先日テネシー州のイスラム教女子高校生が頭と首を覆うヒジャブと呼ばれるスカーフ着用を主張して高校の陸軍ROTCの行進から除外されるという事件がおきた。この女子高生は、陸軍の規則はイスラム教差別であるとして陸軍の規則を変えるべく運動を始めたという。
ROTCというのはアメリカ軍隊の付属で未成年が参加できる予備軍である。多くの高校がクラブ活動として設置しているが、隊員は未成年といえど正規軍と同じ規則に従う義務がある。
当たり前の話だが、軍隊だから制服があり、どの制服をどういう時に着るかという厳しい規則がある。特に帽子に関しては我々民間人から見たら不思議なほど複雑な規則がある。
さて、ヒジャブを巡って陸軍ROTCに抗議しているのはデミン・ザウィティ(Demin Zawity)というテネシー州にあるラヴェンウッド高校の二年生で、ジュニアROTC 隊員。行進の際にスカーフを脱ぐように言われ、それを拒絶したため行進から除外されたことに腹を立て、こういうことがあると何かと口を出して来るイスラム教の国内テロ人権団体のケア(CAIRーCouncil on American-Islamic Relations)に訴えた。
今更言うまでもないが、このケアという団体、表向きはアメリカにおけるイスラム教徒の人権保護を目的としているが、実はエジプトの過激派イスラムテロ軍隊のモスレム同胞と密接な関係のあるテロリスト団体である。自分らは直接暴力行為には及ばないとは言え、国内国外のテロリスト達を経済面や政治面で援助しているけしからん団体である。
米陸軍は、制服着用の正規の式典において、頭を完全に覆う服装は厳禁している。これは何もイスラム教徒のみにあてはまる規則ではない。

「私は、え〜うっそ〜って思いました。もうその場で泣きそうになりました。」ザウィティはテネシー州ナッシュビル市のWTVFテレビのインタビューで語った。「私が頭にただの布を巻いているからといって行進させてくれないんです。でも私にとってこれはただの布ではありません。宗教の象徴なのです。」

ちょっと待ってよ、「ただの布」なの?それとも宗教の象徴なの? この記事に寄せられたコメンターの多くが指摘しているが、単なる布なら外せばいいじゃないか、宗教の象徴としてそんなに大事ならROTCを辞めればいいと。
だいたいだ、女子のスカーフ着用を常時強制するような保守的な宗派が女子の軍隊参加を認めたりするだろうか? ROTCに参加する事自体がすでに宗教の教えに反しているのなら、スカーフ着用云々などどうでもいいことのはずだ。
私はこういう話を聞くたびにイスラム教の自分勝手な態度に腹が立つ。アメリカ軍隊がイスラム教圏に人道的な救援活動に赴くときですら、女性蔑視のこれらの国々は女性兵士の髪の毛が外に出ていると言って文句たらたらである。つい最近もどこの国だったかアメリカの女性兵士にスカーフ着用を要求した国があった。米軍はスカーフは拒絶したが、女兵士たちは毛糸の帽子を耳を覆うくらい深く被って完全に髪の毛を隠すことで妥協した。
サウジアラビアでは、キリスト教徒にしろユダヤ教徒にしろ、イスラム教以外の宗教のあからさまな印の持ち込みは厳禁されている。だから聖書も駄目だし十字架やヤマカの着用などもってのほかだ。仏教のお坊さんや尼さんたちも袈裟の着用は禁止だろう。
だが、まあ、他所様の国にこっちが訪問する場合には、いくらその国の規則が野蛮でも豪に入れば豪に従えで仕方ないが、それならイスラム圏の人間がイスラム社会でない国を訪問する際には、むこうはこちらの宗教を尊重すべきだと理屈はイスラム教徒には全く通用しない。
なぜなら、野蛮なイスラム教は自分らの宗教が一番優れており他宗教から崇拝されるべきだと思っている。他宗教がイスラム教に迎合するのは当然でイスラム教が他宗教に合わせる必要等ないと本気で信じているからだ。
で、CAIRの言い分はといえば、スカーフを禁止することは結果的にイスラム教女子のROTCクラブ活動を禁止することになるので、陸軍は規則を変えるべきだというもの。

「愚かな規則です。「ユダヤ教の生徒は帽子の下にヤマカの着用を許可されています。すでに規則は宗教の義務を尊重しているのです。」

は!女性が髪の毛を隠すことを強制する教えのほうがよっぽども「愚か」ではないのか?他人に規則を変えさせるのではなく、自分らの愚かな規則を変えればいいではないか。すでに既存のクラブに入ろうというなら、既存の規則を変えるのではなく、自分がそのクラブの掟に従うべきではないのか、それが嫌なら入らなければいいではないか。
ところで、ユダヤ教のヤマカの場合は頭全体を覆うわけではなく、軍帽の下に隠れるから全く問題はないのだと陸軍の報道官は語っている。
さてここで我々が注目しなければならないのは、この問題は単なるスカーフ着用云々といったつまらないことにあるのではないということだ。私はこのザウィティという女子学生の目的は最初からROTCにいちゃもんをつけることにあったと信じる。軍隊が服装に厳しいのはあたり前で、制服は軍人が同じ規則に従って行動するという軍隊の象徴である。その米陸軍がスカーフを許可しないことくらいザウィティは参加前から充分に承知していたはずだ。
では何故あえてこのような問題を起こしたのか?
イスラム教のテロ活動には暴力的なジハード以外に、非暴力であればどのような手段を使ってでも非イスラム教破壊に勤めるべきであるという教えがある。欧米社会に進出したイスラム教徒たちは、欧州の世俗主義や多様主義やアメリカの訴訟好きを逆手に取って人種差別だ人権問題だと騒ぎ立ててイスラム教優遇のステータスを勝ち取って来た。
ザウィティとケアの目的はアメリカ陸軍に規則の変更を強制させることによって、他の隊員たちの入隊を敬遠させ、最終的には高校などにおけるROTCクラブ活動そのものを破壊することにある。ここで一歩譲れば、次はROTCは男女別々にすべきだとかなんだとか色々な要求をしてくるに違いない。最初が肝心だ。
アメリカ陸軍はイスラム教の横暴に負けてはならない。決してこの一歩を譲ってはならない。彼らの目的はスカーフ着用にあるのではない、彼らの目的はROTC破壊にあるのだ。
陸軍はそれをわすれてはならない。


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