この間南アフリカにおける少数派白人への迫害についての話をした。それに関してユーチューブで南アフリカのビジネスマンの演説を少し聞いていて、彼が「我々は言ってみれば鉱山のカナリアだ」と言ったのが印象に残った。民主主義を理解せずに、それが単なる多数決なのだと勘違いしている人々が増えると、必然的に少数派の権利が迫害されてしまう。南アフリカはそのいい例なのだ。莫大な数のアフリカ人が今ヨーロッパになだれ込んでいる。ヨーロッパは気を付けないと南アフリカの二の舞を踏むことになる。
鉱山のカナリアとは、カナリアは小さく空気の変化に敏感なので、鉱山内に有毒ガスが発生したり酸素不足になったりしたとき、カナリアを環境変化の警報として持ち込んでいたということから、危険の前兆という意味で用いられる。
以前にも紹介した南アフリカ在住経験のあるジャーナリスト、アレックス・ニューマンのカール・ギャラップスによるインタビューから読んでみる。

一国の大統領が、自分の政権と共に少数派を駆逐するから「マシンガンを持ってこい」などと言うことを想像できますか?普通の神経の人なら恐怖におののきますよ。全くの気違い沙汰です。

だが、それが南アフリカでは実際に起きている。大統領自らが人口の10%にも満たない少数派の白人を皆殺しにしろと国民を煽っているのだ。1990年代に起きたルワンダでのツチ族とフツ族の殺し合いの時もそうだったのだが、アフリカ人はなぜか指導者の暴力扇動にすぐ乗せられて、今まで隣近所で仲良く暮らしていた人々を突然窯で滅多切りするという行為に出るから恐ろしい。殺すといってもそのやり方が想像を絶する残酷さなのも彼らの特徴。
アパルトヘイトが終わった時点で、南アフリカは民主主義の自由国家として生まれ変わるチャンスがあった。しかしそれが実現せず、単に弾圧されていた側が弾圧者になったというだけの独裁政権になりつつあるのは何故なのか。ジェイコブ・ズーマ大統領は南アフリカの問題はすべてキリスト教徒である白人のせいであり、すべての白人を抹殺すべきと公然と唱えている。少数派の白人政党が白人農夫たちの数々の虐殺について国会で訴えた際、与党のアフリカンナショナルコングレスは殺人を弁護し「よし、生き埋めにしろ!」と叫んだ。
ニューマンは、南アフリカのこのような状況を世界中のメディアが無視するのは、今の南アフリカの状況は世界のメディアにも多いに責任があるからだという。1980年代から1990年代にかけてアパルトヘイトをどのように解体していくか、国内でも色々と議論が交わされていた。しかし西洋メディアや体制派が即座に政権を旧ソ連支持の共産主義者とテロリストの手に渡すことを要求したのだとニューマンは言う。(当時南アフリカボイコット運動なども行われていた。)
確かに少数派白人による独裁政権が良かったはずはないが、だからと言ってその政権を共産主義者やテロリストに何の安全処置もとらずに手渡してしまえばどういうことになるか、それは火を見るよりも明らかだったはず。
なぜ我々民主主義国家が人権人権と騒ぐのかと言えば、多数派による少数派への弾圧があってはならないという民主主義にとっては基本となる考えを大事にするからである。しかし共産主義者やテロリストにそんな考えがあるはずがない。そういう考えのない人間が政権を握れば、結果的に多数派による少数派虐待という状況が発生する。南アフリカの場合、白人への復讐という感情も入るから余計に厄介なのだ。
しかし、この状況が単に南アだけの問題だと考えるのは危険だ。すでにアメリカでもバラク・オバマ前大統領が率先して黒人と警察との間に亀裂を生じさせ、白人を悪者扱いする運動が起きている。「白人特権」などという言葉が多く使われるようになり、白人は白人であるだけですでに人種差別者なのだとか、どれだけ白人およびキリスト教徒の人権が迫害されても、有色人種や非キリスト教徒による人種差別は存在しないなどと言い張る人間が左翼の間で増えている。

南アフリカでアフリカーナの身に起きていることは、私の見解では将来世界で起こりうる凝縮図だと思います。少なくともグローバリストや体制派が西洋のキリスト教徒に起こるべきと望む構図なのです。

ニューマンは国連のように、世界中をひとつの政権の元に統一することの危険性を語る。もし国連が本当に世界統一の政府となったならば、世界中で少数派であるキリスト教西洋は南アの白人のように弾圧されること間違いない。
ニューマンは語らないが、すでにアラブ諸国が主権を握る国連人権委員会では常にイスラエルが悪者扱いされ、その権限が迫害されている。アラブ人やアフリカ人を大量に受け入れたヨーロッパでは、白人が少数派になった各地で地元白人(特にユダヤ人)への迫害がすでに始まっている。
ところで日本人は西洋人でもなければキリスト教徒でもないので影響がないかと言えばとんでもない。日本は文明社会として西洋文化と共通した価値観を持っている。その価値観は同じ東洋でもアラブ人とは完全に相入れないものだ。西洋人にとって住みにくい社会は日本をはじめすべての文明人にとって住みにくい社会となるのだ。
ところでどうしてアフリカはいつもこうなってしまうのかという話でナスタチウムさんが面白い統計を掲載しているので参照されたし。


8 responses to 鉱山のカナリア、南アフリカの白人アフリカーナ

苺畑カカシ5 years ago

付けたし:
最近見たユーチューブのビデオでは、ギリシャで大量の移民を受け入れたレズボスという島で、難民センターに収容されているアフリカ人とアラブ人が暴動を起こし大騒ぎをしている姿が写っていた。
インタビューを受けたアフリカ人の女性は「床に寝ろっていうの、床になんか寝らんないわよ。」と騒いでいた。は!アフリカでは地べたに寝てたんじゃないんですかね。
それでインタビューアーは「だったら自国から出てこなければよかったのでは?」と聞くと、「闘いが起きているのに居られるわけないでしょう。」と女性は怒って答えた。
はあ、それで戦いをギリシャに持ってきたわけ?
同じくインタビューを受けたアラブ人の男性は「これはすべてアフリカ人がやっていることだ。奴らはいつでも問題を起こすんだ。アフリカ人を追い出すべきだ」と叫んでいた。
似非ナンミンを大量に受け入れれば、彼らを闘いから救うのではなく、彼らの持ってくる闘いに我々が巻き込まれるだけなのだ。

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oldman5 years ago

二重らせんを発見して分子生物学の基礎を築き、ノーベル賞を受賞したジェームズ・ワトソン博士は、2007年に次のように発言しました。
***「アフリカの先行きは暗い」と述べ、その理由を「すべての社会政策は、われわれの知性が等しいとの事実を基礎としている。しかし、さまざまな研究結果はそれを必ずしも肯定していない***
http://www.afpbb.com/articles/-/2300478
黒人の知能が劣るという趣旨の発言であり、ひどい人種差別主義者として、同博士は学会から追放され、生活に困窮して金メダルをオークションで売り出すまでに落ちぶれました。
しかし、最近のアフリカをめぐる出来事はワトソン博士が正しかったことを証明しているように思います。
何十年にも渡る国連の食料支援は人口の爆発的増加をもたらしました。
http://ecodb.net/ranking/wb_tfrtin.html
それは動物界における現象と同じであり、高度な知性を有する人類の所作とは思えません。おびただしい難民が欧州に押し寄せるという悲惨な結末は国連の人道主義が原因だったということではないでしょうか。

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ちび・むぎ・みみ・はな5 years ago

アラブ人というよりイスラム教徒とは日本は明治の頃から
仲良くしていた。イスラム教やコーランに関する訳書や
著書も結構あったと聞く。日本文化は欧米文化とは、
似てはいるが、ほかの神の存在を許さないキリスト教ではなく
あらゆる神の並列した存在を許容する思想を根幹としている
という点で根本的に違う。見かけ上はかなり欧米化されているとは
言っても実際には欧米の文化と日本文化とは異質なものである。
このような点から日本におけるイスラムの許容はかなり
穏やかなものであった。
現在のイスラム諸国の様相を作り出したのはキリスト教国家で
あることを忘れては困る。

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苺畑カカシ5 years ago

ちび。。さん、

日本文化は欧米文化とは、似てはいるが、ほかの神の存在を許さないキリスト教ではなくあらゆる神の並列した存在を許容する思想を根幹としているという点で根本的に違う。

現在のユダヤ・キリスト教は他宗教も寛容に受け入れ、他宗教との共存を可能にしているという点で日本の多神教と共通している。
他宗教を全く許容しない最たるものがイスラム教だ。そういう宗教と日本がどうやってなかよしになれるのか、考えただえでも恐ろしい。

日本におけるイスラムの許容はかなり穏やかなものであった

そういう甘い考えでイスラム教を「許容」などすれば、日本文化はイスラム教に破壊されること間違いなし。

現在のイスラム諸国の様相を作り出したのはキリスト教国家

こういう間違った考えが今の欧州における悲劇を生んだのだ。イスラム諸国の問題はイスラム教が作り上げたものだ。キリスト教国家にその責任を擦り付けるのは間違っている。
イスラムという言葉は「服従」を意味する。イスラムとの共存はイスラムへの完全服従以外にあり得ないということを忘れないように。

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苺畑カカシ5 years ago

Oldmanさん、
実は私もそういうことをずっと前から考えていたのですよ。でもやたらに言えば人種差別者云々でひどいことを言われるので敬遠していたのですが。
人類はすべてアフリカ大陸から始まりましたが、アフリカ大陸以外に住む人々はすべて大陸の安全から危険な外部での試練に打ち勝って生き延びた人種ですから、アフリカに居残った人々とは遺伝子が違うのです。
動物の進化は変化という試練にどれだけうまく順応していくかで決まるわけですから、まったく変化のない場所に何十世紀も生きている人種が変化の中で生き延びた人種と同じ知能を持っていると考える方がおかしいのです。
無論、外へ出てアフリカに帰った人種が居ることも確かなので、アフリカの今の住人がアフリカに留まった人種の直接の子孫かといえばそれはまた難しいわけですが。

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yomogineko5 years ago

 すみませんが、ちび・むぎ・みみ・はなさんのコメントが日本の右派の古典的イスラム観の典型なので、チョッとお借りしました。
 http://yomouni.blog.fc2.com/blog-entry-5984.html
 このイスラム観ができた経緯から日本とイスラムの歴史を考察させてもらいました。

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苺畑カカシ5 years ago

よもぎねこさん、
日本とイスラム教との出会いの歴史。全く知りませんでした。とても勉強になりました。

このようなイスラム史を見る限り、白人悪、イスラム善、悪い事は全て白人キリスト教徒の責任なんて言うのはオカシイとしか思えません。
 こう言う反欧米主義って結局単なる白人差別でしょう?
 白人は悪い事をするからイスラム教徒やアフリカ人に憎まれる。 でも日本人は悪い事はしないから、上手くやれる。
 それって自惚れですよ。
 こういう自惚れの代償は大きいですよ

日本の右派がこんなにナイーブ(馬鹿が付くお人よし)だとしたら日本の将来を憂います。

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苺畑カカシ5 years ago

なぜ日本の右派が反欧米になるのかということに関して数年前に書いたことがあるので、ちょっと貼っておこう。

ヨーロッパのことは分からないが、アメリカだけについて言わせてもらうならば、日本政府や教育界が輸入しているアメリカの方針はアメリカで試され大失敗に終わっているアメリカ左翼が生んだ悪質な方針ばかりだ。しかも日本のメディアは怠慢で独自の取材をしないで、アメリカのニュースといえばアメリカ左翼メディアの報道をそのまま翻訳しただけの受け売り報道ときては、日本人がアメリカを誤解するのも理解出来る。

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