最近ユーチューブでワーホリでオーストラリア行きましたあ、カナダに来てます~と言って動画を上げてる人が沢山いるが、その中で多くの人に共通している話題というのが「こんなつもりじゃなかったのに~」という話。こんなつもりというのは、要するに一年くらいのワーホリで日常会話ができるくらいになって、地元企業で雇ってもらえるくらいにはなれるはず、というつもりだったということ。

ところが蓋を開けてみたら、まわりは日本人だらけ、地元の人は愚か他の外国人の友達もできない、英語なんて全然覚えないから日本食レストランですら雇ってくれない、という現実。

ワーホリあっせん業の人たちの話によると、日本人でワーホリを一年体験して、きちんと英語が話せるようになる人は先ずおらず、90%の人が失敗して帰国するということだった。え~なにそれ~?

はっきり言って私が腹が立ったのは「こんなはずじゃなかったあ~」という動画を上げていた人が、すでにオーストラリアに来て六か月だと話していたことだ。これじゃいけないと気が付くまでに6か月もかかったってどういうことよ?

ま、その話は置いといて。あっせん業の人たちも言っていたが、ESLには普通五段階ある。

  1. 初級。中学一年程度。
  2. 初中級。中学2~3年程度。
  3. 中級。高校生一年程度。
  4. 中高級。高校卒程度。
  5. 上級。普通に大学一年生の授業が受けられる程度

で、ワーホリで外国へ行こうという人の平均英語力は1~2だそうで、一年滞在後に3位になっていればいい方なんだそうだ。はっきり言ってこの程度の英語力ではファーストフードのバイトも出来ないかもしれない。(日本人経営でも)

こう考えると、自慢じゃないがカカシがアメリカに来た頃の英語力は多分3から4の間くらいだったと思う。それで一年のアメリカ滞在でどのくらいまでレベルが上がったかと言えば4卒業程度かな。5でなかったことは確かだ。

ところでESLレベルが4や5だからといって、きちんとした英語が話せるというレベルではない。この程度になれば大学の授業を受けてもついていけるというレベル。普通の企業に就職するにしても、何か他に技術がなければ難しいだろう。私から言わせればレベル5になってはじめてスタート地点に立ったようなものだ。

さて、私も何度か自分のホームステイ時代の話をしたことがあるが、1980年代のカリフォルニア南部も日本人が多く、日系人地区に住めば英語など出来なくても十分に生きていけた。それで楽な方を選んでしまえば、一年住んでようが10年いようが英語など全く覚えないひとなどざらにいた。そういえば当時ロサンゼルスの大学、UCLAに留学した日本人学生の卒業率はたったの2%だったという話を聞いたことがある。

外国に来たばっかりで右も左もわからなければ、地元にいる日本人を頼りにしてしまう気持ちは解る。しかし英語を習得しようとしてきたのであれば、何か月も経ってから、「こんなつもりじゃなかったのに~」なんて呑気なことを言ってる場合じゃないだろうに。

確かに私も最初の二か月くらいは英語学校に通いながらも、学校で知り合った日本人とばかり付き合っていた。しかしこれではいけないと気を取り直して、日本人とのつきあいはほどほどにした。当時はネットなんてなかったので、ユーチューブで日本語のテレビ番組ばっかり観てしまうなんて誘惑はなかったことも幸いして、なんとか日本語を避ける生活をすることが出来た。

結局、英語が出来るようになるならないは、場所を変えるだけではだめで、本人がどれだけ真剣にやる気があるのかによるのだろう。以前にもフィリピンに短期留学してレベル1の段階からなんとか意志の疎通が出来るようになった人のビデオを観たが、彼はものすごく一生懸命勉強していた。もし日本にいる時に、あの真剣さで勉強していたら留学なんて必要なかったのかもしれないが、それに気が付けただけでも留学の価値はあったと言えるだろう。

まあ一年間外国で遊ぶつもりならワーホリもいい考えかもしれないがね。


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