アイデンティティーポリティクス(IP)という言葉がある。これは左翼連中がよく使う手だが、人をある属性にはめ込み、その属性に所属する人は誰でも一律の考えを持っているべきという概念だ。しかし人それぞれ色々な考えがあるわけだから、例えその属性に所属していたとしても、別な考えを持つ人も居る。だがIPはそれを完全否定するのだ。

例えば私は女性だが、女性はすべて左翼リベラルであるべきという考えから、私がそうは思わないと言えば、「女性のくせに」とか「自虐的」とか言って批判するのだ。

最近LGB Alliance(LGB同盟)というグループが出来た。このグループはトランス活動家たちと自分たちを切り離したいという考えで発足された。まだフォロワー2000人足らずの零細団体で大して騒ぎ立てるほどではない。しかしながら、もうすでにT活動家から猛烈な攻撃を受けている。活動家たちからすれば、離脱は絶対に許せないといったところだろう。

私がこのグループに関して同情的なツイートをしたところ、アメリカの右翼として誇りを持っている、と自負している私のような人間が何故LGBに同情するのかというコメントが来た。右翼保守は反LGBに違いないという勝手な思い込みである。実はトランスジェンダー方針に関しては、オバマ前大統領が全国の学校区にトランス許容条令を大統領命令で出し、トランプ大統領が即座にその命令を撤回したという展開がある。つまり、トランプ大統領は少なくともこの件に関しては女性の味方をしてくれたわけだ。

LGBTの多くは共和党は反同性愛主義だと思い込んでいるが、そんなことはない。確かにアメリカの右翼保守はユダヤ・キリスト教信者が多く、同性愛は罪と信じている人が多い。しかしだからと言って同性愛行為を違法にしようとか、同性愛者を逮捕して拘留すべきだなどと唱えるような方針は取っていない。無論なかには同性愛行為を違法としたテキサスの法律を取り戻そうと言う人も居るが、誰もそんな法案が再び通るなどと信じていないし、そんなことを選挙運動で掲げたら、まあ先ず支持を得ることは出来ないだろう。保守といえども共和党はそこまで時代遅れではない。

しかしLGBT活動家にそんなことを言っても無駄だ。個人的にホモフォブ(同性愛恐怖症)の保守派を持ち出してきて、これをみろ、あれをみろ、と言ってくる。彼らは共和党や右翼保守はLGBTの共通の敵だということにして、LGBTをまとめる必要があるからである。

この「我々」対「奴ら」の考えが行きすぎるあまり、活動家たちは本当の敵を見ようとしない。いくら福音書キリスト教徒らが同性愛は罪だと思っていても、彼らは同性愛者をすべて狩りたてようなどとは言っていないが、同性愛者は死刑になるべきと言ってはばからない宗教が存在する。しかもこの宗教は政治と宗教は分けるべきという近代文明国の概念とは真っ向から対立し、宗教こそが法律だと主張している。もしこの宗教が政権を握れば、どんなにLGBTが迫害されるか火を見るよりあきらかなはず。本当にLGBTの安全を思慮するのであれば、このような宗教こそ脅威であるとして攻撃すべきだが、活動家たちはそれをしない。何故か?それはこの宗教が彼らが忌み嫌う共和党や右翼保守やユダヤ・キリスト教の敵だからである。

今や民主党の顔となったザ・スクワッドと呼ばれる女性四人組新人下院議員, アレキサンドリア・オカジオ・コーテズ、イルハム・オマル、アヤナ・プレスリー、ラシダ・ティラブのうち三人までが敬虔な平和の宗教家で、四人とも反ユダヤ主義まるだし。にも拘わらず彼女たちの人種差別的発言を下院議長のナンシー・ペロシは批判すら出来ずにいる。

トランプ大統領が就任早々、同性愛者と見なされれば即刻絞首刑にされるような、テロリスト温床国家からの移民を制限すべきとした大統領命令に真っ向から反対したのも民主党。本当にLGBTの安全が大事ならLGBT活動家こそ民主党を糾弾すべきなのだが、このことを指摘すると、イスラム教は反LGBTではない、などと平気な顔をして言う奴が居るから信じられない。しかもイスラム教ギャングに乗っ取られたロンドン住まいだという人間がそういうことを言うのだから驚きである。

今、私はダグラス・マレー著の「ヨーロッパの自死」という本を読み返している。1990年代後半にオランダでイスラム教移民が及ぼす危険をとなえた政治家や映画監督らが、ことごとく被害妄想の人種差別者として糾弾され、主流政治家たちはイスラム教移民の脅威から目を背けた。イスラム批判者たひが次々と左翼やイスラム教徒に暗殺されたりしても目を覚まさなかった。

ロンドンではイスラム教市長の見守るなか、イスラム教ギャングによる単車でのひったくりや、酸攻撃や、ナイフ攻撃でロンドン市民が脅かされている。イギリスにはいくつものシャリア法廷があり、イギリス市民が理不尽な裁断で苦しめられている。にもかかわらず、イギリス住まいのLGBTが彼らの最強の敵はトランプだとか米共和党だと思ってるのだから笑ってしまう。(笑いごとではないが)

もっともこれも当然と言えば当然の成り行きだ。LGBT活動家は実はLGBTのことなどどうでもいいのだ。トランス活動家によるLGB弾圧を見ていればそれは明らかである。彼らの目的は独裁だ。完全なる異論の弾圧だ。だから絶対服従を解くイスラム教に同調しているのだ。

今はいいかもしれない。馬鹿サヨはイスラム教を利用して自分らの独裁政権を実現できると思っているのかもしれない。だがこれまでの状況からみてイスラム教の方がずっと優勢だと思うがね。そうなってから最初の犠牲になるのはLGBT活動家たちなんだが、それが全く分かってないってところが何とも奇妙である。


1 response to LGBT活動家たちがイスラム教の脅威に無頓着なわけ

Shima55554 years ago

苺畑さん
私はイスラム教のこともいわゆるLGBTのことも勉強したことがないままコメントしているので話半分に聞いて頂きたいのですが、ネットのニュース記事や動画を色々と見てみた限りで言うと、イスラム教は国境を越えて信仰される性格の強い宗教で、現在社会のインターネットと凄く相性がいいですよね。ひょっとすると、国境を越えたアイデンティティを持つという点において「左翼的」なものと共通している何かがあるのかもしれません。

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