銃が多いと犯罪が減るという話はカカシはもう何年も前から何度も書いて来たが、ここ数年来銃の売れ行きが急上昇のバージニア州で、その犯罪率が降下しているという調査結果が出た。
バージニア州ではここ数年銃の売り上げが急上昇しているが、今年は近年でもその数が最高記録に達しているが、同時に銃犯罪はここ六年間でずっと減る傾向にある。この二つの現象には深い関わりがあることは、カカシの銃砲取締法カテゴリーを読んでいる読者諸君にはもうお解りのことと思う。
バージニア州で購入された銃砲は2006年から2011年にかけて、なんと73%の増加。人口増加を考慮にいれると、バージニア人口10万人あたり63%の増加になるという。
同時に銃犯罪の数はこの間に24%の減少。人口調整すると27%の減少となり、2006年の10万人あたり79件の犯罪が2011年には57件に減った。
この結果について分析したバージニアコモンウェルス大学のトーマス R。ベーカー犯罪学教授は、銃が多いと犯罪が増えるという説がよく言われるが、この調査結果はその説から離れるものとなったと語っている。
しかしバージニアの反銃所持団体のバージニアセンターフォーパブリックセイフティーのアンドリュー・ゴッダード会長は、犯罪の減少はすでに起きており、銃販売増加とは関係がないと語る。
ゴッダード会長が、何を根拠に銃犯罪増加と犯罪減少には関係がないと語るのかは解らないが、すくなくとも銃が多いと犯罪が増えるという神話は崩れたことになる。この調査結果だけで、銃が増えれば犯罪が減るという証明にはならないとしても、銃犯罪を減らすために銃砲所持を規制をすることの無意味さが、ここでもまた証明されたことになる。

「ですから、(銃が多いと犯罪が減る)という直接的な関連性を出すのは難しいですが、この数値によって確かにその可能性はみられます。


とベイカー教授は学者らしくまどろっこしい言い方をしている。だが反対に銃が多いと犯罪が増えるという説に関しては同じことは言えない。

「数学的に不可能です。なぜなら逆比例の関係にあるわけで、双方が反対の方向にむかっているからです。」「ですから、関係があるとしたら、銃が増えると犯罪が減るということです。」(強調カカシ)「個人的な意見を言えば、この結果はかなり強烈です。」

ベーカー教授はフロリダ大学で銃犯罪学専門のゲイリー・クレック教授やマーク・ガーツ教授の元で勉強していたという。
以前に書いた事があるが、私は1990年くらいから銃犯罪学について興味を持ち、大学でも銃規制と犯罪の関係について論文を書いた事もあるので、クレック教授やガーツ教授らの調査は色々読んでいる。この両教授らはその調査によって、長年禁止されていたワシントンDCの小銃所持禁止が2008年に解かれたという功績もある。
ベーカー教授は、銃販売の数が増えた年の翌年には銃犯罪が減るという傾向があるという。これを教授はラグモデルとよんでいる。ラグとは「遅れて」とか「期間を置いて」という意味。つまり銃販売がふえると、すこしたってからその結果が現れるようだという意味。
銃規制運動家たちの本当の目的は犯罪を減らすことではない。もし彼らが心底犯罪を減らしたいと思っているなら、犯罪学専門家たちの研究や調査結果が常に「銃が多いと犯罪が減る」という説を強めているという事実に注意を払うはずだ。
銃砲規制奨励派の本当の目的は国民規制、国民支配にあるということを忘れてはならない。


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