最近パナマ海峡を訪問し後にオーストラリアへも行った同僚が、この地域における中国の存在に目を見張ったと話していた。「パナマはもうほとんど中国領と化しているよ。不動産はブームだが、すべてが中国資金だ。」オーストラリアも一等地が中国富豪たちに次々と買い取られ、不動産の値が急上昇して地元民の間で住宅難が起きるという状態が起きている。ニュージーランドでも同じようなことが起きており、最近ニュージーランドではオーストラリア人以外の外国人による土地購入を禁止するという法律を通したばかり。

腹が立つのはパナマ海峡はアメリカがセオドア・ルーズベルト大統領時代に作ったものだ。おフランスが何年も手掛けて大失敗したのを、アメリカのエンジニアが行って完成させたのだ。もともと湿地帯のパナマにはパナマ国などというものは存在しなかった。それをアメリカが多額の金をつぎ込んでパナマ国建設をした。パナマはアメリカの軍事基地としても非常に大事な拠点だった。だが、頭がお花畑の平和主義の民主党カーター大統領が勝手にパナマ海峡をパナマ国に「返還」すると合意してしまい、パナマ海峡は1999年に正式にパナマに返還された。(近代化が進んでいたイランの宗教革命を許してイランを一挙に7世紀に逆戻りされたのもカーターの不能のせい。)

アメリカの統括がなくなると、待ってましたとばかりに入って来たのが中国。中国のパナマ進出についてアメリカが寝てる間に中国が権力強化を獲得するパナマというセントルイスディスパッチの記事から読んでみよう。この記事の反トランプ傾向を無視して読むのは非常に面倒ではあるが、事実には注目の価値がある。

パナマ海峡は海洋運搬にはなくてはならない大事な場所である。アメリカ中西部の人間にはその価値は解りにくいが、中西部の農家で使う農機具はほぼ大多数がパナマ海峡を通って運ばれてくる。海峡はアメリカ軍戦艦にとっても重要な通路であり原子力潜水艦などを含む様々な戦艦が通過している。アメリカにとって他に類を見ない重要な場所なのである。だからこそアメリカは長年パナマを支配していたのである。(カーターの馬鹿が勝手に手放すまでは。)

中国はその大事さに昔から気が付いていた。アメリカは1979年に台湾を独立国として認めるという姿勢を崩してしまったが(カーター!)パナマ、エクアドル、エルサルバドルといった南アメリカ諸国は台湾との絆を大切にしてきた。しかし最近になって中国はこれらの貧しい国々に多額の投資をし、彼らを台湾から引き離し中国側に付けようと積極的に働きかけている。エクアドルなどは絶対に返せない19億ドルを中国に負っている。今や南アメリカはアメリカを越して中国が第一の貿易相手となっているのだ。

中国が南アメリカに力を入れていることが顕著になったのは2013年に習近平(しゅうきんぺい、Xi Jinping)が大統領になった時にアメリカ大陸訪問で合衆国を無視してトリニダッド、タバーゴ、コスタリカ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ベネズエラ、キューバ、エクアドル、ペルー、チリ、そしてパナマと中南米に集中したことだろう。習近平が去年トランプに合った頃には中国によるラテンアメリカ進出はすでに大幅に進行していた。この記事は何故か無視してるが、習近平は2016年にオバマ政権のアメリカを訪問をしたが、貿易に関する大した合意は得られなかった。また同年オバマが中国を訪問した際の中国による邪見な扱いは反オバマの私ですら腹が立ったほどだった。

2017年、パナマは台湾を独立国と認める姿勢を撤回、続いて2018年8月にはドミニカンリパブリックも同様の発表をした。この記事はどれもこれもトランプが宙意を払ていないせいだと責めているが、長年中国のラテンアメリカ進出を無視してきたのはどこのどなたですかとお聞きしたいね。少なくともトランプは中国に対して制裁する強気の姿勢を取っている。 トランプ政権のマイク・ポンぺオ国務長は去年9月、台湾の件に関してパナマ、エルサルバドルそしてガテマラから外交官を呼び戻し緊急会議を開いた。

しかし、中国はすでに新しく海峡を渡る1億4千万ドルの橋を架ける投資をしている。橋建設の発表にあたり去年の12月、パナマのイワン・カーロス・バレラ大統領は「パナマは中国との親交を深める方向に進んでいる。今日始まるこの橋建設企画は、疑いもなく二つの国の信頼関係を示すこととなるであろう」と語った。

中国とパナマは自由貿易の交渉を始めているが、これはパナマとアメリカが2007年共和党のジョージ・W・ブッシュ政権と結んだ条約に反する可能性があるとアメリカはパナマに警告している。

中国はすでに太平洋とカリブ海側の海峡の操業を仕切っている。中国は元アメリカの空軍基地があった場所にもクルーズ船の港を建設する予定だ。ここはテレコムにケーションの主流な場所であり世界中の電話通信やインターネット交通を観察するには恰好の場所でもある。

バレラ大統領は中国にアマドア大通りの敷地を中国大使館として提供しようとしたが、ここは元アメリカの提督たちによって海峡の太平洋側を監視するのに使われていた土地で、この計画がアメリカに漏れた際、アメリカからの強い反対にあって計画は反故になった。この土地は中国にとって、アメリカ軍艦の動きを偵察するのに最適な場所であった。

記事はこれまでのトランプの「失態」歴から考えて、パナマが中国の手中に完全に嵌るのは時間の問題だとしているが、それを言うなら中国のパナマ侵略を完全無視してきたオバマ大統領に言って欲しい。メディアが中南米への中国の侵略に目を向け始めというのも、トランプが中国の動きに注目し始めたからに他ならないのだ。



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