ちょっと前、中国人が運転する車が高速を反対に走って事故を起こし、乗客の中国人観光客が何人か怪我をするという記事を読んだ。中国は日本とは通行が逆だから運転手が日本での運転に慣れていなければ間違えた可能性もあるが、それよりも運転手は本当に観光客だったのだろうかとふと思った。

この記事によると運転手も観光客でレンタカーを運転していたらしいが、乗っていたのが運転手合わせて6人。しかも乗客の国籍がバラバラ。こういう仲間で観光するかなあ?もしかしてこれって中国人ツアーで運転手はガイドだったのではと思ったのだ。

実は最近訪日する中国人旅行者が増えているにも拘わらず、日本における消費高はそれほど増えていないという記事を読み、それには中国人がイタリアでやっているようなからくりがあることが解った。

訪日外国人旅行客3119万人のうち、最も多い中国人旅行客はその4分の1以上の838万人。中国人旅行客が増えるきっかけとなったのは2000年、中国からの団体旅行客の解禁だった。

解禁後、中国人団体客を日本の旅行会社が受け入れるはずでしたが、それができなかった。理由は単純です。日本の旅行会社は、東京と大阪を周る4泊5日のツアーで20万円以上を見込んでいましたが、中国政府から、それでは客が集まらないということで、3分の1の7万5000円くらいに下げられてしまったのです。そんな額ではツアーは成り立たません。日本の旅行会社は匙を投げた形でした」

と語るのは、インバウンド評論家の中村正人氏である。昨年末に『間違いだらけの日本のインバウンド』(扶桑社新書)を出版した。本著では、日本のインバウンドの問題点を浮き彫りにしている。

日本の旅行会社の代わりを買って出たのが在日中国人経営の旅行会社。しかし日本の旅行会社がそんな低価格では無理だと言っているのに中国人が出来る理由とはなにか?

先ず中国人は「免税店の売上に応じたコミッション(手数料)でツアー代金の不足分を補った」のだという。中国人は爆買いをするので、ツアーバスが契約を結んでいる免税店に客を連れて行き客はそこで買い物をするというわけ。

この記事では中国人は人間関係を保つためにお土産をたくさん買って帰ると書かれているが、実際は転売が理由なのは拙ブログの読者諸氏はもうご存知だろう。

問題なのは買い物客は旅行会社が契約を結んでいる特定の場所でしか買い物をしないため、地元の商店街が潤うということはない。こういうのを “ゼロドルツーリズム” というのだそうだ。

儲からないのは小売店だけではない。中国人客にとって問題なのは日本の高い交通費と宿泊費。中国政府による関税により爆買いは一時期に比べて減ったとはいえ、個人で旅行に来る中国人は宿などどうでもいいからなるべく多くの観光地を巡りたいと考えている。そこに目を付けたのが在日中国人たちによる違法民泊と白タク。

日本にはこうした商売には規制があるにはあるが、中国人たちはアプリを使って日本にくる事前に打ち合わせや代金の精算を済ましてしまっているので、日本国内では違法民泊や白タクの取り締まりは難しいようだ。

せっかく中国から旅行客が来ても、結局中国人同士で商売をして、日本は観光地を汚されるだけで何の収益もない。このまま観光業が中国人に乗っ取られたくなかったら日本政府はこうした違法商売を徹底的に取り締まる必要がある。特にネット上での取引を監視する中国語の出来る職員を雇い、違法なアプリはどんどん摘発すべきだろう。こういうところからやっていかないと日本は中国に乗っ取られてしまう。

イタリアの二の舞は踏まないでもらいたい。


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