先日ユーチューバーのKAZUYAさんがツイッターで、下記のようなことをつぶやいていた。

僕だって以前から言っているように願望はトランプ大統領です。 しかし現状を常識的に考えるとバイデン氏になってしまうでしょう。 個別の不正・ミスはあったかもしれませんが、それが現状の獲得州を複数ひっくり返す状況にはないと見えます。 あるというなら見通しを教えて欲しい。

これまでにも米選挙で多少の集計ミスや不正が生じたということはあったが、僅差で再集計をやって結果が逆転するという例は稀である。37日間かけてやった2000年のブッシュ対ゴアの再集計でも、結果的にブッシュは数百票の差でその勝利を保持した。

今回トランプが勝つためには数州をひっくり返さなければならないわけで、しかも票差はかなりある。こんな状況でいくらがんばっても無駄なのではないかとKAZUYAさん及び他の保守派の方々がお考えになるのももっともである。

これがもし通常の選挙で通常の共和党候補者だったら、今頃は「潔く」敗北を認めバイデン次期大統領が出来上がっていたことだろう。

だが今回の選挙は通常の選挙ではない。そしてなんといってもドナルド・J・トランプは通常の候補者ではない!

先ほども書いたように、アメリカの選挙では不正はつきもの。有名なものではケネディ対ニクソンで、ケネディ側にマフィアがついて壮大な不正を行ってケネディを勝たせた例。ニクソンは若かったこともあるし、今のように訴訟でどうなるという時代でもなかったので、また次回頑張ろうとは北を認めたが、ニクソンは後に正規に勝利し二回も大統領選で勝利している。

さて、今回の不正がこれまでとは違うのはその規模の大きさだろう。ペンシルベニアなどは11月4日の選挙当日午後8時以降に届いたとされる票が60万以上あるというのだから、もしそれらがすべて無効となったとしたら、ペンシルベニアはトランプの勝利である。ミシガンやウイスコンシン州でもかなりの不正が明らかになってきているため、もしこれらの不正票が無効となれば、再集計なしでトランプが勝つ可能性が出てくるのだ。

これを書いている間に、ペンシルベニアの最高裁が州務長官による締切日三日延長に関して長官にその権限はないと判定を下した。これによってどれだけの票が無効になるかはまだ分からないが、ともかくトランプ陣営最初の勝利である。

ではトランプがまだ勝てるシナリオについてディック・モリスの分析から読んでみよう。

今現在再集計が行われているのはアリゾナとジョージア。ディック・モリスはこれらの州でトランプが勝てる確率はかなり高いと踏んでいる。ジョージアの票差は10,621、アリゾナは17,131。かなり差があるように見えるがバイデン票の多くが郵便投票であり、郵便投票は記入ミスや署名不一致で無効になる可能性がかなり高い。であるから再集計で無効票が増えて有効票が減るのはバイデンの方だというのである。

当選ほぼ確実だったアラスカ(AK)とノースカロライナ(NC)すでにトランプ勝利が決まった。

今のところ、トランプが勝利を挽回できそうな州はペンシルベニア、ジョージア、そしてウイスコンシンであるが、これだけではトランプが全国で勝つことは出来ない。アリゾナやネバダがトランプに転べば話は別だが、それはどうなるか全くわからない。しかし、このシナリオが実現した場合、同時にバイデンも投票人270票未満になってしまう。

もしも候補者が二人とも投票人が270未満だった場合、いったいどういうことになるのだろうか?

これに関してはアメリカの偉大なる先人がすでにこういうことを見越して法律を作ってくれている。これまで100年間、この法律が必要になったことはないのだが、実はアメリカには憲法改正案12条というのがあるんだそうだ。で、それによると、もし大統領が承認されるべき 12月中盤までに勝者がはっきりしない場合は、下院議会の投票で勝者が決まるという項目がある。

議会が選挙人投票の結果を確認する1月6日までに結果が確定しないと判断された場合、合衆国憲法修正12条の規定に基づき、来年1月3日に招集される新議会で下院が大統領を、上院が副大統領を選ぶ。

 過去には第3代ジェファソン大統領が選ばれた1800年の大統領選で、下院での36回の決選投票を経て当選者が決まった。

 当時の選挙は各州の選挙人が正副大統領候補の区別なく1人2票を投じ、上位2人が得票順に大統領・副大統領となる仕組みだったが、混乱の教訓から1804年大統領選では選挙人が正副大統領候補のペアに投票する現在の制度に変更された。

 これ以降で下院にもつれ込んだのは1824年だけだ。

 下院での選挙は各州に1票ずつが与えられ、各州で多数派を占める党が票を投じる。大統領選と同時実施された下院選では共和党の議席増が見込まれ、下院での選出ならトランプ氏が再選される公算が大きい。上院での副大統領の選出は過半数の票の獲得で決まる。

州で一票ということになると、州議会で下院が多数議席を持っている州の方がずっと多いため(確か30以上)トランプが勝つことは間違いない。上院は共和党が多数議席であるので副大統領がペンスになることは間違いない。

というわけなので、今トランプ大統領が敗北を認める理由は全くないのだということがお分かりいただけたと思う。まだまだトランプ親ビンが勝つ可能性はあるのである。


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