南アフリカで白人がひどい虐待を受けているという話はここ数年少しづつだが聞こえてきていた。しかし最近になって白人農園主たちが信じがたい拷問の末に虐殺されるという事件が頻発している。しかも南アフリカ政府はこの悲劇をひた隠しにしているので、外の人間にはなかなかその実態がつかめない。
これは少し前の記事だが、いったい南アフリカの白人たちが、どんなひどい目にあっているのか、それを垣間見る事件が起きた。

今年2017年の2月、イギリス人女性のスー・ホワース(64)と夫のロバート・リン(66)は午前二時、自宅に入り侵入した三人の男たちに襲われた。二人は南アフリカのこの村に20年間も住んでいた。暴徒は二人を何時間にもわたりブロートーチで拷問。プラスチックの袋を二人の喉に押し込んで窒息させようとした。そのあと男たちは二人をトラックに乗せて近くの森へ運び二人に発砲。スーは頭を二か所撃たれ、リンは首を撃たれた。奇跡的に二人は即死せず、夫のリンは道路に出て助けを求めることが出来た。妻のスーは乳房にひどいやけどを負わされ、顔もひどく殴られていたため誰だかわからないほどになっていたという。スーは病院に運ばれたが二日後に死亡した。

よその国でこんなことが起きたら大変な騒ぎになるが、南アフリカではすでにこれは日常茶飯事だ。人口の10%しかいない白人が、なんとこの国で起きる殺人事件の犠牲者の40%を占めるというのだから、その恐ろしさが解るはず。今回の事件が世界的に知られた理由は被害者のスー・ホワースがイギリス籍の人間だったからだ。

三月にも64歳の女性が自宅に押し入った三人の男たちにパワードリルで拷問を受けて殺されるという事件があった。白人所有の農家を襲う事件の特徴は、単に農家の金品を奪うというだけの強盗ではなく、家主の白人を縛り上げてひどい拷問を加えることだ。女性の犠牲者はたいていの場合強姦されている。この必要以上に残虐な攻撃は、白人を南アフリカから追い出すことが目的であり、特に農場主は狙われる。

もう2007年から警察は白人農家への犯罪統計を発表していない。それはそうだろう。政府が率先して白人迫害を奨励している国だ。白人への暴力を諸外国に宣伝するわけにはいかないだろう。信用できる統計としてはTravaal Agricultural Unionという南アフリカ農業組合の調査がある。殺人事件の世界平均は10万人に9人だというが、南アフリカではなんと54人、それが農家になると138人。南アフリカの農業は世界で一番危険な職業なのだ。

なぜ白人農家が狙われるのか。それは腐敗した政府により国全体の経済が破綻していることを、一部の白人農家のせいだと政治家たちが煽るからである。ネルソン・マンデラ亡き後、南アフリカは一直線にズィンバブエの後を追いつつある。

自分も南アフリカ在住経験のあるジャーナリスト、アレックス・ニューマンは、いま南アフリカは重大な転機を迎えているという。

状況は激しく悪化しています。気違い大統領が白人の土地を賠償せずに取り上げようと提案したのです。これは農園主にとってひどい打撃であるだけでなく、国全体にとっても大打撃です。そんなことをして何が起きるかは想像の必要もありません。北部のズィンバブエをみれば一目瞭然です。これは南アフリカ全体にとって大悲劇となります。政府が背後にある略奪の直接の犠牲者だけの問題では済まされません。

汚職で腐敗しきっている弱体なジェイコブ・ズマ大統領は野党の反白人過激派ジュリアス・マレマと提携を結ぼうと、白人農場を賠償金なしに没収する法案を提案。しかしこのような政策は一時はアフリカのブレッドバスケットと呼ばれたズィンバブエ(旧ローデシア)の完全破壊へとつながった。
反白人のマレマは国会で白人を猪に例えて「いのししを殺せ」と大声で歌い、彼の支持者は土人さながらに「殺せ、殺せ」と踊っている姿がテレビで大々的に報道された。私が白人だったら身の毛がよだつね。自国の政治家たちが本気で少数民族を皆殺しにしろと文字通り歌っているのである!

私にはなぜアフリカはいつもこんな風になってしまうんだろうと不思議でしょうがないのだ。確かに白人による植民地政策は悪だった。アパルトヘイトもあった。だが、それでも南アフリカを作り上げたのは白人たちだ。白人が仕切っている間はアフリカは文明社会の道を進んでいた。それが白人を追い出したら一挙に原始時代に戻ってしまうというのはどういうことなのだろう?

欧州の植民地となった国はなにもアフリカだけではない。インドもそうだしフィリピンやベトナムなどもそうだ。だが、植民地時代が終わって植民地前の原始時代に戻ってしまうのはアフリカだけ。
これだけ長い間白人文化による恩恵を受けながら、富は白人の所有物だけにあると勘違いしてしまう短絡さ。白人を殺して白人の農家を没収してみたところで、農業のノの字も知らない土人に何ができる?数か月もしないうちに農場は草ぼうぼうのサバンナと化し、植物は実らなくなり、すべてが廃墟と化してしまうのだ。農業は魔法じゃないんだからね。

私がここでいう「土人」とは単に色が黒い黒人のことを指すのではない。人の肌の色などどうでもいいことだ。肝心なのはその文化。自分で何も作り出せずに他人の所有物を略奪して破壊してしまうしか能のない野蛮人のことを「土人」と呼んでいるのだ。

アフリカ土人の行動はアラブのモスレムテロリストと同じかそれ以上に残虐で野蛮だ。ヨーロッパはこういう野蛮人をナンミンと勘違いして国に無差別に入れてしまっている。
本当の難民は南アフリカの白人たちなのに。


8 responses to 南アフリカ、抹殺される白人たち

ちび・むぎ・みみ・はな7 years ago

「土人」という言葉に侮蔑的な意味を入れることはよくない。
少なくとも日本では「土人」は「昔からいる土地の人」という
以上の意味では使わない。だから、北海道のアイヌを土人と
呼んで土人救済法案を作った歴史がある。欧米人はアジア、
アフリカで昔から人種差別をしてきた、だから「土人」を
差別的なニュアンスで使うのだろうが、日本では人種差別は
昔からなかったといってよい。だから、「日本語の土人」
には対象をしたにみるような意味合いはもともとない。
それは昔の子供の絵本に土人がいっぱい出てくるのでもわかる。
子供向けの本(もっとも海外では少なかったが)に侮蔑的な
感情をこめて書く人は居るまい。

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5555 shima7 years ago

苺畑さん
アフリカのことは時々ネットで見聞きしていますが、複雑な話が多いとつくづく感じております。
確かに、南アフリカを含むアフリカの国々のひどい現状については、アフリカ内部の問題もおおいにあるだろうと推察します。しかしながら白人が仕切っている間は上手くいっていたという見方には私(日本人)の視点からは疑問を持たざるを得ません。
アフリカが荒廃している原因のひとつは正に植民地政策にあるのではないでしょうか。白人列強国が(敢えてこのように表現しています)民族や宗教など重要な背景を無視して地図上で勝手に直線の国境を引いているのがその証拠です。
現在の世界を見て分かる通り、安定している国というのはほとんどが実質的な単一民族国家です。人種・民族・宗教を巡って神経を尖らせているのは多民族国家または移民を大々的に受け入れた国ばかりです。
私はアメリカは世界一豊かな国だと思いますが、アメリカの富をもってしてもアメリカの人種間対立はいまだに解決していないのが現状ですよね?アメリカほど豊かな国でも出来ないことがどうして人も物資も少ない貧しい国々に出来るでしょうか。
そういうわけで、私は直線の国境を勝手に引かれたアフリカの国々が多民族国家としてひどい状態になっているのは当然だと思っています。(ただしナイジェリアのように発展している国もあるそうです)

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苺畑カカシ7 years ago

アフリカの問題をいつまでも西洋諸国による植民地政策のせいだと言っているわけにはいきません。
アフリカはもともと多民族同士が信じられないほど狂暴な戦いを繰り返してきた場所で、それを西洋人が適当に国境を布いたからからといってまとまるわけはないというのはSHIMAさんの言う通りです。
しかし、南アフリカの問題はすべて白人にあるという考え方が、今は全く権力を持たない白人虐待および排斥へとつながっています。
西洋諸国の植民地になっても、その後文明社会として進んでいる国はあります。たとえばインドとかね。植民地政策が良かったとか、白人が仕切っている間は安定していたとか言っているのではなく、その時代に文明社会からの影響を全くうけなかったのはなぜなのかということなのです。
南アフリカで虐待されているのは白人だけではありません。もともとの原住民であるブッシュマンも後から来たアフリカ人から迫害されています。
アフリカってのはそういう国なのです。

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苺畑カカシ7 years ago

ちびむぎさん、
日本に人種差別が昔からない? あなたどこに目を付けてるんですか?
人種差別のない国など、この世のどこを探しても見つかりませんよ。
日本を愛するあなたの気持ちはわかりますが、現実は認めなければなりません。
昔ならアイヌ人や他の原住民に対する差別。近年なら中国人や朝鮮人に対する差別。西洋人への差別など色々です。
私が若いころは、外国人男性の子供は母親が日本人でも日本籍にならなかったという事実をあなたは知ってますか?日本で生まれ育ってもですよ?
日本では「ガイジンお断り」サインのついたレストランやお店がいくらでもあります。ホテルとか温泉とか、私は行く前に必ずガイジンを連れて行ってもいいかと確認を取るくらい気を使ってます。
自分が主流民族で差別をされた体験がないから差別がないと思い込んでいるのはあなたの視野が狭すぎるからです。
私は簡単に意味もなく差別差別と騒ぐ人間は嫌いです。別に迫害もされてないのに人権擁護だヘイトだと社会主義的アジェンダを進める奴らも大嫌いです。
しかしだからといって実際に存在している差別を完全無視することは間違っています。特に自分に都合のいいように歴史を書き換えることも危険です。これは右がやっても左がやってもいけないことです。

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5555 shima7 years ago

苺畑さん
私はアフリカに詳しくはありませんが、アフリカが元々複雑な抗争の多い地域であったことは見当がついています。アフリカの問題を全て「白人」のせいにしたいとも思っていません。権力を持たない無辜の白人を迫害することは絶対に許されないことですし、そもそも誰であっても差別をしてはいけないのです。
私は西欧の植民地政策が「分割して統治せよ(Divide and conquer)」の手法をもって意図的な「多民族国家」を生み出して、ただでさえ悪い状況をより悪化させたという事実を指摘したかったのです。
その中でも最悪なものの1つがかつてベルギーに支配されたルワンダで起こっている紛争です。もともと同じ民族同士であったルワンダの人々はベルギーの支配下で「ツチ族」と「フツ族」の2つに無理矢理分けられました。しかも分けられた理由は曖昧で、ルワンダの民の顔立ちや肌の色を根拠にして分けられてしまいました。
この分けられた2つの民族間の溝はたいへん深いもので、1990年代のルワンダ内戦の根本的な原因になりました。しかも冷戦(≒白人国家の勝手な都合)に巻き込まれてさえいます。
歴史に「もしも」はありませんが、それでも私は「ベルギーの支配さえなければルワンダはもう少し違う国になっていたのではないか」とどうしても思ってしまうのです。
>西洋諸国の植民地になっても、その後文明社会として進んでいる国はあります。たとえばインドとかね。
>文明社会からの影響を全くうけなかったのはなぜなのか
アメリカを愛する方には言いづらいことですが、西洋諸国の植民地になった国々のうち発展しているのは日本(大日本帝国)から明治維新以来ずっと影響を受けてきた国ではないかと考えています。インドで愛国者として愛されているのはかの有名なガンジーよりもチャンドラ・ボースという人物の方です。(ガンジーはどちらかというと嫌われています)この人は日本の後ろ盾を利用しながらインドの独立のために戦った勇敢な人です。
アフリカと同じく西洋諸国の植民地だった東南アジアも経緯は似ていて、日本の影響で民族主義を確立したり、日本を利用して独立しようとした国が複数あります。インドネシアがよく知られているのではないでしょうか。
ちなみに東南アジア諸国については独立後も日本の真似をしていることがそこそこあって、マレーシアのルックイースト政策がその代表だと思います。

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5555 shima7 years ago

追記
訂正します。
大事なことを書いていませんでした。
ルワンダは現在ではアフリカ有数の経済発展を遂げているそうですね。日本の外務省のサイトによれば隣国であるブルンジ共和国の難民を受け入れているようです。
ルワンダは情報教育を行うことで民族分断のと内戦の傷を乗り越えつつありますが、ルワンダと民族的に似通ったブルンジ共和国ではまだ「ツチ族」と「フツ族」の対立が収まっていないようです。一度起こってしまった民族対立を収めることの難しさを感じます。

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苺畑カカシ7 years ago

Shimaさん、
ルワンダのツチとフツの戦いについては私も記憶にあります。確かにベルギーは植民地で悪行の限りを尽くしましたから、両族の争いにベルギーが関与したことは間違いありません。
ただ、ツチとフツはベルギー植民地以前から別族であったようで、ベルギーがツチ族に加担したことが後々の争いに拍車をかけたことは事実です。
Shimaさんは誤解していますが、私は西欧による植民地政策の悪行を過小評価する気持ちは全くありません。
日本では何かと欧米と言って欧州と米国を一緒くたにしますが、アメリカと西欧は全く別物です。それを言うなら東欧も全く別です。その点をあなたにわかっていただきたい。
Shimaさんによる西欧批判によって私が気を悪くするなどということは全くありません。私は今でも西欧のやり方には少なからず批判的です。
植民地政策をとっていた西欧において、ひどかったのがフランス、ベルギーそしてオランダです。特にひどかったのがルワンダを制覇していたベルギー。私は今でもモスレム移民で最悪の状態になっているベルギーには同情のかけらも感じません。
もっとも現時点でのベルギー国民に過去の植民地政策に関する責任はありませんけどね。
アフリカの歴史についてはまた回を改めて書きたいと思います。

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5555 shima7 years ago

苺畑さん
>私は西欧による植民地政策の悪行を過小評価する気持ちは全くありません。
>アメリカと西欧は全く別物です。それを言うなら東欧も全く別です。
私は苺畑さんのご意見と立場を理解しております。(過去記事を少しずつではありますが読んでおります)
私の書き方が悪かったようで申し訳ありません。単純に私の意見を説明したかっただけなのですが、説明が不足していたのと、長い文章になってしまったせいで悪く見えてしまったかもしれません。
「アメリカを愛する方には言いづらい」というのは私が挙げたチャンドラ・ボースという人物が戦時中に活躍した人物で、かつ当時アメリカの敵だった日本と共に戦った人物だからです。気を遣ったつもりでしたがかえって誤解を招いてしまったようですみませんでした。

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