今日、浜村さんのラジオを聴いていたら、ナイアガラの滝で記念撮影をしていた日本人の若い女性がバランスを崩して滝底へ転落、死亡したと見られているというニュースを聞いた。いくら「柵を乗り越えないでください」と看板が立っていても、こうやって柵を乗り越える観光客は絶えないという。ここ数週間のうちにも柵を乗り越えて転落したのは三人とか、そのうちの二人は死亡。一人は重傷を負ったが助かったとか。この話を聞いて、私はもうずっと以前になるが、私とミスター苺がグランドキャニオンに行ったときのことを思い出した。
最初の数日は二人で大峡谷をハイキングしたのだが、その後でラバに乗って峡谷の中腹まで下りていくツアーに参加した。その時にガイドのおじさんから言われたのが、「ここはディズニーランドじゃないんだからね、すっごく危険なんだ。注意事項には必ず従ってくださいよ」だ。
峡谷にあるギフトショップで買った「グランドキャニオンでの死」という本には、峡谷における死亡事故や事件がつづられていたが、そのなかに、写真をとろうとして柵を乗り越えた日本人の若い女性が谷底に転落して死亡したという事故があったのを覚えている。この事故はもう30年くらい前の話だと思うが、いつの世にもそういう不注意な人がいるのは残念なことだ。
我々苺畑夫婦はハイキングの最終日にコロラド川のある底辺から、ブライトエンジェルトレイルという全長15km、標高1335mのハイキングコースを歩いて、峡谷から登り出た。
その時、コースの終わり付近3kmくらいのところになると沢山の観光客が散歩気取りで歩いているのに出会った。その時点ですでに6時間登り続ける真剣なハイキングをしていた我々には非常に邪魔だった。特に我々が出会った若い日本人の団体は行儀が悪かった。

団体ツアーの観光客はマナーがなってない。登りハイカーに道の優先権があるのは常識なのに、団体観光客は群れになって道のまん中をどんどんおりてきてハイカーの邪魔になっていることなど全くおかまい無し。あんまりその態度がひどいので私は頭に来て、「登りハイカーが先です! どいてどいて!」と持っていたハイク用の杖を振り回すと観光客はこぞって崖の外側によけるのです。それで私は「壁側、壁側!」と怒鳴るはめになりました。 

そのなかの一人の若い女の子が、ひとり遅れをとったとおもったのか、あせって私を追いこした。 追いこすときは後ろから声をかけるのが礼儀なのだが、彼女は何も言わずに追い越し、しかも追い越しざまに私の杖を蹴ったので、私はバランスを崩してもう少しで転ぶところだった。もしもあの時そのままよろよろと崖からおちてしまったらと思うと空恐ろしい。
人の杖を蹴飛ばしておいて、この子は謝りもせずに通り過ぎたので、私は「ちょっとあんた!」と日本語で呼びかけた。その声にその子は振り向いたが、その子が手で口を隠しクスっと笑ったのを見て私はものすごく腹が立った。もし6時間のハイクで疲れていなかったら杖をかざして追いかけてって殴ってやるところだった。そのくらい頭にきた。

その後も日本人の団体がハイカーが休むのに最適な岩をぶんどっていたり、写真を取るからといってハイカーに待つように合図したりしてるのをみて私はカッとなり「あんたらを待ってる余裕なんかない」とどんどんカメラのまえを通り過ぎました。私の後ろから続いていた 何人かのハイカー達もそうだそうだといいたげに通り過ぎました。全く無神経にもほどがあります!

最近は日本人も旅行慣れしているので昔のように恥かしい観光客は少なくなったとはいえ、まだまだ観光地における危険を実感していない人が多いのは困る。もっともこれは日本人に限ったことではないのだが、ハワイのワイキキなどでは、観光客が信号など完全無視で道を渡るので、特に日本人が多いヒルトンハワイアンビレッジの中では車の運転はほぼ不可能である。
グランドキャニオンにしろ、ナイアガラの滝にしろ、危険はつき物。ディズニーランドじゃないんだからね、十分気をつけてもらいたいものだ。


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