ヨーロッパ人が感じるアメリカの不思議な点

今回は結構軽い話。ユーチューブを観ていたら、ヨーロッパの人がアメリカに関しての感想を箇条書きにしているサイトがいくつかあったのだが、その中でも共通しているものがいくつかあったので、ちょっと紹介してみよう。

How are you? (いかがですか?)は質問ではない。
アメリカ人がHow are you? と聞くのは「こんにちは」という意味で別に実際あなたがどんな具合かと聞いているわけではない。だから答えは例え病気で今医者帰りだったとしても、Fine, thank you.(あ、元気です。どうも)と答えるのが普通。ところが、イギリス人でもドイツ人でも、こう聞かれるとどう答えていいのか戸惑うそうだ。日本では「どう、元気?」と聞かれたら、やっぱり元気でなくても社交辞令上、一応「ああ、元気よ、あなたは?」ってくらいは言うのではないかな。

レストランなどで出てくる食事の量がバカでかい
まあ、これは誰でもいうね。絶対に一回では食べきれない量の食べ物が皿に乗ってる。本当にアメリカ人はあんなに食べるのだろうか、と思ってしまうほど。飲み物なんかもバケツみたいなのにソーダが入っている。一度マクドナルドでスーパーサイズのコーラを買ってしまい、(普通のよりたった15セント増しですよ、と言われてつい、、)ドライブしながらでは片手で持ち上げられず、結局全然飲めなかったという体験がある。ところで、食べきれずに残すとお持ち帰り用の箱をくれるのは普通。欧州ではこういうことは普通じゃないらしい。香港では箱をくれたけど日本ではどうなのだろう?

トイレとかルーとか言わずにバスルームとかレストルームとか言う
これはイギリス人が言ってた。日本でもトイレとか便所(古い?)とか言わずお手洗いというから、日本人からしたら別に不思議ではないね。

愛国心旺盛で国旗が好き
いやあ、やったら星条旗を掲げるよねえ、というのがイギリス人の印象。郵便局とか消防署とか市役所とかに旗が掲げられているのは公共施設だから当然としても、祝日でもないのに家の前庭やデパートだのスーパーだのでも星条旗が掲げてあるのは不思議なんだそうだ。苺畑家でも掲げている。

合いそうもない味のコンビネーションがある
チーズかけポップコーン、シロップ味ベーコンやソーセージ、ラムにミントソース、豚肉にアップルソース、などはとっても不思議。カラメルコーンならわかるけどチーズコーンて何よ、という気持ちは解る気がする。アメリカ人は朝食にパンケーキ(ホットケーキ)とベーコンやソーセージを同じ皿にのせて食べるから、パンケーキにかけるシロップがベーコンやソーセージにかかる味に慣れてる。あとドイツ人がソーダの上にアイスクリームをのせてあるのは不思議だと言っていた。甘辛は日本では普通だから私は気にならないけど。

なんにでもチップを要求される
レストランでチップを払う習慣はヨーロッパにもあまりないらしい。ヨーロッパのレストランは日本と同じでウエイトレスやウエイターは給料制。ドイツではサービスがものすごくよかったら気持ち的にティップをあげることはあるが、何パーセントといった規則はないそうだ。

メートル法単位を使わない
アメリカではいまだに昔のブリティッシュ法を使っているので、重量はポンド、速度や距離はマイル、温度は華氏。こういう国は今はアメリカだけじゃいのかな。でもイギリスでは体重の単位に未だにストーンを使ってる。

どこでもクレジットカードが使える
アメリカでは、たった2~3ドルのものでもクレジットカードかデビットカードが使える。道端の屋台みたいな店でもカードが使えるから便利だ。最近はスマホでも払えるみたい。だから私のお財布には現金がほとんど入ってない。時々現金しかとらない店があるとすっごく困る。

飲酒年齢が高すぎる
日本も昔は18歳以上ならたばこもお酒も大丈夫だった記憶があるが、アメリカは21歳以上じゃないとダメ。私もこれはやり過ぎだと思う。18歳で軍隊に志願できるのにお酒やたばこはだめって変でしょう。ドイツでは16歳くらいからビールならいいそうだ。それ以下の年齢でも親がいいと言えばいい。フランスでは子供でもワインを飲むし、日本も昔はそうだった。私は子供の頃から夕飯時に親と一緒に時々ワインを飲んでいた。子供がお酒を親の使いで買いに行くなど普通だったし。今はちょっと過保護すぎると思う。

有給休暇が少なすぎる
ま、ヨーロッパと比べたらという話。日本からするとアメリカはまだいい方かもしれないが、ヨーロッパと比べると段違いだ。ドイツでは有給休暇が20日以上で病欠はまた別。確かにアメリカでは普通の職場なら入社して4~5年はせいぜい一週間くらい。それ以後は2週間くらいになるところもある。それ以上という職場はちょっと稀だろう。カカシの職場は建前上はヨーロッパ並みに有給休暇があることになっているが、忙しいから全部取るのは先ず無理。それで翌年に先送りする人が多いのだが、ずっと取らないでいると無くなっちゃうので休まないとすごく損。

肥満体の人が多すぎる
納得。


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夢を追うことはいいことなんだろうか

今日は時事と関係ない夢を追う話をしたいと思う。もう何年も前のことになるが、私はある日本人男性のブログを追っていた。彼はアメリカに留学したいという夢を持っていて、そのための準備を着々と進めていた。彼は若かったがすでに就職しているサラリーマンだった。彼が目的に向かって準備をすることへの興奮は私には親近感があった。私はただの読者で、彼のことを個人的に知らなかった。でも、私は彼を知っているような気がした。彼が毎日のように体験するひとつひとつを自分が体験しているような気がした。私も18歳の頃、あんなふうに用意していたんだよなと思い出がよみがえってきたのだ。しかしそんなふうに一年ちょっと経った頃、彼の夢が現実に近づくにつれて彼の心に迷いが生じているのが感じられた。そして突然彼は留学を諦めてしまった。
彼はなぜあきらめたのかを詳細に説明した。無論彼の理由は正当だった。安定した職を辞めて留学なんかしても、帰ってきた時に再就職ができるかどうかわからない。不確かな夢を追うより確実な現実を守っていくことの方が賢明だ。そりゃそうだ。そんなことは最初から解っていたことだろう。でもそうじゃないだろう。それは本当の理由じゃない。彼は突然怖くなったのだ。冒険に走る勇気を失ってしまったのだ。どんなもっともらしい言い訳をしてもその事実を変えることはできない。そしてそれを一番知っていたのは彼だ。
私の叔父(母の弟)は若い助教授の頃、ドイツの大学で教えないかという依頼を受けたことがある。これはすばらしい機会ではあったが危険もあった。今の大学の助教授という地位をいったんおあずけにしてドイツの大学へ行かなければならなかったからだ。そこで叔父は私の両親に相談した。もちろん保守的なうちの両親は行くなと言った。せっかく助教授になれたのに、途中で外国になど行ったら日本の大学に戻っても教授になれるかどうかわからないとかいう理由だ。私の両親は多分正しかったのだろう。叔父はその後教授になり大学でもかなり重要な地位についたのだから。
でも本当にこれは正しい決断だったのだろうか?叔父はきっとなんども自分に問いかけただろう。もしもあの時ドイツに行っていたら、自分の人生はどう変わっていたのだろうかと。今のドイツなら私も行くなといっただろう。だがこれは1970年代の話なのだ。私は何年も経ってからこの話を聞いて両親にも叔父にもとても失望した。なぜ夢を追いかけなかったのかと。
20代の頃、アメリカ人の女の子と友達になった。彼女はアリゾナに住んでいてコンビニでバイトをしていた。それでも、いつかスコットランドに留学したいといつも言っていた。あんまり何度もいうので、私は一度「じゃあ行けばいいじゃない」と言ったことがある。「え?」と彼女。「なんで行かないの?」と私。「え、だって今はだめよ。お金もないし。全然用意できてないし。」私はそれ以上問い詰めなかった。じゃあ、行く準備はしてるの?と本当は聞きたかった。でも、彼女が何もしていないことは私は十分に承知していたから。
あれからもう30年も経っている。彼女とはもうずっと会っていない。でも彼女はスコットランドには行かなかったと思う。彼女の場合先の日本人男性や叔父と比べて失うものは何もなかった。コンビニの仕事なんてスコットランドでもできるし、アメリカ人の彼女なら別に新しい言葉を学ぶ必要もないし、当時のスコットランドはアメリカからの学生ビサでの仕事なんてうるさく言わなかったと思うし、とにかく何とでもなったはず。彼女に必要だったのは勇気だけ。
多くの人が「機会さえあれば」という。でもその機会が現れた時、自分には夢を追う勇気がないのだと発見することはとても怖いことだ。誰が自分は臆病者だなどと認めたいだろう?だから多くの人が自分で自分の機会を壊してしまうのだ。
私が日本を後にしたのは19の春。高校卒業して一年後。このタイミングは偶然ではない。高卒ですぐにアメリカに行きたいと思っても、お金もないし、だいたいどこへどんな風にいけばいいのかという準備など全く出来ていなかった。英語専門学校に通いながらの、この一年の準備期間は必要だったのだ。学校は一年で休学した。卒業して就職してしまったら、もうアメリカに行くなんてチャンスはないと思ったからだ。
一年のアメリカ生活は私が思っていたほど楽しいだけのものではなかった。ホームステイのホストファミリーともしっくり行ったとは言えない。言葉も通じず大分苦労した。今思えばホームステイなどではなく、きちんと大学に留学すべきだったのだろうが、当時はそれなりに満足していた。
計画通り一年の滞在を終えた後、私は日本に帰国し、復学して専門学校を卒業して普通に就職した。もし私がそのまま日本に留まる決心をしていたとしても、私はそれはそれで幸せだっただろうと思う。子供の頃からずっとしたいと思っていた外国暮らしを実際にやったという満足感で生きていけたと思う。
最初に夢を諦めてしまった人の話をしたが、私はその後ネットを通じて海外で活躍している色々な日本人と出会った。実際に会った人も何人かいる。イラクやアフガニスタンで慈善事業をやっていた人、戦地で現地記者をやっていた人、インドネシアでNGOで働いてる人、イスラエルやクロエチアで写真記者をやっていた人、ヨーロッパ諸国の事情について視察団に加わった人。世の中にはこういう人たちも居るんだなあ、と思うとなんかうれしい。
無論、海外に行くことだけが夢を追うことではない。夢は人によって色々だ。
言い尽くされたことではあるが、人はやったことより、やらなかったことを後悔するのではないだろうか。
実は私もやらなかったことで後悔していることがある。昔、香港とアメリカを行き来して商売をしている女性から一緒に仕事をしないかと誘われたことがある。私はその時、給料は低かったが安定した仕事をしていたので断ってしまった。今思うとやっておけばよかったなと思う。「安定した仕事」からは結局リストラされたしね。(笑)


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文化盗用ニュース第三弾、今度はティキバー

この間はオレゴン州ポートランド市のブリート店が文化盗用の汚名を着せられて町を追い出されたという話をしたが、今回も同じくオレゴン州、今度はコーバリス市(Corvallis)のティキバーがポリネシア人や太平洋諸島民のうるさ方からのクレームに屈して閉店したという話。
ティキバーというのはハワイをテーマにした飲み屋のことで、アメリカでは昔から人気がある。店の中にヤシの木の葉っぱをアレンジしたり、ポリネシア風の木彫りお面などを飾ったり、カクテルをココナッツのコップに入れて色とりどりの傘やパイナップルを添えつけたりする。確かデズニーランドにもティキバーがある、お酒は出ないけど。こんな歌もあるくらいだし。
店のオーナーはクラウド・デイビッドソンさん。彼は昔から毎年ハワイにトレッキングに行ってるとかで大のハワイファン。それで今回もハワイテーマのハプナカウアティキバーをオープンした。もちろん店の評判が高まるとSJW社会正義戦士を名乗るポリネシア人や太平洋諸島民代表とかいううるさい団体から「文化盗用だ!」とクレームが付き、デイビッドさんは平謝りして閉店となった。文句を言う方も言う方だが、それにすぐひれ伏してしまう方も、方だよな。
カカシはオアフ島には何度もいったことがあるが、ハワイそのものが文化のるつぼだ。最初にハワイにたどり着いたのはポリネシア人だが、その後はアメリカ人やポルトガル人や日本人や中国人や韓国人が住み着き、今はハワイ文化といってもちゃんぽんになっている。だいたい、ティキバーという概念そのものがアメリカ人の創造だろう。トロピカルカクテルのマイタイだってポリネシア人が考え出したものじゃない。ハワイ住まいの白人連中がハワイにこじつけて勝手に作り出した飲み物だろう。マルガリータ発明者がメキシコ人じゃないのと同じ。それをティキバーがポリネシア人や太平洋島民だけの文化だと言い張る奴らの奢りは甚だしい。(ちなみに太平洋諸島民のなかに何故か日本人は含まれない。)
ま、それはともかくだ、こういう難癖と戦うのは文化盗用などというありもしない概念に屈しないこと。「アメリカは自由な国だ、誰がどんな店を開けようと人の勝手だ」と開き直ればいいのである。だいたいこういう文句が出て屈するのは自分らも後退派左翼であることが多い。保守派連中は「文化盗用だ」と言われれば「だからどうした?」というのが普通。だからSJWはそういう人には構わない。自分が圧力をかければすぐに屈するとわかっている連中を攻撃するのだ。
しかし最近、後退派左翼によるリベラル派への攻撃が熾烈になってきていることから、本来ならば左翼に同情的な人々がどんどん左翼から離れていく傾向がある。後退派左翼の傾向は常にやりすぎることだ。奴らは人々の完全服従を求める。そういうところがモスレムと一緒なのだ。
ところで、ハワイにはムスビという不思議な食べ物がある。これは日本のお結びやお寿司の結びとのことではない。大きな白いご飯の塊に照り焼きにしたスパムを乗せた代物。形は普通の握り寿司と同じだが、大きさはその四倍はある。魚の代わりに焼いたスパムの厚切りが乗っていて細い海苔が巻いてある。カカシは冗談であれは日本からの文化盗用ではないのか、とツイッターで書いておいたが、実際あんなものが元は日本の食べ物だったとか思われたら嫌なので、「ハワイアンの皆さま、どうぞご勝手に」と言ったところだ。


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リンダ・ソーサー、トランプ政権にジハード攻撃宣言

リンダ・ソーサーと言えば、反トランプの自称「女性マーチ」で人気を博しニューヨークの大学の卒業式で演説をぶったりしている後退派左翼自称フェミニスト。ソーサーはパレスチナ系アメリカ人でテロ軍団ハマス支持でシャリア促進派である。そのソーサーが先日のアメリカ独立記念日に、ハマスと深い関係のあるSociety of North America (ISNA) (北アメリカイスラム協会)での演説で、イスラム教徒はトランプに対してジハードを行うべきと発言して話題になっている。

ソーサーはトランプ政権を批判して「姉妹たちよ、兄弟たちよ、なぜ我々は準備できていないのだ?なぜ我々はこの政権とそれが我々の社会に生み出す混乱を恐れるのだ?」とし、モハメッドを持ち出し「独裁者や指導者の前では真実の言葉を述べることこそがジハード(聖戦)の最も正しいやり方だ」「私は我々の社会を弾圧するものに立ち向かう時、アラーがこのジハードのやり方を受け入れてくれることを願う。我々は中東や外国だけでなく、このアメリカ合衆国においても独裁に葛藤している、ファシストで白人至上主義がホワイトハウスで君臨するこの国において。」彼女はさらに、「我々が最優先させるべきなのは我らが社会を守ることだ。それは他人や政権を喜ばすために融和することではない。我々が最優先すべきなのは、他のどんなことよりも先に、アラーを、アラーのみを、喜ばすことにあるのだ。」と続けた。

この発言によって、保守派からソーサーが暴力を煽っているという批判が出たのは言うまでもない。確かにソーサーは言葉を注意して選んで「真実の言葉を述べることがジハードの最善の方法だ」などと言っているが、彼女の本意が暴力であることは彼女が誰に向かってこの演説をしたかを見れば容易に判断できる。
こうした批判に対してソーサーは、「右翼は私の指導権を悪者扱いしている。ビデオを編集するのが彼らの常套手段」とツイートした。
しかしベン・シャピーロなどの保守派サイトでは彼女のスピーチが全編公表されているので、この言い訳は成り立たない。
パメラ・ゲラーのサイトでも指摘されているが、ソーサーも馬鹿ではない。彼女は国内でも国外でもジハードがどういう意味でつかわれているか十分に承知している。特にパレスチナが常にイスラエルに向かって暴力攻撃をしている中東の問題を持ち出し、テロ軍団ハマス系のモスレム市民団体ISNAの前でトランプに対してジハードを行うべきと言えば、それが何を意味するのか自ずとはっきりする。彼女の言葉使いは批判された時にイスラモフォビアに歪曲されたと言い訳をするために注意して選ばれたものなのだ。
これについてベン・シャピーロがフォックステレビで自称穏健派モスレムと討論をしていた。このモスレムはハサーン・シルビイ(Hassan Shibly)といって, ケア( the Council on American-Islamic Relations(CAIR))というモスレム市民団体の代表。ケアはエジプトのテロ軍団モスレムブラザーフッド支援団体。穏健派どころかアメリカにおけるモスレムブラザーフッドの看板団体なのだ。
シルビーはこの討論において、ソーサーは文脈抜きで批判されていると言い訳したが、シャピーロが、彼が読んだどのサイトでもソーサーの演説は全体に渡って移されており、トランスクリプトも発表されていると返すと、その場にいない女性を罵るべきではないとシルビーは口早にシャピーロを瀬切った。
そこでシャピーロは「よろしい。ではケアの話をしましょう。ケアとは2007年にザ・ホーリーランド基金テロ資金援助裁判において起訴なしの共謀者と名指しされた団体です。」と答えた。するとシルビーはその場に居ない人間を罵るなと言っておきながら、シャピーロが話題を変えたと文句を言い、「ジハードの意味を討論しましょう」と続けた。
シャピーロは、ソーサーの言葉が文脈を無視して批判されているというが、それではソーサーがどういう文脈でこの話を持ち出したのかを考えるべきだと語った。ソーサーが演説の最初に持ち出したモハメッドは暴力も含めジハードの多々のやり方を述べており、ジハードを独裁者に対して真実を述べることという解釈こそが文脈を無視してその一部を取ったものだと返した。
シルビーはジハードという言葉を過激派から取り返す必要があるのだと応戦したが、シャピーロがもし本気でそうしたいと思っているなら、先ずモスレムブラザーフッドのようなテロ軍団を糾弾することから始めるべきだと、ケアの姿勢を批判した。シルビーはこれに対して「なぜ我々がモスレムブラザーフッドを糾弾する必要があるのだ」と問い返した。

モスレムブラザーフッドを糾弾せずに過激派からジハードを取り返すことはできません。

シルビーは自分らは政治団体を批判するつもりはないと断固拒否したうえで、それならお前こそKKKを糾弾してみろと言い返した。シャピーロはユダヤ人としてKKK親派の白人至上主義アルトライトから散々攻撃の的になってきた男だ。今更そんなことを言われるまでもない。だがシャピーロにとってKKKを糾弾するなど朝飯前なのに対してシルビーはモスレムブラザーフッドを糾弾することが出来ない。シルビーが平和的なジハードなど求めていないことはこれだけで明白だ。
リンダ・ソーサーがジハードの正しい意味は独裁者に対して真実を述べることにあると本気で思っているなら、ジハードを非モスレムに対する暴力だとしてイスラエルに絶えず暴力攻撃を射かけているハマスやアラブで異教徒に悪徳の限りを尽くし、西洋でもテロ行為に及んでいるイスラム国を糾弾すればよかったのである。世界中でジハードを口実にテロを行っている数々のイスラム団体を、そしてそれを支援しているアメリカのケア(CAIR)やISNAを糾弾すればよかったのである。そうすれば彼女の意図がはっきりしたはずだ。
イスラムは平和な宗教だ、ジハードは真実を述べる葛藤だ、などといくら言ってみても、アラーアクバル!と叫ぶテロリストに愛する人々を斬殺されたり、重傷を負わされた人々には虚しく聞こえるばかりである。


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社会主義の行きすぎで滅びゆくサンフランシスコ

カカシの自宅付近には日系食品マーケットはないが、日本食品も多少は置いている韓国系マーケットがある。ちょっと前に買い物に行った時に、どうも商品棚が閑散としているし、店子で入っていた化粧品店や薬局やパン屋がすべて閉店になっていておかしいなと思っていた。それで昨日買い物に行った際に店長さんに様子を聞いてみると、今月いっぱいで閉店になると言われた。店長さんはその理由については話さなかったが、多分7月からロサンゼルス郡で施行となった最低時給$13.00が響いているものと思われる。
早々と最低時給$15.00ドルが施行された北部のサンフランシスコでは、小規模レストランがばたばたと店を閉めている。人件費がかかれば零細企業がやっていかれないのは当たり前。レストランで働く半数が最低時給で働いているため、時給値上げで一番影響を受けるのがレストラン業。特に被害が大きいのがあまり高級ではない庶民的なピザ屋とかチェーンではないテイクアウトのような店だ。
フォーブスマガジンの記事によると、星が3.5スター並みのレストランだと、最低時給が一ドル上がるごとに閉まる率が14%増えるという。くらべて5星級のレストランではあまり影響がない。
サンフランシスコは今IT産業のおかげで景気はいいのだが、地元民の暮らしは楽ではない。それというのもSFはやたらに税金が高いので有名。しかも社会主義的な色々な規則があって非常に住みにくい。
税金が高い割には町のインフラは崩壊寸前。そしてSFのダウンタウンを歩いていると必ず行き当たるのが物乞い。道も汚く汚物があちこちにあるのを避けながら歩くのが大変。いったいSF市は馬鹿高い税金を何に使っているのだろうか。
実はSF市の来年度予算はなんと人口も多く土地面積も広いサンディエゴやサンホセの三倍以上である。いったい何にそんな金を使っているのかというと、信じられない額の福祉、主にホームレス政策だ。

SF市はカリフォルニア中で一番不動産の高い場所。にも拘わらずSF市は税金でホームレス用の住宅を管理している。管理にあたるNGOの従業員の給料はすべて税金。これに使われる今年度の予算は600万ドル。
これにくらべてSF警察の費用は590万ドル。消防署231.7万ドル。自然公園など220.4万ドル。図書館138万ドル。他の公共施設の予算は100万ドルにも及ばない。
住宅だけでなく、色々な名前でホームレス対策に使われる予算はさらにこの2倍くらいになる。
しかもSF市はサンクチュアリーシティと銘打って、違法移民までもかくまっているから、彼らの弁護にかかる弁護士費用や、違法移民による犯罪によってかかる市民への負担も相当なものだ。
何故SF市は実際に市の運営に貢献している市民を高い税金で罰し、違法移民やホームレスといった社会に全く貢献せずに重荷になる人間ばかりにムダ金を使うのか? 今はテック産業のバブルだからいいとはいえ、このバブルがはじけ、産業がどんどんSFから脱出したらどうするのか?
レストラン経営者もその従業員たちも、どんどんSF市を去っている。一般市民も共稼ぎをしても食べていけないSF市からどんどん逃げている。税金を払える人々が一人もいなくなったらサンフランシスコはどうなるのか。市議会はそんなことを全く無視して無駄遣い三昧である。


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ベルギーの不思議な死

ちょっとダグラス・マレー著の「ヨーロッパの不思議な死」をもじって今回の見出しを作ってみた。アフリカの話で偶然コメンターのShimaさんから元ベルギー植民地だったルワンダの話が出た。植民地政策をとっていた西欧諸国のなかでもオランダやフランスの悪行は名高いのだが、中でもひどかったのがベルギー。同じ帝国主義でもイギリスによる地元民への扱いは比較的人道的だった。
ま、それはともかく、植民地時代の悪行のツケが回ってきたとは言わないが、現在のベルギーの状態はひどいものだ。問題なのはベルギー政府がその事の深刻さに気が付いていないということだ。
ベルギーといえば、カカシが大嫌いな国連や欧州連盟の本部があるところだが、安楽死大国でもある。
ワシントンポストによると2014年から2015年にかけて、3950人が政府公認の安楽死によって死亡した。しかもそのうちの124人は精神的な問題が理由とされている。不治の病でこれ以上苦しみたくないからという安楽死ならわからなくもないが、精神病患者が自殺思考を持っていたらそれを止めるのが医師たるものの仕事ではないのだろうか。しかもこの124人という数はその前の二年間の4倍にも増えているのだという。人口たったの1千百4十万という小さな国ででの124人はアメリカだったら3500人の割になる。そんなに多くの市民が精神的苦痛で安楽死を求める国とは、しかもそんな国に国連やEUの本部があるということは、ヨーロッパの未来にどのような意味があるのだろうか?
ウォールストリートジャーナルによると、2015年2月、ベルギー警察はパリで130人の市民を虐殺したアブデスラム兄弟をテロの疑いで取り調べていた。しかし、当局は兄弟から没収した携帯やノートパソコンやUSBドライブの中身をきちんと捜査していないまま兄弟を釈放してしまった。そしてテロ疑惑のあった兄弟の所持品を没収しておきながらテロがあるまでその中身を全く捜査をしていなかったのだ。加えて携帯電話の一つは紛失するというていたらく。
ベルギー警察でテロ捜査にあたっているのはたったの600人。しかもこれらの人員はアメリカのCIAなどから言わせると全くのアマチュアばかり。今やベルギーは国連やEUの本部としてよりテロリストの巣窟及び武器販売買本拠地となり果てている。いかにベルギーという国が弱体であるかを示すものだ。
去年、大学を卒業したばかりのカカシの友人の息子が、ヨーロッパ移住を決意。スイスのパスポートを持っているので欧州はどこでも自由に住めるということで、まずベルギーのブリュッセルに数週間滞在し、そこからイギリスでも行こうかと言っていると友人のフェイスブックには書かれていた。私が心配して「ブリュッセルなんて行って大丈夫なの?」とメッセージを送ったら、父親である友人は「へ、なにが?」とまったくわかっていない様子。その一週間後にブリュッセル空港での爆破テロがあり31人が殺された。心配して私がまたメッセージを送ったら「あ、もう二日前に通り過ぎてたから大丈夫だったよ。」とまったく心配している様子がなかった。この馬鹿、何もわかってない!ちなみにこの友人は左翼リベラル。
ベルギーの警察官は年寄りばかりで、まるで捜査能力もない。ブリュッセル空港の爆破事件があって、アメリカ高官はベルギー警察のことを「まるで子供だ」と批判したほどだ。EUそのものにももう20年ぐらい前からジハーデシスト(聖戦家)が潜入していると。アメリカの諜報部がベルギー諜報部に連絡をとっても、ベルギー側は何もしらず何の役にも立たないという。ベルギーが外敵に乗っ取られようとしているのに、ベルギー政府および警察も諜報部も全くクルーレスなのだ。
ベルギーは崩壊しつつある。国連やEUの本部は欧州ジハーディスト本部へと移り変わろうとしている。イスラム国の戦士としてシリアやイラクに渡った人間の数は人口の割としてベルギーが最高だ。パリやイギリスで起きたテロの犯人はベルギーと深いつながりがあり、使われた武器弾薬はすべてベルギーから来たものだ。
ベルギーはすでに三分の一がモスレムという状況。2035年にはモスレムが多数派になるという。ベルギーのキリスト教は死につつある。教会はどんどんとモスクへと建て替えられベルギーはクリスチャンとしてのアイデンティティーを失いつつあるのだ。
そして今やベルギーはヨーロッパで最大の自殺国。
ベルギー人が直面する危機に立ち向かわずに安楽死だけを求めるなら、ヨーロッパとしてのベルギーも死に絶えるであろう。


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若者のテレビ離れに焦るテレビネットワーク

ここ数年、エンターテイメントがすべてスマホで出来るようになってからというもの、若者のテレビ離れが目立つようになった
アメリカのテレビ番組は一年に2シーズンがあって、シーズンの終わりにはシーズン最終回を放映する。シリーズが人気があれば次期シーズに継続されるので、ファンならこのシーズン最終回は見逃せない。ところが、先月多くの連載番組のシーズンフィナーレエピソードの生視聴率がどこのネットーワークも去年に比べて30から40%も減った。
実は格いうカカシもテレビは昨今あんまり観なくなった。リアルタイムで観るテレビ番組としては芸能人とプロダンサーが組んで社交ダンスを競い合うダンシングウィズスターズ(スターと踊ろう)とか究極の障害物競走アメリカン忍者ウォーリアーとか、素人名人芸のアメリカズガットタレントくらいかな。どれも選手権なのでニュースとかで結果を知りたくないという理由から一応リアルタイムで観てるだけ。
その点、生で観る意味が特にないドラマやコメディーは全く観ないし、テレビニュースなんて地方局にしろ全国ネットにしろ出張先のホテルで観る以外は先ず観ない。ニュースも天気予報も交通情報もすべてスマホで観られる時代、テレビをつける必要がない。それでうちのテレビはもっぱらDVDで映画を観るためのモニターとして使われている。
中高年のカカシですらこうなのだから、若い人たちのテレビ離れは相当なもんだろう。それでテレビネットワークは新番組の最初のいくつかのエピソードをアプリなどを使ってネットで公開するようになった。ネットで無料公開することによって、最初の数エピソードは前宣伝の役割を果たす。こうやって番組のファンを増やしてテレビに帰ってきてもらおうということらしい。
ところでナスタチウムさんが日本も含み受信料を強制的に国民から徴収している国について紹介してくれている。他の国と違って、日本のNHKの場合はテレビを持っていなければ受信料を取り立てることはできないので、スマホ普及でますますNHKの受信料は減るのではないかな。


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なぜ左翼ユダヤ系はイスラムを支持できるのか

最近の後退派左翼の運動ではモスレムでシャリア推進派のリンダ・ソーサーなる女の台頭でも象徴されるように、なにかとユダヤ系の人権が迫害されている。左翼の集会などでは革新派と自負するユダヤ系参加者たちが、集会のあからさまな親パレスチナ・反イスラエルな方針やホロコースト否定主義者論などが平気で飛び交う会場の空気にいたたまれずに退場するシーンが何度も繰り返させている。大学の反人種差別集会ではあからさまに「ユダヤ人お断り」と掲げられたものさえあった。レズビアンプライドを祝うダイクマーチでユダヤ民族の象徴「デイビッドの星」を掲げていたユダヤ系参加者が退場を強制されたという話はこの間もしたばかり。
にもかかわらず、ソーサーの人気の裏にはアメリカのユダヤ系市民団体の支持が貢献している。今日はジェームス・カーチック(James Kirchick)のこの記事を参考に読んでみる。
ちょっと前ソーサーがユダヤ系が半数近くを占めるニューヨークの大学で卒業式の祝辞を述べた際、地元ユダヤ系を含む多くのニューヨーク市民からソーサーは演説者としてふさわしくないという批判が出た。その時、彼女を弁護して公開手紙を発表したのは誰あろう左翼ユダヤ系市民団体だった。

「我が国において多くの少数派が政府の最高の地位から標的とされている今、(略)我々は共通する境界の橋掛けとなり、お互い団結することを決意するものである。」

同じくソーサーの弁護を買って出たのは、the Anti-Defamation Leagueというもともとユダヤ人への差別や迫害と戦うことが目的で創設された市民団体。

我々のイスラエルに関する見解の違いは大きいが、我々は彼女には自分の意見を表現する言論の自由が保証されていると信じる。

しかし、この「橋掛け」を買って出たユダヤ系団体の思い込みは完全なる一方通行。ソーサーはパレスチナ系アメリカ人としてシオニストと同席することを拒み、パレスチナ人としてアラブ人としてモスレムとして、ユダヤ系の人々の気持ちを慮って自分らの態度を変えるつもりは一切ないと断言している。
ソーサーはシオニズムはフェミニズムとは相いれない考えだと主張している。(これが女性器切除や幼児強制結婚を推進するシャリア支持者がいうんだから笑っちゃう)ソーサーはアンタイセメティズムは黒人差別やイスラモフォビアのような差別とは違うと言い張る。ユダヤ人は組織的な差別を受けていないからだと。(は!ナチスドイツ下で6百万というユダヤ人が組織的に殺されたけどね。)しかもソーサーはシオニズム=イスラモフォビア、よって反シオニズム=フェミニズムだとこじつける。であるから、立派な革新派であるためには必然的にアンタイセメティズム(反ユダヤ民族)でなければならないという理屈だ。ソーサーの台頭によって左翼運動からユダヤ人がいかに排斥されているかが伺われる。
ここで、左翼ユダヤ系は、立派な左翼でいるためには自分たちの宗教や民族に対する暴力を無視してその差別を過小評価しなければならないという悲劇に直面する。それでもソーサーのような魔女を支持できるということは、つまるところ、左翼ユダヤ系にとって「ユダヤ人としての価値観」は左翼でいることの二の次三の次なのだ。
カーチック曰く、左翼連中は常にユダヤに対する暴力や差別はユダヤ人による妄想だと言い張る。最近はホロコーストですら犠牲者はユダヤ人だけではなかったとしてユダヤ人の被害を過小評価する傾向がみられる。近年アメリカではユダヤ人は白人だから(黒人のユダヤ教徒もいるのだが)、女性や黒人やモスレムのように弾圧されている少数民族の部類に入らないという議論も多く出てきた。だが、矛盾していることに、ユダヤ人以外の民族が人権迫害の被害を受けると、ホロコーストが引き合いに出される。「アフリカのホロコースト」とか「シリアのアンネ・フランク」とか。ところがこういうことを言う人に限ってユダヤ人の本当の被害や苦しみに関しては全く興味を示さない。
これはモスレム運動家がモスレム移民批判をする側を「ナチス!」と言って騒ぐのと同じく矛盾した理屈だ。ところで第二次世界大戦中イスラム圏はナチスドイツと組んでユダヤ人撲滅に加担したのだということを覚えておくべき。今、モスレムが反モスレム移民のユダヤ人に向かって「ナチス」と叫ぶ皮肉さに左翼連中は気が付いているのだろうか?
カーチックによると、もうだいぶ以前から左翼の間でホロコースト否定論もしくはホロコースト過小評価論が広まっている。従来ホロコースト否定論者といえば極右翼と決まっていたのだが最近はそうでもないのだ。
ホロコーストを否定する左翼には二つのグループがある。一つは反資本主義で労働者の苦労を唱えるグループ。労働者の苦労はホロコーストの下では影が薄い。よってホロコーストによるユダヤ人の苦労を過小評価することで自分らの葛藤を強調しようとするのだ。
もうひとつのグループは反帝国主義グループ。彼らはアフリカやアラビアが帝国主義の犠牲者だとする見方。アフリカ人やアラブ人がユダヤ人を嫌っていることは周知の事実。ホロコーストの事実を認めることは、イスラエル国の存在を正当化することとなる。だからホロコーストという歴史的事実は煩わしいのである。
それにカカシが思うに、ユダヤ人は犠牲者としてのステレオタイプにあてはまらない。普通、左翼団体が人権弾圧の被害者として持ち出す少数派は、未だに何らかの苦労をしているものだ。貧乏であるとか犯罪者が多いとかテロリストになってしまうとか。だから差別のせいでこの少数派はこんな不幸な思いをしていると言えるわけだ。しかし世界最大の弾圧や差別をの被害を受けているユダヤ人はなぜか世界中で成功を遂げている。もし世界中で一番弾圧を受けてきているユダヤ人が差別や弾圧に打ち勝って成功してしまうとしたら、他の人種もいつまでも過去の弾圧を言い訳に成功できない理由がなくなってしまうのだ。
南アフリカが自分らの貧困を過去のアパルトヘイトのせいに出来ないのもその一つ。
つまるところ、ユダヤ教というのは左翼思想にとって非常に邪魔な存在なのだ。
ではいったい、このような左翼主義に迎合する左翼ユダヤ人の神経というのはどうなっているのか?
ミスター苺曰く、ナチスドイツ時代にもUボートと呼ばれる裏切り者ユダヤ人が居た。彼らはユダヤ人でありながらナチスに協力し、ユダヤ人であることを隠して暮らしている人々の血筋を暴露して告発した者たちである。彼らはそうやってナチスに媚びることで自分らだけが例外として生き延び、自分らの立場を高めようとした下衆(ゲス)たちである。(世界的な左翼悪玉のジョージ・ソロスはUボートだったという説もある。)
左翼ユダヤ人たちが、人種差別者の左翼に迎合することで、自分らの立場を高め、ユダヤ排斥から自分らの身だけは守られると思っているなら愚かとしか言いようがない。どれだけ左翼に媚びようと彼らがユダヤ人であることを左翼は絶対に許さないだろう。利用価値がなくなればユダヤ人として殺されるのだ。
言ってみればユダヤ人は炭鉱のカナリアだ。ユダヤ人が排斥し始められる時、それが独裁主義社会台頭の兆しなのだと知るべきである。


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南アフリカ、抹殺される白人たち

南アフリカで白人がひどい虐待を受けているという話はここ数年少しづつだが聞こえてきていた。しかし最近になって白人農園主たちが信じがたい拷問の末に虐殺されるという事件が頻発している。しかも南アフリカ政府はこの悲劇をひた隠しにしているので、外の人間にはなかなかその実態がつかめない。
これは少し前の記事だが、いったい南アフリカの白人たちが、どんなひどい目にあっているのか、それを垣間見る事件が起きた。

今年2017年の2月、イギリス人女性のスー・ホワース(64)と夫のロバート・リン(66)は午前二時、自宅に入り侵入した三人の男たちに襲われた。二人は南アフリカのこの村に20年間も住んでいた。暴徒は二人を何時間にもわたりブロートーチで拷問。プラスチックの袋を二人の喉に押し込んで窒息させようとした。そのあと男たちは二人をトラックに乗せて近くの森へ運び二人に発砲。スーは頭を二か所撃たれ、リンは首を撃たれた。奇跡的に二人は即死せず、夫のリンは道路に出て助けを求めることが出来た。妻のスーは乳房にひどいやけどを負わされ、顔もひどく殴られていたため誰だかわからないほどになっていたという。スーは病院に運ばれたが二日後に死亡した。

よその国でこんなことが起きたら大変な騒ぎになるが、南アフリカではすでにこれは日常茶飯事だ。人口の10%しかいない白人が、なんとこの国で起きる殺人事件の犠牲者の40%を占めるというのだから、その恐ろしさが解るはず。今回の事件が世界的に知られた理由は被害者のスー・ホワースがイギリス籍の人間だったからだ。

三月にも64歳の女性が自宅に押し入った三人の男たちにパワードリルで拷問を受けて殺されるという事件があった。白人所有の農家を襲う事件の特徴は、単に農家の金品を奪うというだけの強盗ではなく、家主の白人を縛り上げてひどい拷問を加えることだ。女性の犠牲者はたいていの場合強姦されている。この必要以上に残虐な攻撃は、白人を南アフリカから追い出すことが目的であり、特に農場主は狙われる。

もう2007年から警察は白人農家への犯罪統計を発表していない。それはそうだろう。政府が率先して白人迫害を奨励している国だ。白人への暴力を諸外国に宣伝するわけにはいかないだろう。信用できる統計としてはTravaal Agricultural Unionという南アフリカ農業組合の調査がある。殺人事件の世界平均は10万人に9人だというが、南アフリカではなんと54人、それが農家になると138人。南アフリカの農業は世界で一番危険な職業なのだ。

なぜ白人農家が狙われるのか。それは腐敗した政府により国全体の経済が破綻していることを、一部の白人農家のせいだと政治家たちが煽るからである。ネルソン・マンデラ亡き後、南アフリカは一直線にズィンバブエの後を追いつつある。

自分も南アフリカ在住経験のあるジャーナリスト、アレックス・ニューマンは、いま南アフリカは重大な転機を迎えているという。

状況は激しく悪化しています。気違い大統領が白人の土地を賠償せずに取り上げようと提案したのです。これは農園主にとってひどい打撃であるだけでなく、国全体にとっても大打撃です。そんなことをして何が起きるかは想像の必要もありません。北部のズィンバブエをみれば一目瞭然です。これは南アフリカ全体にとって大悲劇となります。政府が背後にある略奪の直接の犠牲者だけの問題では済まされません。

汚職で腐敗しきっている弱体なジェイコブ・ズマ大統領は野党の反白人過激派ジュリアス・マレマと提携を結ぼうと、白人農場を賠償金なしに没収する法案を提案。しかしこのような政策は一時はアフリカのブレッドバスケットと呼ばれたズィンバブエ(旧ローデシア)の完全破壊へとつながった。
反白人のマレマは国会で白人を猪に例えて「いのししを殺せ」と大声で歌い、彼の支持者は土人さながらに「殺せ、殺せ」と踊っている姿がテレビで大々的に報道された。私が白人だったら身の毛がよだつね。自国の政治家たちが本気で少数民族を皆殺しにしろと文字通り歌っているのである!

私にはなぜアフリカはいつもこんな風になってしまうんだろうと不思議でしょうがないのだ。確かに白人による植民地政策は悪だった。アパルトヘイトもあった。だが、それでも南アフリカを作り上げたのは白人たちだ。白人が仕切っている間はアフリカは文明社会の道を進んでいた。それが白人を追い出したら一挙に原始時代に戻ってしまうというのはどういうことなのだろう?

欧州の植民地となった国はなにもアフリカだけではない。インドもそうだしフィリピンやベトナムなどもそうだ。だが、植民地時代が終わって植民地前の原始時代に戻ってしまうのはアフリカだけ。
これだけ長い間白人文化による恩恵を受けながら、富は白人の所有物だけにあると勘違いしてしまう短絡さ。白人を殺して白人の農家を没収してみたところで、農業のノの字も知らない土人に何ができる?数か月もしないうちに農場は草ぼうぼうのサバンナと化し、植物は実らなくなり、すべてが廃墟と化してしまうのだ。農業は魔法じゃないんだからね。

私がここでいう「土人」とは単に色が黒い黒人のことを指すのではない。人の肌の色などどうでもいいことだ。肝心なのはその文化。自分で何も作り出せずに他人の所有物を略奪して破壊してしまうしか能のない野蛮人のことを「土人」と呼んでいるのだ。

アフリカ土人の行動はアラブのモスレムテロリストと同じかそれ以上に残虐で野蛮だ。ヨーロッパはこういう野蛮人をナンミンと勘違いして国に無差別に入れてしまっている。
本当の難民は南アフリカの白人たちなのに。


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