先日ジョージア州のアトランタにあいるウエンディーズというファストフード店の駐車場で黒人容疑者が警察官に撃たれて死亡するという事件が起きた。当初の報道ではレストランの駐車場で車の中で眠りこけていた男性が、突然警官に手錠をかけられ、逃げようとしたところを後ろから撃たれて殺されたというものだった。

またまた非武装の黒人が冷酷な警官に殺されたとして、地元民が集まりデモが始まり、高速道路の一部がふさがれた。事件のあったウエンディーズに火がつけられたが、暴徒に邪魔され消防車が消火作業に当たれずレストランは全焼してしまった。

これによってアトランタ警察署長は即辞任。撃った警官は解雇。もう一人は別の部署に移転という措置が即座に取られた。

しかしながら、今回の事件は警官の身体についているボディカメラやレストランの監視カメラや現場にいた目撃者の携帯カメラなどによって、色々な視点からの長時間に渡る映像が残っている。そのいくつかを観ていると、最初に私が聞いた話とはかなり違った状況が理解できる。

このリンクの映像を先ず観ていただきたい。これは殺された黒人男性(ラシャード・ブルックス)がウエンディーズのドライブスルーの列で寝込んでしまい、他のお客さんたちが困っていたので警察が呼ばれた時点からブルックスが射殺されるまでの約30分を、さまざまなカメラの角度から捉えたダイジェスト版である(全体で2分ちょっと)。

その状況はというと、エンジンをかけたまま車の中で寝ているブルックスを警官が車の窓を叩いて起こし、車を駐車場に移すように支持。その後ブルックスは車の外へでて警官からアルコール濃度の検査を受ける。明らかに酔っ払い運転と判断されたため手錠をかけられることになる。映像でもわかるようにここまではブルックスは普通に警官とやり取りをしていた。

ところが警官が手錠をかけようとした途端に激しく抵抗。二人の警官が取り押さえようとするも警官のテイザーガンを奪って逃走。二人の警官が追いかけるが、近い方の警官にブルックスがテイザーガンを発砲、直後同じ警官が二発発砲してブルックスは死亡。下記はその最後の模様。

ワシントンイグザミナーのこの記事のなかでFBIで25年務めたJames A. Gaglianoがこの事件は正当防衛だと語っている。まず次の三点は非常に大事である。

  • 検査の結果、ブルックスはアルコール及び他の麻薬をの影響下にある可能性が高かった。
  • 警官が飲酒運転のため逮捕をするときちんと説明したにも拘わらず、逮捕に強く抵抗した。
  • 警官のテイザーを奪い、至近距離で発砲した。

まず、ブルックスは車の中で寝ていただけなので、警察は放っておくべきだったなどという人は法律をきちんと理解していない。例え運転していなくても、運転可能な車のなかで酔っぱらって座っているのは飲酒運転と見なされる。特に彼の場合エンジンのかかった車のなかでドライブスルーの途中で眠りこけたということは、それまで運転していたということになる。だから逮捕されてもしかたない。

ブルックスはテイザーガンを警官に当たるよう至近距離で発砲している。アトランタ警察のマニュアルによれば、警官が容疑者が命に危険を及ぼす武器やその他の物体をもっており、攻撃に使われた場合警官の身体に深刻な打撃を与えると考えられ、容疑者が緊急な脅威であると判断した場合には銃の使用は許可されるとある。

テイザーガンに当たっても死ぬわけではないと言うかもしれないが、テイザーガンで撃たれて身動きの取れなくなった隙に銃を奪われれば殺される可能性は非常に大きいわけで、テイザーによる攻撃は致命的な結果を生む可能性は非常に高い。しかも非武装であった時ですら二人がかりでも取り押さえられなかったのに、テイザーを持った犯人につかみかかるのは非常に危険である。

となれば、この場合銃で撃つ以外にどんな方法があったというのだろうか。

ブルックスの死を簡単に防げたのはブルックス自身だ。飲酒運転は深刻な犯罪ではあるが、殺されるような罪ではない。おとなしく逮捕されていれば、一晩豚箱にはいって罰金を払えばおしまいである。常習犯でなければ免許も取り上げられない。そんな判断も出来なかったということは、ブルックスが泥酔していた証拠である。

外でデモをやってる黒人たちが、本気で黒人の命を大事だと思っているなら、先ず黒人に「犯罪を犯すな」「万が一逮捕されるような場合は、抵抗するな」ということを同胞にもっと教えるべきではないのか。

BLM活動家は、警官は何の理由もなく黒人をやたらに暴力を振るい殺しまくっているかのように言うが、黒人が殺された事件も深く掘り下げてみると、黒人の方に問題があることが多い。ジョージ・フロイドの件にしても、確かに警官は行きすぎだったが、フロイドが逮捕に抵抗しなければ膝で首を抑えられるような目には合わなかったのではないか?

フロイドにしてもブルックスにしても、そしてBLM活動が始まるきっかけとなった2014年のブラウンにしてもだ、前科が何犯という犯罪常習犯だった。黒人たちはこんな人間たちを彼らの運動のシンボルにして良いのだろうか。

こういうふうに警察は全く悪くないのに、黒人が殺されたというだけで黒人活動家が騒ぎ立てて暴動を起こす行為は決して黒人のイメージをよくしない。私も含め一般人は暴動など起きない平和な生活を送りたいと思っている。本当に警察が行きすぎた行為をしたのであれば、その都度事情を吟味したうえで法律上裁かれるべきであり、暴徒の感情だけで裁かれるようなことがあってはいけない。常にリンチマブの言いなりになるなら、法治国家としてのアメリカは崩壊してしまうからだ。


9 responses to アトランタの黒人射殺事件は正当防衛だと思う理由

よもぎねこ4 weeks ago

 これと同じことを白人や日系人がやっても、やっぱり撃たれるのでは?
 
 日本では警官が容疑者を射殺するという事件は、戦後数回しか起きていませんが、それでもこのように容疑者が警官を襲うようなことをしたら射殺もありです。

 実際2006年に職務質問中に警官を襲った中国人が、射殺されるという事件が起きています。(栃木県中国人研修生死亡事件)
 日本では日弁連等左翼団体がこれを問題化して、刑事と民事でこの警察官を告訴しましたが、どちらも原告敗訴です。

 警察官の銃使用など大ニュースになる日本でもこれです。
 こんな事人種差別でもなんでもなく、警官の武器を奪って襲うようなことをしたら、撃たれるのは当然というのは、世界中どこの国でも当然の話でしょう?

 

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    苺畑カカシ3 weeks ago

    よもぎねこさん、全く同感です。にもかかわらずアトランタの検察はこの警官をフェロニーマーダーという殺人罪で起訴しました。ありえないことです。このフェロニーマーダーという罪状は、別の犯罪お犯している最中に殺人を犯した場合にかけられる罪です。最悪の場合死刑もありうるのです。強盗殺人と同じくらいひどい罪で。この警官がいつそんな罪を犯したというのでしょうか?

    退役現役の警察官の多くが、あれは正当防衛だったと言っています。裁判になれば、陪審員が公平な意見を持っているひとたちなら、彼が有罪になる可能性はゼロです。もっと軽い罪にかけていれば、たとえば過失致死とか、有罪になる可能性はあるでしょう。それでも不当だと思いますけどね。

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      苺畑カカシ3 weeks ago

      実は先日非常に嫌なビデオオを観ました。今回の事件と酷似した状況で、二人の警官が高速の路肩で酔っ払い風の男に職務質問をして、手錠をかけようとした途端に男が暴れだし、二人がかりで取っ組みあいをしてなんとか収まったかに見えた瞬間、男が警官の銃を奪い二人ともその銃で撃たれ、男は車で逃走。ただのよっぱらいが今度は銃を持った危険人物となったのです。

      この間、これらの警察官は男を射殺する機会がいくらもありましたが、それをしませんでした。できる限り殺さずに逮捕しようと必死に努力したのでしょう。でもそれが仇となりました。二人の命が助かったのかどうかはわかりません。すくなくとも最初に撃たれた警官の傷はかなりひどそうでした。

      警察はこんな危険にさらされながら、効果的な武器を使わずに犯人を取り押さえなければならないのです。それで失敗したら、首になるだけでなく殺人犯にされるなんて、理不尽すぎます。

      格闘技にはチョークホールドという非常に効果的に相手の意識を失わせrう技があります。これは呼吸器を停めるのではなく血の流れを止めるもので正しく扱えば相手はほんの一瞬意識を失いますが、けがもせず非常に安全なやり方です。

      でもこのやり方は多くの警察署で禁止されています。昔やり方を間違えたか、犯人に持病があったかで、容疑者が亡くなったことがあるからです。

      ところで事件のあったアトランタ警察署は5割以上が黒人警官です。統計的に黒人警官が黒人容疑者を撃つ可能性のほうが白人警官よりも多いそうです。多くの退役現役警官(人種を問わず)同じ状況なら自分も撃っていたと語っています。

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        よもぎねこ3 weeks ago

         本当にひどい話ですね。
         これじゃ警官になる人がいなくなるでしょう?

         こんなに危険な仕事をして、失敗すればレイシスト。殺人鬼呼ばわりされるのでは、少なくとももう白人で警官を志す人はいなくなるのでは?

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          苺畑カカシ3 weeks ago

          今回の一連の暴動のきっかけとなったミネアポリスやアトランタでは早期引退や辞任やストライキ(病欠と言って休むブルーフルーというやつ)が相次いでいます。ニューヨークでも覆面捜査部を解散させた途端に犯罪率がうなぎのぼり。ロサンゼルスでも警察予算を削減すると発表した以後警察労働組合から多大なる反発が出ています。犯罪も激増しています。

          警察が弱くなって喜ぶのは犯罪者だけです。

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oldman4 weeks ago

アメリカの人種間対立は根深いものがあり、解決する可能性はゼロだと考えます。長期的には、白人が少数民族に転落する可能性が指摘されていますが、困ったことです。アメリカは永遠に白人の国であってほしいです。

ところが、問題解決の糸口がついに見つかりました!!!

ガーナ、人種差別に苦しむアメリカ黒人に「帰還」を呼びかけ
2020年6月11日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/06/post-93652.php
<奴隷貿易の拠点だったガーナは黒人のふるさと。「今の場所で必要とされていないならとどまることはない、アフリカは皆さんを待っている」>

これです。
黒人はアフリカに帰還しましょう。
アメリカで習得した現代文明 (科学技術・経済・教育など) をアフリカに持ち帰れば、アフリカの貧困問題とアメリカの人種問題が同時に解決します。

これと同様の論理は日本にとどまる特定アジア人にも適用できそうです。

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Shima55554 weeks ago

苺畑さん
アトランタの件については仰る通りだと思います。武器を持って逃げた時点で警察側が正当防衛として自衛する権利を認められるべきです。ただ、フロイド氏についてはまだ分かっていないことがあるので保留します。一部の報道ではフロイド氏と加害者の警官が知り合いだったという話もあるようです。

oldmanさん
ただアフリカに帰ればいいという単純な話にしてしまうのはどうかと思います。アフリカには実際にそれをやって内戦になったリベリアという国があります。奴隷貿易でアメリカに連れてこられた黒人とどう接していくのかはアメリカが責任を持って考えるべきことです。
本当にアメリカとガーナと黒人たちがそれぞれWin-Winになるならまだ理解出来ますが、アメリカの政治的な都合だけで現代アフリカ人に負担を押し付けるのは間違っています。

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苺畑カカシ3 weeks ago

Shimaさん、Oldmanさん、アメリカでは黒人と白人の関係はいままで結構うまくやってきたと思います。でも今回は違います。これまでにも白人警官が黒人容疑者を殺すという事件で、地元の政治家が人種問題に発展しないように迎合してきた感がありますが、今回のはひどすぎると思います。白人だとか警察官だとかいうだけで不公平に裁かれるとなると、それまで黒人に敵意など全く持ち合わせていなかった人々n間でかえって黒人への偏見が生まれてしまうと思います。しかも日夜黒人による暴挙がテレビやネットで報道されたら、「黒人は怖い」という恐怖感を人々は持ってしまうでしょう。それが白人至上主義につながる可能性もあり、黒人でも白人でもない我々には恐怖としかいいようがありません。

アメリカの黒人はアフリカに行っても決してうまくいかないでしょう。アフリカの黒人の共謀さはアメリカの比ではありません。アフリカ大陸も何か国もありますし、無数の種族がつねに争いをしています。黒人同士でもちょっと顔つきが違うだけで殺し合いになる国です。それにアメリカのような恵まれた環境で生きていけない人がアフリカのような厳しいところで生き延びられるとは思えないですね。あちらには生活保護もないですし。

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苺畑カカシ3 weeks ago

フランスのメディアは往々にしてブルックスに同情的な報道をしたらしい。SNSなどで、日本では射殺されて当然という意見が多かったのに対し、フランスでは警察官が悪いという意見が大半を占めたことで、それぞれの国での報道の仕方に違いがあるのではないかというブログエントリーを一応紹介しておこう。
https://japan-indepth.jp/?p=52518

私はこのウララさんとはツイッターで結構やり取りをしており、普段はほぼ同意することが多いのだが、この件に関しては真っ向から対立してしまった。また回を改めて説明しよう。

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