元後退派左翼が左翼連中の暴挙に嫌気がさして立ち去るウォークアウェイという運動については何度か書いてきたが、今回は元左翼ネットモブの一員だった男性の体験談を紹介しよう。彼はついこの間まで社会正義運動家という名目の後退派左翼ネットモブの一員だった。しかしちょっとしたことから仲間から睨まれ、突然村八分になっただけでなく、仕事も追われ、本名で活動すると攻撃の対象になるため、この告白記事も偽名で書かざる負えなくなったという。

私がネットモブとしたのは、本当の暴力を振るうモブと区別するためだ。モブという英語は群衆と言う意味で、主に好ましくないことをする群衆のことを指す。著者のバーレット・ウイルソン(仮名)がやっていたことは、有名人にしろ一般人にしろ、自分が社会正義に反すると判断した人間に対して、ネット上で「それは差別だ!」「ヘイトだ!」と決めつけて仲間を煽る行為だ。それに扇動されて他のユーザーたちが「そうだ、そうだ、お前はレイシストだ!」とよってたかって犠牲者をいじめまくる。ウイルソンは自分のツイートやコメントに他人から「いいね」をたくさんもらったり「君は勇敢だ」「そんなヘイターを指摘してくれてありがとう」などと言われると非常な興奮を覚えたという。

しかしその彼がひょんなことから攻撃の対象となってしまった。彼が何を言ったのかは問題ではない。実際この記事にも彼の行為自体は書かれていない。問題なのは彼が告発されたということだけだ。無論彼は有罪だった、告発された人間はすべて有罪なのだ。モブの攻撃に公正な裁判などない。一旦悪者と指摘されると、人々は彼の過去のコメントやツイートを掘り出してきて、過去にも同じようなことを言っていたと指摘する。結果ウイルソンは職場でも有害な環境を何年も前から作っていたとか、彼のマイクロアグレッション(些細な攻撃性)で回りに非安全な空間を作って来たと責められた。

社会正義というのは偵察文化だ、告げ口文化だ。同僚や友達による執拗な警戒が私を失業に追い込んだ。それで私はスシやピザの配達をしている。いや、文句を言っているじゃない。これはまっとうな仕事だ。この仕事は現実社会で他人とどうやって付き合うべきかを再発見させてくれた。以前のようにSNSで他人のことを「親切」じゃないとか「敬意」を示さないと責めるようなことをしなくなったことで、 今の私は以前より親切で他人に敬意を払える人間になった。

私は以前から後退派左翼の中に居る人達の方が我々保守派より不安定な状況にいるのではないかなと思っていた。もともと私はツイッターなどで自分はネトウヨです!とか極右翼です!とか言ってるので、今更私が同性婚反対!とかトランスジェンダーに屈するな!などと言ったからと言って誰も驚かないし興味も持たれない。だが普段から自分は敬虔なリベラルだと自称している人間が、すこしでも同性愛者を馬鹿にした(と取られる)言動を取ったとか、セクハラの冤罪を着せられたりしたら、彼/彼女らの左翼としてのキャリアは終わりである。

他人の人生をネット攻撃で台無しにしてしまうことは、それ自体自分に何かすごい力があるような錯覚を持たせる。ウイルソンが感じていた興奮というのはその力なのだろう。だが、それは何時か自分にも牙をむく。そしていままでトモダチだった人たちは一斉に自分に襲い掛かってくるのだ。



2 responses to 元後退派左翼運動家の告白、「私は昔モブだった、自分がモブに襲われるまでは」

とおりすがり2 years ago

記事とあまり関係ないコメントですみません。
先ほど初めてこのブログを拝見して内容の面白さに惹かれました。
しかし書き手の方が女性で、しかもネトウヨ・極右だとおっしゃっている事に純粋におどろきを覚えずにはいられません。
私個人のことになりますが、数年前までは右翼的な考え方があった時期もありました。けれどネトウヨの女叩きを見るにつけ右翼を見限るようになり、私と同様に以前は保守・右翼的な考え方だった女性達が右翼・ネトウヨを毛嫌いするようになる様子を見てきたので、今も右翼でいる女性がいる事に不思議さを感じます。失礼な話ですが。
あの頃ネトウヨがネット上にばらまいていた言葉、具体的には
・「ま~ん(笑)」←「マンコは黙れ」という意味でよく女性がコメントを書くと「ま~ん(笑)」とネトウヨ男からコメントを返されました。
・「きちょまん」←貴重なマンコの略。女性が殺人事件や過労死自殺で亡くなった時にネットニュースのコメント欄にこの言葉を沢山見ました。男とセックスしたかもしれない貴重なマンコが一つ減ったという意味です。これもネトウヨが嫌になるほど書き込んだ言葉でした。
これらに触れた上で、それを右翼筋の人間がいさめもしなかった事を何とも思わなかったんでしょうか。私ははっきり言って右翼には絶望しました。日本のネット界隈にフェミが増えた事は、ネトウヨが「ま~ん」と女を見下し数年に渡ってやらかした事が大きかった。女性が「マンコ」呼びされないで対等に言葉で殴り返せる環境になったのはフェミが増えてからですよ。それまでは私もネトウヨ連中に「ま~ん」呼びするなとあちこちに書き込みましたが、そのたび書き込みに「ま~ん(笑)」と返されて「マンコが来てるぞw」と笑われるのが落ちだった。
私は別に左翼でもないですし、正しいフェミニストなんかでもありません。
ただ、ネトウヨに言論の自由なんてあったかなとふと思いました。女が何か意見を言うと「ま~ん(笑)」で黙らせられた記憶が今でも生々しい。右翼に言論の自由があったら、あの時、右翼の人間が「女を馬鹿にして黙らせるな、理を持って話せ」とネトウヨに言ったはずじゃないかと思えてなりません。

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苺畑カカシ2 years ago

私は日本のネトウヨではないので、日本のネトウヨがそのような男尊女卑をしていたことは知りませんでした。知っていたら黙っていなかったと思います。
私はアメリカの保守派です。日本の右翼とは相いれないことも多々ありと思います。もしあなたがおっしゃるように日本のネトウヨがそこまで女性を蔑視しているとしたら、私自身もネトウヨですとは言えなくなるのかもしれません。

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