ニュースはトランプ一色になっているので共和党の候補者はほぼトランプ確定と思い込んでいる人が多い。 それで反トランプ派の共和党支持者たちは、トランプに入れるくらいなら共和党を辞めるとかクリントンに投票するとか息巻いているが、まだトランプが候補になると決まったわけではない。少なくともテッド・クルーズが候補の座を獲得する可能性はまだまだあるのである。
昨日も数州で予選が開かれドナルド・トランプはかなり代議員数を集めた。しかしテッド・クルーズも負けておらず着々と票を稼いでいる。残念ながらマーク・ルビオの票は伸びていない。テッド・クルーズがルビオに降板を薦めてルビオの支持を自分にまわしてもらいたいと思うのは当然のことながら、トランプもルビオ降板を薦めている。なぜだろう?
これまではトランプを倒すためにはトランプに対抗する候補者を一人に絞って一対一の戦いにすべきという考え方が普通だったのだが、この間も話したようにトランプがコンベンションまでに最低代議員数の獲得が出来ない場合、コンベンションで代議員による投票が行なわれることになる。そうなるとトランプには不利な状況が生じる。トランプは優勢だがその支持率は30%から40%の間で止まっておりそれ以上には上がる様子が見られない。その点クルーズの支持率は上がり気味である。
確かにルビオが居残るとクルーズが取れるはずの票がとれなくなるというのは本当なのだが、クルーズが絶対に勝てそうもないフロリダとなると話は別。フロリダはルビオの地元。もしもルビオが居残ってるルビオが勝った場合、トランプにとっては迷惑な話だ。
が、クルーズにとってフロリダはどっちが勝ってもいい状況。ルビオが勝てばトランプが必要な票を集めることが難しくなる。だがトランプが勝ってルビオが負けた場合、地元の州でも勝てないとなればルビオが降りることは確実。そうなれば残りの州はクルーズ対トランプの戦いとなってクルーズが勝てる可能性が高まる。
ルビオが居残ってトランプが必要な最低代議員数を獲得できなければクルーズが圧倒的勝利を得なくてもブローカーコンベンションが待っている。ルビオが降りてルビオ支持者がクルーズを後押しすればコンベンション前にクルーズが勝つ可能性が高まる。
つまり、反トランプ派が悲観するほど悪い状況ではないのである。


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