ウィスコンシン州では、ウォーカー知事によって労働組合の権力を大幅に削る州公務員の団体交渉権が無効になったことをきっかけに、労働組合はその勢力を駆使して2010年に選ばれたばかりの共和党議員たちを次々に弾劾選挙に追い込んだ。
正当な選挙によって選ばれた政治家を、反対政党だというだけで選ばれて数ヶ月のうちに弾劾選挙で追い出そうというなら選挙など意味がないではないか、などという主張は公平な民主主義者ならではいえること。ファシズムのなかで権力を振るう暴力団の労働組合に民主主義など興味がないのは当然。
この労働組合の不当な手段に、ウィスコンシンの共和党も比較的弱体とみられる民主党議員二人を弾劾選挙にかけていたが、昨日その結果が出て現職の民主党議員がなんとか議席を保持することに成功した。
しかし、正規の選挙季節以外に莫大な金をつぎ込んで何とか共和党議員たちを大量に追い出そうとした労働組合の猛烈な努力にもかかわらず、弾劾選挙で議席を失った共和党は二議席のみ。多数議席を獲得するには一席足りず、ウィスコンシンはかろうじて共和党が多数議席を保つこととなった。
共和党が二議席失ったことは痛手だが、普通なら一般選挙のときに使うべき政治力や献金をこういう時期はずれに莫大に使ってしまった労働組合。そしてその結果は労働組合の敗北である。ウィスコンシン州民もすでに選挙で自分らの意見をはっきりさせたのに、それをまたやり直しされて、結局現状維持で終わったこの税金の無駄遣いに腹を立てていることだろう。
そして、もう二年もしないうちに次の選挙があるのだ。はっきり言ってこれでは民主党支持派からも苦情が出ているのではないだろうか。
これで2012年の選挙でまた共和党が多数議席を握ったら、すぐさま弾劾選挙をやるのか?ウィスコンシンの財政は非常に苦しい状態にある。ウォーカー知事の強硬手段も労働組合の理不尽な要請が州の経済を窮地に追い込んだからこそではないか。それをこんなことをやってる場合か?


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