いやあ、火曜日に行われたウィスコンシンの弾劾選挙といい、カリフォルニア州の予選選挙といい、労働組合の完全敗北だった。
先ずは去年からカカシがずっと追って来たウィスコンシン州の、経済立て直し政策で奮闘しているスコット・ウォーカー知事(共和)に腹を立てた労働組合が理不尽にも始めた弾劾選挙だが、結果はスコット・ウォーカー現知事はじめ、クリーフィッシ副知事、ならびに数人の共和党州議席が勝利。圧倒的な共和党の勝利で幕を閉じた。
だいたい、選挙時の公約をきちんと守ってる知事が弾劾選挙にかけられると言う事自体間違っているのだが、今回の選挙ではウォーカー知事は前回の正選挙の時より高い支持率で当選した。つまりウィスコンシン州民はウォーカーの仕事ぶりを高く評価しているということだ。そんな人気のあるウォーカー政権の仕事を邪魔し、それでなくても苦しい経済状態にある州の資金を、このような無駄な選挙で1200万ドルも無駄使いした民主党の責任は重い。
この選挙での敗者はなんといっても州公務員労働組合である。今後は州公務員はこれまでのような贅沢な年金や医療保険を無料で供給されることはない。組合は組員たちを代表してべらぼうな昇級やボーナスを州に要求することも出来ない。もうすでに州政府は組合費を公務員の給料から自動的に差し引くことが出来なくなっている。
今後ウ州の公務員労働組合の力は衰退する。これは、常に組合からの資金や労働援助を期待していた民主党議員たちにとっても非常な痛手である。
ところでカリフォルニアでも選挙が行われたが、こちらではサン・ホセとサンディエゴのふたつの州で市に勤める公務員の年金が大幅に削られる法案が通った。
カリフォルニア州もウィスコンシン同様完全な赤字状態。しかし、不幸なことに加州の州民は未だに目が覚めないと見えて、民主党の金遣いの荒い社会主義のジェリー・ブラウン知事を選び、州議会は民主党が圧倒的多数議席を握っていて、お先真っ暗な状態である。
そんななかで、破産寸前にあるあちこちの州で、市の公務員たちの年金改正が行われつつある。20年以上前に決められた市公務員達の年金制度は非常に優遇されたものだったが、定年を迎える大量な中高年者への年金支払いは膨大な金額となり、いまや加州のどの市もお手上げ状態。このままでは、市公務員への給料は働いているひとより引退して働いていない人に払う方が多くなるというとんでもない状態になってしまうのだ。
これではいけないと、やっと重たい腰を上げたのがサン・ホセとサンディエゴ。コスタメサ市でも同じような改正が行われつつあるが、今回の選挙ではまだ法案が出なかったようだ。加州の公務員組合も強い。加州公務員の優遇のされかたは全国でも有名。
ウ州の話が全国的な話題を呼んだ事もあて、あちこちで労働組合の横暴に多くの市民が腹をたてはじめた。皮肉なことにウ州の労働組合が知事に抗議をして大々的なデモを行う一年前までは、一般の民間人は州公務員がこんなに優遇されていたことなど全くしらなかった。ウ州のことが話題になってから、人々は自分らの州の公務員はどうなんだろうと思いはじめたに違いない。そしてその事実を知って仰驚したひとも多かったのでは?
これで州財政が苦しいから州民の税金を上げるなどと言われれば腹が立つのは当たり前だ!
さて、この選挙結果が11月の総選挙にどのような影響を及ぼすのか、おもしろいことになってきた。


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