ウィスコンシン州では、昔から労働組合が幅を利かせ、特に州公務員の労働組合は暴力団まがいであった。2010年に当選したウォーカー知事(共和)が州財政を建て直す名目で多々の提案をしたが、そのひとつとして労働組合の権力を大幅に削減する法律が通った。
2011年にカカシはこれについて色々書いたが、ウィコンシン州で教員を勤めるという日系アメリカ人女性とのやり取りは愉快だった。
さて、当時労働組合がやっきになって止めさせようとした提案に次のような項目があった。

団体交渉権について、基本給料の率に関しての交渉権を制限する。昇給の額はthe Consumer Price Index (CPI)を上回ってはならない。契約は一年ごととし新しい契約がむすばれるまで給料は凍結される。組合は一年ごとに選挙をおこない組合としての資格を維持しなければならない。経営者側が組合費を集めることは禁じる。団体交渉の対象となる従業員でも組合費を支払う義務はない。 この法律からは地方警察や消防署及び州パトロール隊の従業員は除外される。

ケノシャ教育委員会はこの項目のもとに今年は組合との契約を更新しないことに決定した。項目10条(Act 10)は、組合による団体交渉権を毎年見直す仕組みであるが、他の二つの区の教育委員会は今年も組合の団体交渉権を承認した。ケノシャ委員会はウィスコンシンで三番目に大きな教育委員会。彼らとの契約が更新されなかったのは組合としてはひどい痛手だ。
ウォーカー知事の項目10条が通ってからというもの、ウィスコンシン州では組合員の数が13.3%から11.2%まで減った。それで組合は項目10条を何度も州の法廷に引き出して違憲だと訴えてきたが、どの訴訟も敗訴に終わっている。ついこの間9月11日にも最近の判定が出たばかり。2012年にはウォーカー知事ならびに副知事や数人の州議員たちの弾劾選挙まで行ったが、すべて組合の敗北に終わっている。
この法律が通って明らかになったことは、ウィスコンシン州の公務員は自ら進んで組合に所属していたのではないということだ。組合が幅を効かせていられたのは、州政府がほぼ強制的に組合加入を要請し、組合費も州政府が給料から差し引くなど自動的に行われていたからだ。いっぱんの公務員は自分らに選択の余地はないと思っていたのだ。
もしも組合が公務員たちの役に立ち、労働者から愛されていたならば、組合加入の是非を個人の労働者に任せても加入率が減る必要はない。以前に書いたウィスコンシン州教員さんの意見が大半であったならば、組合は一年ごとの見直しを恐れる必要などないはずである。
アメリカの労働者は往々にして組合の価値を認めていない。労働組合は労働者の面倒などまったくみずに、組合員から集めた会費で私腹を肥やし民主党の選挙運動や賄賂に使って自分らの権力を強めているだけだ。ケノシャ教育委員会の教員たちは、この腐敗した労働組合を拒絶したのである。非常に賢明な決断だ。


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