アメリカ独立戦争が起きたとき、国家創造の父と言われた人々は、アメリカ革命がフランス革命のような目的のない暴力的な群衆となることを非常に恐れた。 左翼の暴徒群集による革命は必ず悲劇を招く。こんなことなら暴君による独裁政権の方がまだましだったと思えるようなひどい結果となることはフランス革命しかり、キューバしかりである。
今、ニューヨークのウォールストリート金融街やワシントンDCの首都で起きているデモや座り込みは、決してアメリカ市民の心境を素直に反映するものではない。これは左翼団体が甘えんぼで我侭放題で税金も払わないくせに政府に要求ばっかりするだけのアホどもを煽って計画的に行ったテロ行為なのである。
普通ならこういう革命的な行為は現政権による不満を表すものであるべきだが、興味深いことに彼らの不満はオバマ政権には向けられていない。彼らの標的は自由経済の基本となるべく株式市場。そして自由市場で成功している金融企業や他の大企業。彼らはこれらの企業がぼろもうけをしている割にはそれなりの税金を払っていないと苦情を述べている。つまりだ、彼らは大企業からもっと税金をとりたてて自分らにあてがう生活保護を増やせと要求しているのである。

「金持ちの税金を上げろ!」「富を分配しろ!」

それが彼らの言い分だ。 だが、なぜ自分らの才覚を生かし一生懸命働いて成功した人々が、能力もなく働く気力もない落ちこぼれた連中の面倒をみる義理があるというのだ? もちろん彼らにそんな質問をしてみても意味がない。デモに集まってる群衆のほとんどが自分らが何を要求しているのかさえ理解できていないのだから。やつらにわかるのは左翼団体からもらったスローガンだけ。
こうしたアホな連中の背後にいるのは、エイコーンだのSEUI労働組合暴力団といったおなじみの極左翼団体。やつらはオバマ王の人気が急降下していることに気がついている。茶会党のような増税反対を詠う団体の台頭に恐れ慄いている。だからここで役に立つ愚か者たち(useful idiots)を利用して、オバマ得意の階級戦争に人肌脱ごうという魂胆なのである。
皮肉なことに、低迷している経済に不満を持った奴らの抗議運動という建前のこのデモは、実際に経済を低迷させている張本人の責任を問う茶会党のメッセージから話題をそらすことに役立っている。もちろん極左翼団体の目的はそこにあるのだが、現場でデモに参加している多くの愚か者たちは自分らが低のよい歩であることになど気がついていない。自分らが目の仇にして政府から税金のお目こぼしをいただいているなんて責めてるジェネラルモータースなど、オバマ政権べったりだということすら全然気がついていない。
下記はウォール街占領作戦に加担している左翼団体や運動家の面々の一部。
ザ・ワーキングファミリー党:1990年代に著名な左翼団体、ザ・ニューパーティー、エーコーン、SEIUのキーメンバーらによって設立された。地域共同市民団体。
パトリック・ガスパード:現民主党後援会会長。元オバマ選挙運動後援会の会長で、ザ・ニューパーティーの創設者の一人。元SEIU労働組合の1199支部の局長。前期のザ・ワーキングファミリー党の副議長でもある。
ザ・ニューパーティー:1992年に社会主義者の学者であり政治活動家でもあるジョール・ロジャースによって設立された。創立の際の会議にはエーコーンやSEIUのキーメンバーたちも参加している。
参加者のほとんどが自分らが何を求めているかもわからないアホ連中であるからといって、この計画的な左翼のテロ行為は甘く見ることは出来ない。茶会党の抗議集会が平和的でTaxed Enough Already (もう十分課税されている!)というひとつの点に焦点が当てられているのと違って、ウォール街占領作戦にはただ鬱憤(うっぷん)を晴らしたいだけのアホどもが集まっている。だが、だからこそこうした群集は危険なのだ。なぜなら彼らはどの方向に向かってどのように暴走するか予想がつかないからである。
彼らが本当にオバマが提唱する階級戦争を信じ、自分らが惨めなのは金持ちがアメリカの富を独占しているからだと本気で信じたら、そしてオバマ王のみが金持ちから税金をふんだくって下々のものに平等に分けてくれると真に受けたなら、(実際にはオバマ王ほど大企業と癒着している腐敗した政治家もいないのだが)次回の選挙で再びオバマ王が選ばれてしまう可能性は大きいのだ。アメリカの基盤となる自由市場を信じる我々としてはそんなことは断じて許してはならないのだ!
だが、ごく普通の市民が文字通り草の根運動ではじめた茶会党と違って、左翼運動は組織のしっかりしたプロ市民の運動。一見草の根を装った人工芝運動である。ジョージ・ソロスという左翼大富豪の後ろ盾もあり資金には困らない。
奴らがこの運動をどれだけ拡大するつもりなのか、我々自由を愛するアメリカ人にとっては非常に心配なところである。


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