ついに米国連邦最高裁は同性結婚が合憲であるかどうかを審議することになった。問題となっているのは連邦憲修正14条の解釈。つまり、市民の平等を唱えるこの憲法が、同性結婚の権利を保障しているのかどうかという点だ。
1)最高裁は14条が州に同性結婚許可を求めるものなのかどうか、そして2)自州が同性婚を認めていなくても、他州で結婚した同性カップルを夫婦として認めるかどうかということが審議される。審議がどう転んでも1)が認められれば2)も認められる、1)が認められなければ2)も認められないだろうと予測されている。
もしも14条が同性結婚を保障していないという審議が下った場合、現在一夫一婦制は違憲という裁断のもとに同性婚を認めている30余りの州で同性婚は違法になる。カリフォルニア州でも州民投票の圧倒的多数で通った一夫一婦制の法律の合法性がはっきりする。(今でも合法なのだがブラウン知事が無視して違法結婚を奨励している。それについては後部に説明をつけておく)
いったいどういうことになるのだろうか。最高裁の審議が注目される。


カリフォルニア州では同性結婚は今でも違法である。

アメリカ国内でも国外でも現在アメリカの各地で起きている同性婚に関する合法性についてかなりの誤解がある。私は他州のことはよくわからないのでカリフォルニア州にだけ限って話すが、一般にカリフォルニア州では同性婚が合法になったかのように振舞う人がいるが実はこれは偽りである。加州においていまだに同性婚は違法である。
加州では2008年に提案8号という「結婚は一夫一婦制のみを合法とする」という法律が州民投票の圧倒的多数を得て通過した。後に同性婚支持者からこの法律は違憲だとして訴訟が起きたが、当時のシュワちゃん知事も司法長官(現在のブラウン知事)も弁護を拒否したため、一般市民の団体が弁護団として立候補し裁判となった。
その結果、自分もゲイでパートナーとの結婚を望んでいた第9巡回控訴裁判所のウォーカー裁判官は、提案8号は違憲だと判決を下した。それに不服な弁護側は連邦最高裁へ控訴したのだが、連邦最高裁は弁護側には控訴適格性がないと判断した。最初に「結婚は一夫一婦制のみ」というカリフォルニア州憲法改正提案8号は連邦憲法違反であるとして訴えた原告側に対し、被告として弁護に当たった弁護団には弁護の資格がなかったという判断である。だが、そうだとするならば、最初の裁判自体が成り立たなかったことになり、第9巡回控訴裁判所の「提案8号は違憲である」という裁断は無効となる。
つまり、提案8号はいまだに加州の法律として存在しており、カリフォルニアでは同性婚は今も違法なのである。左翼リベラルのブラウン知事はこれを全く無視して加州における同性婚を奨励している。これこそまったく法律違反なのだ。


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