アメリカでは、保守体制派は国民の性生活に口出しをし、左翼リベラルは国民の食生活に口出しすると言われるが、マクドナルドのハッピーミールにしろ、オルガニック野菜促進にしろ、ミッシェル・オバマ大統領夫人のおせっかいは甚だ迷惑。自分は2000カロリーのハンバーガーとフライドポテトの昼食を平気でするくせに、下々の者には野菜を食べろと大騒ぎ。挙げ句の果てには、アメリカの軍隊の食事にまで口を出す始末。ミッシェル王妃はアメリカ兵を草食化させ骨抜きにしたいらしい
先日、ミッシェル王妃はアーカンサス州にあるリトル・ロック空軍基地を訪問した際、ジャクソンビル基地を始め五つの基地において、軍人及びその家族を対象に同基地で始めた、より健康的な食生活企画を拡大する意図をあきらかにした。
リトルロック空軍基地では、すでに2010年から食事改革企画に参加してきたが、王妃に言わせると、この企画は非常に成功を収めているため、米兵百五十万の食事を供給する米軍基地内各地の1000カ所の食事施設に企画を拡大すると発表した。
ミッシェル王妃によると、王妃の企画によって防衛省は20年ぶりにその栄養基準を改革しはじめ、それまでの脂っこい不健康な献立ではなく、脂身の少ない肉や野菜や果物を多く取り入れるようになったと語る。どれもこれもミッシェル王妃がリトルロックで始めた企画のおかげだと。
防衛省は王妃に促され、全国各地の基地において、健康的な食品が供給されているか調査に乗り出す。食堂だけでなく自動販売機やスナックバーなど軍人やその家族が多く買い物をする場所での食品にも目を光らせる計画なんだそうだ。

「これは雀の涙ではありません。大きな水しぶきです。」「私たちの軍事指導者たちは、これが単なる食生活の問題ではないことを知っています。単なる健康の問題でもありません。これは真実防衛の問題なのです。」「簡単に言えば、アメリカ軍全体が先頭にたって、いつものように国民のお手本となってもらいたいということです。」

オバマ王政権は防衛費を大幅に削り、必要な護衛艦の建設を遅らせ、必要な人員を減らし、出動している船の修繕すらままならないこの状態で、何が軍人の食生活は防衛問題だ! 今カカシが参加している海軍のとある企画ではコントラクター達の契約継続が予算削除でままならず、何ヶ月も携わって来た貴重な人員が企画の真っ最中でリストラされる危機にさらされている。彼らが途中で辞めたらこれまでの苦労はすべて水の泡になってしまう。何百万ドルとかけてやってきた企画が台無しになるのだ。そんな時にアメリカ軍人はもっと野菜を食べるべきだと?いい加減にしろ!
ここで数年前に体験した面白い話をしよう。
これはアメリカの話ではなく日本の自衛隊の話。カカシが日本自衛隊の護衛艦に乗った事があると言う話は以前にもしたと思う。一緒に仕事をしていた乗組員の話だと、水兵達のメタボを心配した(と言う口実)で海上自衛隊はそれまで出していた夜食を停止したのだそうだ。日本の護衛艦のなかには、アメリカのそれにあるようなスナック菓子などを売っている自動販売機も見当たらない。かろうじてアイスクリームの冷凍後があるくらい。
はっきり言って海上自衛隊の護衛艦の食事は質素過ぎて若い男性には物足りないと思う。中年おばさんのカカシですら物足りなかったくらいだから。
しかしこれで水兵達のメタボが解消されたかといえばそうともいえない。なぜならば、乗組員たちは三度の食事で足りない分、自分らでカップ麺だのスナック菓子だのを持ち込み、それぞれの持ち場に隠し持ちして真夜中にこっそり(それほどこっそりでもないが)食べたりしているからなのだ。乗組員の話だと、公式に出される食事が減った分、かえって水兵達がジャンクフードを食べる量が(そのぶん体重も)増えてしまったのだそうだ。
アメリカの船でも、以前にその献立のお粗末さに呆れたカカシは船に乗る前に様々なカップ麺をいくつも買い込んでいたが、それを食べていたら船員から売ってくれと言われたことが結構あった。他の民間人も飴だのクッキーだのスナック菓子だの色々持ち込んでいたので、私の部所はまるで駅のキオスクみたいになってしまった!
この間も、アメリカのとある学校区では、健康的な給食メニューを取り入れてから、子供達が給食を食べずに自宅から持ち込んだジャンクフードを食べ、それが子供達の間で闇で売られるようになったというニュースを読んだ。
しかし、自分らで好き勝手なジャンクフードが手に入る軍人はいいが、何ヶ月も戦地に出動している軍人達はどうなるのだろう?
王妃は米兵の健康が国家防衛のために大事だというが、王妃は戦地の兵士たちに必要な栄養についてどれだけ理解しているのであろうか? 以前に戦闘員が一日に必要とするカロリーは1万カロリー以上だと聞いた事がある。イラクやアフガニスタンに出動している兵士らが日常担いでいる荷物は40キロくらいある。それを夏は摂氏40度以上になるような場所で何時間も歩いたり走り回ったり闘ったりしているわけだから、肉類や炭水化物を大量に摂取しなければ身体が持たないのだ。ミッシェル王妃はこれらの戦闘員のMREをベジタリアンメニューに変えるというのか? 腹が減っては戦は出来んぞ!
ところで、カカシは十年間アメリカの護衛艦の飯を食っているが、ここ数年、10年前にくらべて食事内容は良くなって来ている。これはミッシェル王妃が空軍で始めたプログラムとは全く関係ない。
最近の護衛艦には、どこもサラダバーが設置されており、新鮮な果物も多く出されるようになった。ハンバーガーでも単なるビーフの他に大豆バーガーや七面鳥バーガーが出るのが普通だ。キャリアーに乗った事のある人たちの話だと、あちらは規模が大きい分、食事内容も種類が抱負で選択の余地が多くあるとのことだった。それでカカシもめっきりカップ麺にはごぶさたしている。
オバマ王妃なんぞにおせっかいされなくても、軍隊はそれぞれに合った食事を考えている。軍人の仕事は軍人に任せておけ。
そういうくだらないことに金を使う余裕があるなら、軍事費を上げろ!


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