前回、ウィスコンシン州の小学校勤務というコメンターさんの話をしたが、彼女のなが〜いメールの中でされたいくつもの質問や抗議についてこちらがすべて答える暇もなく、私の第一弾のブログポストについての返事が二通に渡って立て続けに来た。しかもそのどちらも非常な長文。そのなかで、彼女は私が、異見を持つ人を尊重しないきわめて失礼な人間であるとし、カカシが根拠もなく嘘をつき、他の保守派の意見の受け売りをしている独創性の無さに失望したと批判した上で、共和党の面々はカカシも含めて信用できない、と書いて来た。しかも最初のメールで自分の書いたことをそのまま直接公表してくれるなとの彼女の意志を尊重したカカシに対して、自分の都合のいい部分だけを選りすぐって答えているとか、彼女が書いたことを歪曲しているなどという苦情も述べていた。しかも他人に根拠を提示せよと要求するわりには、自分の書いていることを証明するような根拠は一切提供していない。
このように相手に礼節を要求しながら、自分は失礼きわまりない侮辱的なメールを連続して突きつける一方的な相手に対して、カカシがいつまでも礼節を尽くす義務はないと思う。よって、今後のブログエントリーは手袋を脱いでさせてもらう。カカシが要約した彼女のメールの内容が歪曲されているとか正しくないという気持ちがあるなら、メール内容の公開を許可されたし。私はもともとメール内容の公開許可を求めていたのだから、全く困ることなどない。それが嫌ならどのようなことを書かれても文句は言えない、フェァゲームである。
では、彼女が私に抗議した内容について、引き続き答えていきたいと思うが、先ずは私の先のエントリーへの返事があるので、そちらから片付けておこう。
民間企業はすでに不景気のあおりを食っているというが、民間企業には市場競争があるのだからそれは当たり前だ。利益とは無関係に社会に必要な仕事をしている公務員を民間人と同等に並べて競争させるべきではない。そのような公務員の待遇を景気の善し悪しで変えるべきだという考えはおかしい。
景気や利益とな無関係だという崇高な仕事をしている公務員なら、民間人より低い給料をもらっているとか苦情をいうのは変ではないか。それに公務員は特権階級の人間なのか?不景気で州が破産しようという時に公務員だけは社会が必要としている仕事だから優遇されたままでいいというのか? しかも、その特別待遇は下々の者たちの税金を上げることで賄うべきだと言い張るコメンターさん、すでに不景気の煽りを受けて失業したり減俸されたりしている納税者にさらなる負担を強制することで、自分らの特別待遇を保ちたいというコメンターさん。彼女はこれが民主主義のあるべき姿だと本気で考えるのだろうか?
ウォーカー知事は組合を潰すとは言っていないと言うが、組合から交渉権を奪うということは組合をつぶそうというのと同じだ。
これはまさしくその通りだろう。ウォーカー知事が組合に要求した三つの条件のうち最初の二つを飲むと妥協案を出した組合に対して、三つ目の交渉権規制も受け入れなければ議論は破綻だと言い張るウォーカー知事の本心が組合つぶしにあることは先ず間違いない。だが、最初から知事が組合はつぶすべし、と言ってしまっては、組合連中のウォカーは労働者の敵だという定義付けにはまってしまう。そのへんは政治家としてウォーカー知事はしたたかなのだ。だから、私はあえて知事にその意志がないとは書かず、知事はその意図を明らかにしていないと書いたはずだ。ちなみに組合つぶし多いに結構、組合など害あって益なしというのがカカシの意見だ。
「公務員の給料が民営のそれより低かったというのは昔の話」などとは何を根拠に言い張るのだ。ウィスコンシン州の公務員の給料や一般市民の平均収入も額もしらないくせに、いい加減なことを言うな!
およそ保守派とか右翼とは言えないUSA Todayの調査で、ウィスコンシン州の公務員の給料は民間企業の平均給料よりも高い41州の中に含まれるというものがある。

ウィスコンシン州は公務員が同州の民間企業の労働者よりも多く稼いでいる41州のひとつであることが、USA TODAYの分析で解った。ウィスコンシン州公務員の給料以外の手当は連邦政府公務員以外の全国平均よりも低く、2000年以来多少の増額しかみられない。

アメリカは連邦制を引いているので公務員といっても州と連邦政府とではまた異なる。これが連邦政府に雇われている公務員となると、これも同じくUSA TODAYの調査だが、その給料は同等の職種の民間労働者よりもずっと高いという統計が出ている。
カカシは『公務員の場合、単に仕事が出来ないというだけでは先ず辞めさせられないのが現実』などと書いているが、いったいどこの州のどこの公務員がこれにあたるのか明記せよ。私の勤める学校区ではそんなことはあり得ないと断言できる。
正直な話、うちの職場でも民営企業ならとっくの昔にやめさせられているような従業員がいるが、そんな体験話は証明のしようがないので、こちらの例を出しておこう。ニューヨーク州のニューアーク学校地区では少女にわいせつ行為を働いた教員ですら組合が弁護して解雇されなかったといった例がある。リンク先の記事にはテニュアーといって終身雇用保障資格をとった教師達は不能でも、いかに解雇が難しいかが記されている。
公立学校の用務員には学校に足を踏み入れたこともないのに膨大な収入を稼いでいる奴が多く居るなんてのは口からでまかせだ。そんな人間がいるというなら明記しろ!
ニューヨーク州はクィーンズ地区で明らかにされたこの事件
36年間学校区に勤めていたベテラン用務員の年収はなんと17万ドル。地区に10軒の不動産をもち、その合計5百80万ドルというこの男性。彼の家の改築に雇われた元大工たちの話によると、この用務員は自分の仲間をさらに学校の従業員として雇い、仕事に来ても居ない仲間達と学校の用務員用の予算をやまわけしていた。
私立に子供を行かせられる家庭は一般市民より裕福な家庭なのだから、さらに州からバウチャーなどという援助は必要ないはずだ。財政が破綻している時こそ、裕福な家庭は州民の教育費の負担をすべきなのであり、自分が払った税金の一部返済など求めるべきではない。
子供を私立の学校に送りたいと考えている家庭は何も裕福な家庭とは限らない。自分の住む学校区の公立学校は柄が悪く程度も低いので、子供は私立に通わせたいが経済的に授業料を全部払うのは無理。こんな家庭にとって州から税金を一部返済してくれるバウチャーは大歓迎だろう。だいたい公立学校の教員の程度が低いから子供を私立に送りたいなんて家庭が増えるんじゃないの?
しかし夫を教員に持つコメンターさんは教員の能力を生徒の学力で審査するなど出来るはずがないという。
教師の昇級を生徒の学力向上で決めるなどというが本当に出来るとあなたは考えているのか?知恵おくれの生徒もいれば天才的な生徒もいるのに、その両方を担当している教師の能力をどうやって計るのだ?また、また家庭に恵まれた子の多い地域と貧困に苦しむ地域との子供達とでは学力も異なり、家庭の協力が得られるかどうかによっても子供の学力には差が出る。そんな教育の場所でどうやって教師の能力を計ることができるのか? それを理解せずに校長が教員の能力を生徒の学力で計りたいと言っている学校区があるというなら明示しろ!
生徒の学力を全国テストなどの点数だけで計れといわれれば、恵まれた地域の子供とそうでない地域の子供では差が出るから無理だというのは解る。だが、特定の教師が受け持つ以前と以後とで生徒の学力こう向上がみられれば、それは教師の才能を計る目安となる。カリフォルニアで英語もろくに話せないラテン系移民の高校生の数学の成績を劇的に上げたハイミー・エスカランテ教員などがいい例だろう。
また、学校は公立だけでなく私立もある。私立の学校ではレベルが低くなれば生徒数が減って経営に困るから、能力ある教師を集めるのではないのか?私立の学校で出来ることが何故公立の学校で出来ないのか?同じ仕事をしているのに何故民営と公営では質がこうも異なるのか、コメンターさんは考えた事があるのだろうか?
ところで私は公立の学校で、教師の才能を生徒の学力で審査するような校長が居ると言った覚えはない。教育界で左翼リベラルの思想におかされ組合政治にどっぷりつかっているような校長のなかにそんな根性のある人がいるとは思えない。私はよしんばそんな既得な校長がいたとしても、組合の圧力の前では手も足もでないだろうと書いたのだ。
カカシは警察や消防などが予算削減の対象から除外されたのは州の安全に関わることだからなどというウォーカー知事の言い訳を真に受けている。問題はそんな単純なものではない。そもそも公務員のストは違法だ。そんなことも知らないのか。
私は知事の言い訳を真に受けているのではなく、州の安全に関わる人たちを予算削減の対象にしたりすると、州の予算削減によって州民の安全が脅かされるなどといって組合が州民に恐怖心を煽るのは目に見えているから、それを見越して知事はこれらの人々を対象からはずしたのだろうと書いたのだ。公務員のストは違法だというが、教員ら公務員がヤブ医者からもらった偽診断書を学校側に提出して仮病をつかってデモに参加するのも違法のはず。民主党議員が議員としての義務も果たさず議会から遁走して州外に逃げ隠れするのも違法とまではいかないまでも、政治家としての任務放棄で責められるはず。民主党支持のコメンターさんは、ウォーカー知事の苦肉の策を違法だのなんだのと批判する暇があったら、その原因をつくった民主党議員達の責任放棄について批判すべきだろう。
ウィスコンシン州の労働組合の組員がティーパーティーのメンバーに暴力を振るったというような事実は全くない。抗議者の運動はすべて平和的であり、逮捕されたのはデモの許可の出ていない場所でデモをしたことが原因。断じて暴力行為などしていない。
羅列されたあらゆるいいがかりにいちいち答えるのにかなり疲れたので、労働組合の暴力団員の暴力行為については下記のリンク参照。組合暴力団員による暴力はビデオに撮られている。これはウィスコンシン州だけの例だが、他の州も合わせたらかなりのもの。それに比べてコメンターさんが馬鹿にしているティーパーティーの集まりでは、反対派に暴力をふるうような野蛮な組合員はいない。
リンク先で労働組合の暴力団員にひとり囲まれたウィスコンシン州の共和党議員の映像をみることができる。
こちらは実況中にウィスコンシンの組合暴力団に襲われたフォックスニュース記者の映像。
その他、ウィスコンシン組合暴力団員の暴力行為に関する記事はこちら。
ウィスコンシン州小学校勤務コメンターさんは、常に自分と同じ意見の左翼リベラルのバブルの中で生きているから、右翼保守は証拠も無いのに思いつきで一方的な意見を述べている、相手の意見などに耳を傾けない、という自分らで作り上げた保守派のステレオタイプを信じ切っている。自分と違う意見を持った人の立場を尊敬していないどころか、知りもしない。相手を上から見下して馬鹿にしているのは自分たちのほうなのだということにすら気がついていない。
ただし、このコメンターさんは少なくとも右翼保守だと自分で認めているカカシのブログを一応は読み、そのカカシに自分の立場を丁寧に説明してくれたので、それだけでも右翼保守なんぞと話ても時間の無駄だと反対意見など聞く耳持たない彼女の旦那さんよりは救いはある。
そう思ったので、長時間かけて返答をさせてもらった。


2 responses to カカシにもの申す!『異なる意見を尊重しない、根拠もなしに嘘八百』ウィスコンシン州教職員からカカシに猛抗議! 

mhgt9 years ago

カカシさん、面白いです。
さて、最初の3節位読んでるだけで、不思議に思ってしまいました。確かに公務員とは言え、資本主義(又ちょっと日本とは違う仕組みがあるアメリカに置いて)私だったら、成績を上げることが出来ない先生は、競争社会に置くべきだと思うのは私だけでしょうかね? 勿論生徒の私情もありますから考慮に入れますが、クラス全体の%で決める事が出来るんじゃないでしょうか? 後、日本でも公務員と言うのは、社会との給料差を考えると聞きました。日本の教師とアメリカの教師の間で働いてた時は、アリゾナの教師の待遇を聞いて、驚く日本教師もいたほどです。
我が家は公立学校を信用して無いので、娘は家庭学習です。
裕福じゃありませんよ~(爆笑)。中流の中ですよ、我が家。
学校に行かせなくたって、固定資産の税金から、学校に関する税金は、引かれてます(涙)。
公務員であるからこそ、社会の景気に対して敏感になるなるものじゃないでしょうか? 彼らの給料は、税金から出てるのですからね。組合に入りたくない人達への、Bullyもあると聞きますよ。組合に金を払うか、食卓への食材を買うか?に悩む人も多いそうです。公務員だから特別優遇されて当たり前って、大統領や議員以下、ちょっと可笑しいですよ。(これが民主であろうと共和であろうとね)。

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Sachi9 years ago

マックさん、
公務員を目指す人って安定性を求めてますから、それはそれでいいんですよ。不況時でもやたらとリストラされないし、カットスロートの市場にそれほど左右されない、というので普段の低い給料に甘んじていたのでは?
それが、社会が不況な時に、有権者の税金を上げて自分らだけ優遇体制を保ちたいなんてのは、あまりにも自分勝手ですよ。他のひとたちみたいに失業したり減俸されたりする危険は少ないんですから、それだけでもありがたいと思わなくちゃ。
カカシ

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