この間からメキシコの麻薬暴力団への銃砲追跡する「迅速かつ猛烈作戦」が大失敗して問題になっている件で、ATF(アルコール・タバコ・銃砲及び爆発物取り締まり局)のケニス・メルソン局長代理がその責任を負って辞任するのではないかという話が出ていた。しかし先日メルソン代理は自分は辞任する意志がないどころか、作戦大失態の原因は自分より上部の司法局にあるとして、司法局のホールダー局長に無断で議会の公聴会に出席し証言した。
イサ議員の捜査委員会はATFの作戦について捜査中だが、議会で証言した幾人ものATF局員が、自分らが監視する前でメキシコ暴力団員がアメリカのガンストアで何万ドル相当のセミ自動ライフルなどを何丁も買って行くのを、みすみす指を加えてみていなければならなかったといった証言がすでに内部告発で明らかになっているが、メルソン代理の話だと、メキシコ暴力団員の銃器調達はアメリカ政府から資金が出ていたらしい。となるとアメリカの国境警備隊員二人を殺害した武器はアメリカ納税者からの血税によって購入されていたということになる。
ではここで、メルソン代理の証言を要約してみると、単にメキシコ暴力団がアメリカ国内で銃砲を購入しようとしたところを取り押さえるという従来の作戦が、何時の間にかメキシコ国内への銃砲密輸作戦に豹変していたことをメルソン代理が知ったのは作戦がすでにかなり進んだ後のことだったという。
作戦変更の内容に仰愕した代理は、すぐさまにBTF内で作戦に携わっていた責任者らの配置換えを行い、それについて議会の捜査委員会に一部始終報告するつもりだったのだが、突然司法局から口止め命令が下った。
メルソン代理によると、代理は作戦に関する証言は司法局が行うのでATFは黙っているようにと司法局から命令されたという。しかもATFは麻薬捜査局(DEA)や連邦捜査局(FBI)が行っていた関連の作戦について全く知らされていなかったが、ATFが暴力団員として目星をつけていた犯人たちは、DEAやFBIの手先としてアメリカ政府から銃砲購入資金を受け取っていた可能性があるというのだ。
ホールダー司法局局長はオバマ政権べったりの人間で、オバマ王の命令なしで勝手な行動など取ったりはしない。ということは、やはり我々が大分前から察知していたように、この愚かな作戦はオバマ王から直接命令で行われた可能性が高い。
もちろんオバマ王もホールダー局長も作戦の存在を知ったのは、ほんの数週間前のことだったとシラを切っている。
メルソン代理にしてみれば、自分だけが生け贄の羊にされてなるものかといったところだろう。自分が辞任を余儀なくされるならホールダーもオバマも道連れにしたいに違いない。もしこの陰謀が本当だとしたら、レーガン時代のイラン・コントラなんかよりもずっとひどいスキャンダルとなる。


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