最近今まで自分をリベラルとか革新派だと思っていた人たちが、後退派左翼の過激派ぶりに呆れかえって愛想をつかすというケースを多く見るようになった。今回は、こともあろうに左翼リベラルの象徴ともいえるニューヨークタイムスに最近のフェミニストの指導者ともてはやされている過激派女性たちへの批判が載った。バリ・ウエイズ女史(BARI WEISS)著の革新派が嫌悪を奨励する時は読む価値あり。
ウエイズは自称革新派リベラル。トランプ大統領に「抵抗」して今年初めに行われた左翼主催の反トランプデモの「女性行進」にも参加した。しかし彼女はこの女性行進で指導者としてもてはやされている何人かの女性たちに対して少なからぬ懸念を抱いている。何故、革新派ともあろうものが、こんな暴力的過激派人間をフェミニストの代表者みたいに崇め奉るのかと。

先ずソーサー女史。なんといっても四人の代表者の中でも一番目立つ存在。「ヒジャブをつけた地元女性」として売り物だが実はかなり問題な見解を過去に述べた歴史がある。

とはじまってウエイズは、ソーサーが反シオニストで「シオニストより気持ち悪いものはない」と2012年にツイッターで書いたりしているのがその一例だとし、フェミニストの代表みたいに扱われているソーサーがいかに反フェミニストの思想であるシャリアを支持しているかを指摘している。ソーサーは反イスラミストのフェミニストで女性器切除の犠牲者でもあるアヤン・ハーシ・アリ女史に対して下劣な言葉で侮辱。アリは「本当の女ではない」ので彼女の女性器を取り上げてやりたいなどとツイートした過去がある。
彼女のこうした行動を彼女も彼女の支持者たちも、そんなのは昔の話だと言って取り合わない。そしてそうした攻撃は極右翼のイスラモフォビアからくる理不尽な攻撃だと言い張る。ウエイズは指摘していないが、ソーサーはどこかの大学での講演したとき、質疑応答の際に彼女のアリ女史に対するツイートについて質問された際に、「あんたは白人男性だ」と先ず質問を無視。あたかも白人男性にフェミニズムについて語る権利はないといったように男性に怒鳴りつけただけで、自分が書いて削除したツイートについては過激派右翼の陰謀だと言い張った。
彼女のツイートは大昔のもので人は時としてバカげたことも言うので、今はそうは思っていないというのであればそれはそれである。しかしソーサーのアリ女史に対する発言が単なる序章であったことは、先日7月16日、女性行進がAssata Shakurというテロリストに「お誕生日おめでとう」のツイッターを送った時の出来事ではっきりしている。Assata Shakurは本名ジョアン・チェスィマードという殺人犯でFBIの指名手配になっているテロリストだ。彼女は警官を殺して有罪になりキューバに逃亡。今でもキューバに潜在中だ。
なぜ左翼がこんなテロリストを応援するのだというニュースキャスターのジェイク・タッパーの発言に対してソーサーはタッパーはアルトライトに参加して自分をいじめにかかったとツイートした。ウエイズは事実無根な気違い沙汰に煽られているドナルド・トランプやその支持者たちとジェイク・タッパーを一緒くたにしてアルトライトと批判するのはいくらなんでも馬鹿げていると指摘する。

いったいいつから国産テロリストを批判することが極右翼特有の姿勢だということになったのか。その姿勢は基本的な道徳観と愛国心からくるものだったはず。

ウエイズはソーサーだけでなく問題のある指導者を何人か挙げている。Assata Shakur のようなテロリストを賞賛しているだけでなく、キューバの独裁者フィデロ・キャストロに追悼の念を送ったマロリー。黒人暴力団ブラック・パンサーの一員で6人の警官を殺そうとして有罪となった男を賞賛するペレズ。双方とも黒人至上主義のルイース・ファラカンの奨励者。
ウエイズが指摘した以外にも、女性行進にどういうえげつない人々が集まったかはカカシも過去に書いている。特にこの女とか。

ダーナ・ヒルトン(Donna Hylton)-女性行進で演説をぶった元売春婦の黒人女性。実は1985年に仲間(女二人と男三人)と一緒に不動産会社の男性を誘拐し20数日間監禁し散々拷問にかけて殺した罪で25年の懲役を受けていた殺人犯だった。この拷問のしかたが残酷なのだが、とくにひどいのは男性の肛門に鉄棒を突っ込んだり、スパナで男性の睾丸をひねくり回したりしたとある。何故そんなひどいことをしたのかという問いにヒルトンは「どうせ奴はホモだったんだから、、」と答えたそうだ。恐ろしい~!

ウエイズは左翼は保守派よりも内部の取り締まりをする勇気があるのかと問いかける。それとも反トランプ感情に押されてこれらの嫌悪に満ちた人々を無視するのかと。
革新派リベラルによる左翼批判が危険なのはウエイズも十分承知だ。こんなことを書けば自分もアルトライトの味方をしているとかイスラモフォビアだとか批判されるのかもしれないと書く。

しかし私はテロリスト奨励には立ち向かう。独立したフェミニストの声を侮り、民主主義を嫌い、独裁政権を奨励することにも立ち向かう。もしそうすることが現在のアメリカの革新派フェミニスト運動の常軌を逸しているというなら、それはそれで仕方ないだろう。

私から言わせれば、アメリカのフェミニスト運動など昔からこんなものだ。しかし遅くてもずっと気が付かないでいるよりはましだ。革新派リベラルはこうして自分らの運動が後退派左翼に乗っ取られていたことを悟るのだ。


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