ秘密を解く”鍵”な訳です。転じて”重要”という意味でキーパーソンなどと使われます

また、Theというのは「あの」とか「その」に当たる語で、書き手と読み手の共通認識がなければ成立しない言葉なんです。The key accountというのは「その(あなたも既にご存知の)重要なアカウント」という意味になります。また書き方の作法として大文字にするのはTheだけです。

そして文法ですが、英文には文の最初にくる単語は主語、という決まりがあります。ですからThe key accountを文の先頭に持ってきてis blocking.とやると「その重要アカが(何かを)ブロックしている」となってしまうんです。

書き手の意図は「私は鍵付きアカウントをブロックします」という内容でしょうから I block private account. 等、主語はIまたはWeでなければおかしいという訳です。まぁこれだと相当唐突感がある文になりますが…。以上です。」

実はAmyさんに指摘されるまでThe Key Account is Blocking.の意味が全く理解できなかった。余談だが、英語圏の人とSNSで翻訳機を使いながら会話する場合は、日本語でもきちんと冒頭に主語を入れておくと間違いがすくない。日本語は主語を使わなくても分かる言語だが、それをそのまま翻訳機にかけると勝手に主語を付けられて意味が正反対になってしまうことがあるので要注意。

ReplyEdit

Leave a Reply to 苺畑カカシ Cancel reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *