しょっちゅうカカシの拙ブログをリンクしてくれてる陳さんのところで見つけた記事。 

ドイツの右派政党党首が「緊急時には銃を使ってでも(難民の)入国を阻止すべきだ」と発言し、波紋を広げている。旧東独がベルリンの壁を越えようとした人に加えた銃撃を想起させる発言は厳しい批判を浴びたが、独国内で「極右」と批判される党の勢いは3月の地方議会選に向けて増すばかりだ。

反移民派といえばすぐに「右派」とか「極右」と決め付けるのが欧米主流メディアのやり口だが、日本のメディアも同じなようだ。彼らは本当に国内で極右とされているのだろうか。それは単に左翼リベラルの与党がそういってるだけなのではないのか? それはともかくだ、ベルリンの壁をここで持ち出すのは不適当である。なぜならばベルリンの壁は共産圏の東ドイツから逃げようとした自国民への発砲であって、東ドイツに違法に入り込もうとした移民への発砲ではなかったからだ。(誰が好き好んで東ドイツに移民したがる?)侵略者から自国を守るための壁と自国民を奴隷として幽閉するための壁をいっしょにするなど愚の骨頂。  ところで、ベルリンの壁をおったてたのはソ連に迎合していた左翼共産主義でありナチスとは敵だった。普段は反移民派を右翼とかナチスとか言っておいて、都合によっては左翼共産主義と比べる。まったく左翼リベラルはご都合主義である。

新興政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のフラウケ・ペトリ党首(40)。2013年の結党で、旧東独地域を中心に5州議会で議席を持っている。
 ペトリ氏は先月末、独地方紙のインタビューで、国境への柵の設置を主張。柵を越えようとする難民に対する「緊急時の銃使用」を合法だと容認した。
 独内務省は「入国を阻止するための銃器使用は違法だ」と反論。与党・社会民主党(SPD)党首のガブリエル副首相は「AfDは憲法擁護庁の調査対象になるべきだ」と、極右など過激組織の情報収集を行う同庁による監視を要求した。(略)
 だが(略)発言直後の世論調査では、29%が難民入国阻止のための武器使用を「正当」とし、発言を支持した。

ペトリ氏の発言を批判しているのは与党の左翼リベラルだけなのではないか?国民の29%が武器使用も正当と答えているところが非常に興味深い。

 ドイツでは3月、17年総選挙の前哨戦として注目される3州の議会選がある。AfDは、どの州でも初となる議席獲得が確実視されている。ミルケ名誉教授は、このうち2州について「AfDの躍進で(中道左派の)現与党は過半数を失う」と予測している。
 AfDの広報担当、ゲオルク・パスデルスキー氏は毎日新聞の取材に、「昨年入国した難民だけでドイツ社会が受け入れ可能な人数を超えている。入国者の70%は豊かさを求める経済移民であり、受け入れ人数に上限を設定すべきだ」と主張。ペトリ党首の発言は地方選に影響を与えないと断言し、「10〜12%の得票を期待している」と自信を見せた。

ドイツ一般市民による反移民感情はかなり高まっている。先日もドイツの移民救済センターとなるべく改装過程にあった古いホテルが何者かによって放火され炎上するという事件があったが、地元の野次馬たちが歓声をあげて喜び、かけつけた消防隊の作業を邪魔して逮捕される者まで現れるという自体が発生した。
ドイツの東部にあるサクソニー地域のBautzenで、難民収容のためのセンターとして改装中だった古いホテルが先日何者かによって放火された。警察は死傷者は出ていないと発表しているが、集まった野次馬の恥知らずな喜びように眉をひそめている。
警察は野次馬に現場から解散するよう呼びかけたが一部の人々が消防作業を阻止し、警察の警告を無視した20代の酔っ払い二人が逮捕された。調査によると明らかな放火であることがわかっている。サクソニー地域は反イスラム移民のペギダ(PEGIDA)の本拠地でもあり、放火は反移民『極右翼』の仕業ではないかという疑いもかかっている。
とはいうものの、移民たちが自分たちの待遇が悪いと抗議して移民センターを放火する事件も多発しているので、今回の放火も必ずしも反移民派の仕業と決め付けることはできない。
同じくサクソニー地区にある小さいな町Clausnitzにおいて、移民を乗せたバスが地元市民の抵抗にあって引き返すといういきさつもあった。
ドイツでも反移民運動は単に「極右翼」の犯罪として片付けることは出来ない状態にあるのかもしれない。


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