2007年の映画ワンス、ダブリンの街角での舞台ミュージカル版を観て来た。元々映画だったとは全然しらなかった、というより義母からただ券をもらって観に行っただけで内容など全くしらずに観た舞台ミュージカル。日本でも六本木で11月にブロードウェイミュージカルのキャストで上演される。そのサイトから紹介すると、、、

開演前に観客は舞台上のバーで実際にドリンクを買い、その場で飲み物を楽しむことができる。そして気づけばキャストによる生演奏が始まり、舞台は自然と幕を開ける。そんなミュージカルを今まであなたは観たことがあるだろうか。これこそがミュージカルの本場、ブロードウェイで大絶賛された舞台「Onceダブリンの街角で」だ。
本作は2007年にアカデミー賞で歌曲賞を受賞した同題の映画をベースにしたミュージカル。2011年にオフ・ブロードウェイで初演されると瞬く間に話題となり、翌年にはブロードウェイに進出。トニー賞で最優秀新作ミュージカル作品賞を含む8部門を受賞し、2013年にはグラミー賞ベスト・ミュージカル・シアター・アルバムを受賞、昨年にはロンドンのウエストエンドで開幕し、オリヴィエ賞を受賞するなど、世界中で注目を集めている。(略)
オーケストラやバンドはなく、キャスト自らがギター、ピアノ、ヴァイオリン、アコーディオン、ドラム、チェロなど楽器を演奏し、音楽がつくられていく過程が表現されるのも見どころの一つ。
人生に希望を見いだせないストリートミュージシャンの男性とチェコ系移民の女性が音楽を通して心を通わせていく愛しくて切ない恋の物語を存分にご堪能あれ。

お芝居の前にアイルランドのアイリッシュパブに見立てた舞台でお酒が出るという演出は何処でも同じらしく、私が観たハリウッドのパンテージ劇場でも同じだった。舞台なので場が変わっても舞台装置はパブのまま。テーブルや椅子を動かして主人公の家になったり銀行になったりレコーディングスタジオになったりする。
第一幕はパブで多々のキャストによる歌や演奏や踊りが満載で楽しい。どっちかいうとミュージカルというよりアイリッシュパブでアイリッシュ音楽の生演奏を観に行っているという感覚。すべて歌も演奏もすばらしく、脇の踊りも結構いいし、アイルランドやチェコ移民の庶民的な振り付けは観ていて楽しい。筋は後から付け足した感じであんまり意味がなく、あってもなくてもいいような印象を持った。それでも主役二人の男女の淡い恋物語には魅かれるものがある。この二人の関係がどういう風に展開していくのか興味をそそられて第一幕が閉じる。
注意:ここからはネタバレあり〜!


ところが、第二幕目は完全に失望する。音楽は一幕目の焼き直しに過ぎず繰り返しばかりで新曲がない。主役男女の関係も一幕目以上には発展しない。どちらもそれぞれ魅かれているのは確かなのに、じゃあ、この次の段階へ持って行こうという勇気がどちらにもない。
なんとか近所の人たちの寄せ集めバンドを作ってデモのためのレコーディングを終わらせた男と女。
男は女に女の子供も一緒にニューヨークへ行こうという。だが、女はためらう。男はそれ以上説得しようとしない。どうも煮え切らない態度。ここで私は思わず「なんで?」と言いたくなった。
結局男はニューヨークに居る元彼女のもとへ旅立ち、女のもとには母国に帰っていた夫がもどってきて夫婦と子供一人の家族生活に戻る。
これって作家が結末をどうしていいのかわからんくて投げ出したという怠慢な終わり方だ。まったく欲求不満に陥る。こんな尻切れとんぼな終わり方納得いかない。
もしも最初からこの二人は結ばれる運命になかったのであれば、最初からロマンティックな関係にもっていかず、単なる友情だけを描くべきだった。
淡い恋心を抱かすなら、それなりに恋の決着をつけるべき。だいたい筋などあんまり重大でないミュージカルにおいてハッピーエンドにしないなんてルール違反だ! 
ではここでカカシ風アルターネイトエンディングを二つ紹介する。
エンディングその1 友情編
最初の設定で女は男よりずっと年上の中年の子持ち女。夫との夫婦生活がうまくいっておらず別居中。そんななか街頭芸人の若い男に出会う。男は恋人と半年前に別れたばかり。音楽で身を立てようとニューヨークへ旅た恋人と一緒に行く勇気が持てず、恋愛にも音楽にも自信を喪失して自暴自棄になっていた。偶然出会った中年女の友情に励まされ、男は恋にも音楽にも自信を持つようになる。ついに男は思い切ってニューヨークの恋人の元へ旅立ち、恋にも音楽にも人生をかけようと決意する。
ラストシーン:中年女は若い男を励ますことによって自分も夫婦生活に全力投球していなかったことを反省。故郷に帰っていた夫に電話し、もう一度やり直そうと提案する。
エンディングその2 恋愛編
女をダブリンに残してニューヨークへ旅立った男は、ニューヨークで再会した恋人はすでに別の恋人と一緒に暮らしている事を知る。だがそれをみても悲しくない男は、いかにダブリンに残して来た女を愛するようになっていたかを悟る。一方デモのCDはレコード会社に認められ大手会社と契約を結ぶ。そんな男のもとに女の親友(母親でも弟でもいいが)から電話がかかってくる。親友は女が夫とよりを戻すつもりだと男に言ったのは嘘で、本当は子持ちで年寄りの母親がいる自分が居ては男の仕事の邪魔になると思ってわざと身を引いたのだと告げる。
ラストシーン:ダブリンのアイリッシュパブで働く女の元へプレゼントが届く。なんと女がずっと欲しいと思っていたピアノ。送り主の名前は匿名。感激した女がピアノを魅き始めると後ろから男のギターと歌声が聞こえて来る。男はレコード契約やレコーディングはニューヨークでしても、音楽活動はニューヨークでなくても出来ると言って彼女のもとに帰って来たのだ。「一緒にアルバムを作ろう!」二人は抱き合う。登場人物全員揃って音楽演奏で終焉。めでたし、めでたし!


Leave a Reply

Your email address will not be published.