昨日もちょっと触れたが、ベンガジについての国務庁及びオバマ政権の対応には非常に不思議なものがある。私には疑問に思うことが数々あるのだが、そのなかでも特に問題な点をいくつか上げてみよう。
1)何故事件前からスティーブン領事の度重なる警備強化の嘆願を無視したのか?
2)何故事件発生後に現地の領事護衛CIA特別護衛官からの援軍要請を無視したのか?
3)何故事件後偽りの犯人像をでっちあげたのか?
4)大事件が起きている間、肝心のオバマ王は何をしていたのか?

  1. スティーブン領事からの度重なる警備強化嘆願を無視した理由
    下記はカカシが2012年9月12日に書いたエントリー。

    だいたいこういうことになったのも、元はと言えば、去年エジプトやリビアでそれまでの独裁者を倒しそうという動乱が起きた時、オバマ王が革命を起こしているのがどんな奴らかもわからないうちから、アラブの春とか言ってムバラクやカダーフィ打倒に手を貸した。

    我々保守派は、ムバラクは独裁者ではあるが親米であり、イスラエルとの平和条約を守っている首相である。やたらに革命に口を挟んでイスラム同胞軍などにエジプト政権を握られたら厄介なことになると警告していた。オバマ王が議会の許可も得ず、勝っ手にリビアに兵を送り込み、革命派に味方した時も、革命派の正体もわからないのにやたらは援助は危ないとあちこちから非難の声が飛んでいた。

    オバマは自分の外交の才能にうぬぼれていた。自分は外交の達人だという瞑想を持っていた。だから自分が援護してカダフィー失脚を実現させた以上、リビア国民はオバマに感謝こそすれアメリカに敵意をもつなどということはありえないと勘違いしていた。地元の大使から西側諸国施設への度重なる攻撃が起きているという報告をきいても、リビアはうまくいっている危険であるはずがないと思い込み、警護強化をしなかった。
    スティーブン大使がトリポリの大使館ではなくベンガジの領事館に居た理由というのが、その一月後にはリビアの革命成功を祝ってヒラリークリントンがリビアを訪問することなっており、スティーブン大使はその準備に当たっていたのである。

  2. 事件発生直後に現地の領事護衛CIA特別護衛官からの援軍要請を無視した理由
    これは昨日も触れたとおり、地元政府への遠慮だろう。それ以外には考えられない。米軍を動因してリビア政府を刺激したくないという政治的な理由でオバマは自国民の命を犠牲にしたのだ。
  3. 事件後偽りの犯人像をでっちあげた理由
    リビアはオバマにとっ外交の成功例のはずだった。オバマのおかげでリビアは独裁者を退治し、テロリストも壊滅した。11月に控えた選挙でもオバマは、自分の外交不能ぶりを批判する共和党に対し、それみろ、リビアは自分のおかげで平和なテロリストのない国となったのだと自慢するつもりだったのである。それがテロリストによる計画的な襲撃によって領事館が丸焼けになり、アメリカ大使及び職員や警備員が四人も殺されたとなってはオバマの面子が立たない。これはなんとしても、予期不可能な突発的な襲撃だったということにしなければならなかったのである。
  4. 大事件が起きている間、肝心のオバマ王は何をしていたのか?
    オバマ王が状況室には居なかったということは前々から分かっていた。翌日にはラスベガスで献金運動をしていたというのも分かっていた。だが事件が起きている間、オバマ王が何をしていたのかということは今まで分からなかった。それが昨日、どうやらオバマは来るミット・ロムニー共和党大統領候補との討論会の練習をしていたらしいということが明らかになった

圧倒的多数のテロ軍団の襲撃を受けながら、たったの数名で領事館職員20数人を救出したCIA特別部隊。必死の援軍嘆願の声は無視され無念の死を遂げた四人のアメリカ人-駐リビア米国大使ジョン・クリストファー・スティーブンズ(John Christopher Stevens)、外交局情報管理責任者ショーン・スミス(Sean Smith)、そして保護セキュリテイ専門家のグレン・アンソニー・ドハーティ(Glen Anthony Doherty)とティローン・スノーデン・ウッズ(Tyrone Snowden Woods)。
ヒラリー・クリントンは議会の公聴会で国務庁の責任を問われたとき、「今更なんの違いがあるというの?」とヒステリックな声を上げた。テロ軍団の恐ろしい攻撃にあいながら必死に戦い援軍の到来を待っていた四人の助けを求める声を無視して政治的なスピンしか考えていなかったヒラリー。
だが、結果的に最終的な責任は軍隊の総司令官であるオバマ王にある。
アメリカ人の命より自分の政治生命のことしか頭にない非道な男である。
民主党議員もホワイトハウスもベンガジから話をそらそうと必死である。だが非常時に職務怠慢にも欠席していた大統領の責任を問うのが議会の仕事のはずだ。このまま話題をそらすなど冗談じゃない。徹底的に追求してもらいたい!


1 response to ベンガジを巡るオバマ王の不可解な行動

イラクのアメリカ大使館襲撃される、トランプ大統領の迅速な対応で暴動は鎮圧(ベンガジとは大違い) – Scarecrow in the Strawberry Field4 years ago

[…] さっすがトランプ大統領、歯に衣を着せたいいかたはしないね。このテロ攻撃によって民間警備員が一人殺されたらしい。なにせ集まって来たのが六千人ともいわれているのでどれだけの犠牲者が出たのかはまだ確かではない。ただ、危険な地域であるので警備もかなり厳しかったらしく、またすぐに100人の援軍がヘリコプターで駆け付けたこともあり、大使や職員たちの命は無事だった。トランプの迅速な対応はオバマ前大統領のベンガジ襲撃の時とは大違いだ。 […]

ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *