以前にもアメリカの空港警備員(TSA職員)が乗客の荷物や現金などを窃盗していたと言う話を書いた事があるが、今回は偶然、日本とアメリカで空港職員やスチュワーデスによる窃盗集団が摘発されたという事件があったので紹介しよう。
先ずは日本の話から。

ベトナム窃盗団:空港への運び役CA、万引き役ら逮捕 毎日新聞 2014年03月26日 12時10分(最終更新 03月26日 13時16分)

 国内で万引きされた衣料品をベトナムに持ち出す目的で空港まで運んだとして、警視庁組織犯罪対策1課は26日、いずれもベトナム国籍で、ベトナム航空客室乗務員(CA)のグエン・ビッチ・ゴック容疑者(25)と、万引きの実行役などとみられる男女5人の計6人を盗品等運搬と窃盗容疑などで逮捕したと発表し、東京都千代田区のベトナム航空日本支社を家宅捜索した。
 グエン容疑者の逮捕容疑は昨年9月、仲間のベトナム人らが川崎市の衣料品販売店で万引きしたジャケットなど21点(約13万円相当)を盗品と知りながら大阪府内のホテルから関西国際空港まで運んだとしている。同課の調べに対し、グエン容疑者は「盗品とは知らなかった」と否認している。
 同課によると、グエン容疑者は昨年6月以降、仲間が盗んだ商品を1点当たり250〜300円の手数料で空港まで運搬し、総額約300万円を得ていた。手荷物としてスーツケースに入れて機内に持ち込んでいたとみられる。

どうでもいいが、ビッチ・ゴックなんて名前は英語にするとかなり下品に聞こえる。英語圏で働くなら名前は変えた方がいい。ま、それは余談だが、浜村淳さんのラジオ番組できいたのだが、盗まれた品物はベトナムで「持ち込み荷物」という商標で明らかに盗品と解るような売られ方をしていたという。盗品の多くはユニクロ商品が人気があったとかで、中にはおむつなんてのも含まれていたというから、やはり日本製の商品は質がいいのかななどと感心してしまった。それにしても日本人から盗んだ事を隠しもせず悪びれずにベトナム国内で売りさばくとは盗人猛々しいというか、恥知らずというか、民度の低さが現れている。
さて、恥知らずなのはベトナムの窃盗集団だけではない。アメリカはロサンゼルス空港でも先日、空港の預けに荷物取り扱い職員ら数人が乗客の預け荷物をあさって貴重品を盗みまくっていたとして逮捕された。集団は盗品をクレーグリストというインターネットオークションで売リ裁いていたという。

捜査官によると職員らは何ヶ月にも渡って乗客の預け荷物から貴重品を盗みまくっていたという。

「ともかく貴重品はすべて、電気機器や宝石など、どれも数分の間に鞄から抜き取られていたのです。」とロサンゼルス空港警察パット・ギャノン長官は語る。「(彼らは)スーツケースを開けて貴重品を片っ端からあさりまくっていたのです。」

今回の逮捕はロサンゼルス警視庁とロサンゼルス空港警察共同で容疑者達の家宅捜査などが行われ、14人から証拠物品が収集された。これにより6人が逮捕されたが、仲間の数はもっと多く、その数は25人にも及ぶとされる。
ロサンゼルスでは昔から空港職員による窃盗が絶えない。ま、空港職員の悪さは何もロサンゼルスに限った事ではないのだが、2013年になって空港内での窃盗は37%も増えたという。
空港側は従業員の身元調査は念入りに行っているというが、以前にもTSA職員には前科者や違法移民が含まれていたケースが結構あるので、どこまで調べているのか全くあてにならない。
当局が注目しているのはメンズィーズアビエーションという派遣会社からの派遣職員たち。彼らが担当しているトムブラドベリー国際ターミナルと4番ターミナルでの窃盗が最近急増しているからだ。メンズィーアビエーションは窃盗は限られた人員によるもので、同社は職員の身元調査は念入りにしており、必要な訓練も受けていると主張。だったらどうしてこの会社の派遣職員担当のターミナルが他のターミナルより極端に多くの盗みが発生するのだ?
だから私は前々から言っているのだ。セキュリティーでいくらTSAが乗客の荷物の中身を念入りにしらべて、封も切っていないホットソースを没収したり、お年寄りや子供までパットダウンしたりしてみても、警備に当たっている職員や荷物扱い職員などが窃盗や盗品の密輸など行っているのでは何の意味もない。空港や航空機内職員たちが簡単にこういう犯罪を犯せるならば、私がテロリストなら乗客に爆弾及び危険物を運ばせたりせず、内部の職員を利用するだろう。
空港の警備は外部だけでなく内部にもっと目を向けるべきだ!


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