アメリカのホテルでは滞在客に朝ご飯をブッフェスタイルで出すところが結構ある。大抵がコンティネンタルブレックファストで大した物はないが、コーヒーやオレンジジュース、マフィン、果物、ヨーグルト、ゆで卵といった程度の軽い食事が出るので、朝は軽くと思っている人にはちょうどいい。ところが滞在客でもないのに、この朝ご飯を目当てにホテルを徘徊する地元民が結構居るらしい。
私が読んだ記事はフロリダ州マイアミ市の例だが、ホテルの従業員はお客さんと朝ご飯泥棒の区別は一目でつくらしい。だいたい地元民は観光客のような格好はしていないし、いくら他にいくつかのホテルを回っていても、いずれは同じホテルに顔を出すことになるから、長くやっていれば常連になって従業員に顔を覚えられるのは当然。
ここで例に出されているハンプトンインはヒルトン系のチェーンで全国あちこちにある。私も良く泊まるが、確かにどのホテルも朝ご飯を盗みやすい場所にブッフェが設置されていると思う。フロントドアを入ってすぐのロビーに朝ご飯を設置する場合が多いからだ。従業員は結構回りに居るので、フロントから入って行って朝ご飯に手を出したらすぐにバレると思うが、脇のドアから入ってくればバレないかも、、
ま、私から言わせたらハンプトンインの朝ご飯なんて食べられた物じゃないけどね。ただでもご遠慮したいっていうのが本心。
しかし、私は自分が食べる権利のないものは、いくら監視が疎かな場所に並べられていようと、どうしても取って食べる気持ちにはなれない。
一度、あるホテルで会議があって、朝早く行ったらロビーに朝ご飯が並べてあった。お腹がすいていたので、マフィンとコーヒーだけもらったらいくらになるのかと従業員に聞いたら、個別売りはしないので、全額の$7.50はらってもらうと言われて諦めた事がある。そんなお金払うなら、そのへんのコンビニで買った方が安上がり。ところが同じ会議に参加していた他の人のなかには、ロビーからマフィンやら果物やらを何も言わずに頂戴してきた人がいた。驚いたことに彼らは自分らの行為が窃盗行為だとは気がついていない様子だった。
ただ、朝ご飯はそうでも、夜のハッピーアワーになると私でもちょっと誤摩化した事がある。この間泊まったエンバシースイートでは、夕方5時から7時くらいまでハッピーアワーというのがあって、滞在客には無料でアルコールを含んだ飲み物が下のロビーでサービスされた。(ただしチップは別)一応泊まり客であることを証明する部屋のキーカードを見せることになっていたのだが、終わりの時間近くに行くと、このチェックがかなりルーズになっていた。それを利用して私とミスター苺は泊まり客でない友達を招待してお酒を一杯飲ませてしまった。もっともミスター苺も私も他の泊まり客ほどお酒を飲まなかったので、ま、一杯くらいいいんじゃないの、という軽い気持ちだったのだが。厳密に言うとこれも駄目だろうな。
ホテルによっては、例えばマリオットとか、泊まり客ともう一人までは朝食をただにするというところもある。これはいい規則だと思う。私なんか出張で一人で泊まっているところへ、ミスター苺が週末に訊ねて来たりすることがあるので、そういう時に常連の泊まり客に対して、ゲストの朝ご飯は有料だなんて無粋なことは言わない方がいいと思う。ヒルトン系のホテルはこういう融通が効かないところが多いけどね。


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *