オリンピック金メダル受賞者で一年前にMTFトランスジェンダーとしてカムアウトしたケイト(ブルース)・ジェナーが共和党支持であることは周知の事実だったはずだが、最近ジェナーが共和党大統領候補の一人テッド・クルーズを支持しているとか、民主党候補の一人ヒラリー・クリントンを厳しく批判したことなどから、トランスコミュニティーやリベラルの間からジェナー叩きが始まった。トランス活動家のゾーイなんたらいうMTFが{誰かジェナーはトランスジェンダーだと思い出させるべき」などと批判した。トランスジェンダーだったら自動的にリベラルでなければならないという考え。ここにアメリカ左翼リベラルのアイデンティテイーポリティクスの真髄がある。
ジェナーはカムアウトした途端に一躍トランスコミュニティーのポスターボーイもといガールになった。単に胸に偽乳房を入れて顔整形してドレス着ただけで、50年以上も男性陸上競技金メダリストとして生きていた男が突然女性として多々の(女性の)賞を受賞するに至った。勇気ある行為と左翼リベラルはジェナーをちやほや褒め称えた。
ところがジェナーはトランスジェンダーとしてのステレオタイプにはまらない。そりゃそうだ、共和党支持の政治的に保守な男が豊胸手術うけてドレス着たら左翼リベラルに変わると考えるほうがおかしい。しかもジェナーは去勢手術は受けていないし受ける気もないと語っている。
私が最近注目しているイギリス人のゲイ保守派タレントのミロ・イアノポウラス(Milo Yiannopoulos)が以前に、イギリスではゲイだとカムアウトするよりゲイで保守党支持とカムアウトするほうがよっぽども危険と言っていたが、アメリカでもそれは同じ。左翼リベラルが支配する芸能界などでは特にそうで、仕事から干されたくなかったら保守派タレントは自分の政治的な意見についてはだんまりを決め込むのが懸命。
ゲイだったら、トランスだったら、女だったら、有色人種だったら、左翼リベラル思想を持つべき、そうでない人間は裏切り者の背信者として排斥もしくは暴力的な攻撃を受けるべしというのが左翼リベラルの思想だ。どうりでモスレム野蛮人たちと気が合うわけだなリベラルは。
しかしジェナーの場合、人々の注目を浴びたくてトランスジェンダーになったのだろうに、共和党支持だなどとおおっぴらに発言してしまうと彼主演のリアリティーテレビの視聴率に支障を来たすのではないだろうか?芸能界のパーティにも招待されなくなるのでは? 
それとも人気がなくなったらまた普通の男に戻るつもりなのかな?


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *