カカシはアメリカ生活がなが〜いので、こんな事はアメリカでは常識だと思ってる事が、結構日本では通じないということを知って驚くことがある。先日もちょっと書いたが、日本に置ける離婚と親権の概念が欧米のそれと非常に異なることに非常に驚いている。
この違いについてこちらのサイトで詳しい説明があったのでちょっと引用しながら考えてみたい。

日本女性のA子さんはスウェーデン人の男性との結婚に破れ、子どもを連れて日本に帰国。その後、単身米国に渡った時、空港で身柄拘束された。スウェーデンの警察から国際刑事警察機構(インターポール)を通じて幼児誘拐罪で国際手配されていたのだ。A子さんはスェーデンに送られ、裁判にかけられた。3年前のことである。

アメリカは離婚が多いので、その際の親権争いは泥沼になることが多い。しかし、片親が全面的な親権を得ても、よっぽどの事がない限りもう片親の面会権が全くないなどということは先ず考えられない。そして親権を得た方の親が元配偶者が容易に面会できないような別の州に子供を連れて勝手に引っ越すなどということは法律に反する。面会権のある親に子供を会わせないのも犯罪で、禁固刑になることもある。また、親権のない親が親権のある親に無許可で子供を連れ去った場合も誘拐罪に問われる。
これはアメリカだけでなく、欧州の国々ではごく普通のことなので、先日も紹介した日本人と結婚したイギリス人やアメリカ人の配偶者が離婚届を出す際に、親権についての話し合いは後日あるものと誤解して、親権を放棄する書類にうっかり署名してしまったというのと同じで、自分が結婚した配偶者が外国人である場合、その配偶者の国の法律をきちんと理解していないと、上記のようなことが起きる。

国際結婚に破れたカップルの一方が、子の親権、面会権を確定しないまま、子どもをそれまでの居住国から自分の祖国に連れ帰ることは「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」(ハーグ条約)で不法とされている。米欧諸国を中心に80カ国が締結国となっているが、問題は日本が未締結なことだ。

日本のような先進国で、しかも他のことでは国際法を非常に重んじる国が、ハーグ条約に加盟していないとは驚きだ。この間紹介した米パパさんのように、日本人の元配偶者に違法に子供を取られて訴えているケースは結構あるようだ。

日本女性と子どもが日本に戻ってしまい、外国人の夫が親権を求めているケースは、相手国政府がつかんでいるだけでも日米間で約50件、カナダとの間では約30件。このほか英、オーストラリア、イタリアなどとの間でもある。外国人の夫らは子どもの親権や面会権を求めて日本で裁判を起こしてもほとんど認められず、日本側の固い壁に不満が募っている。

在日カナダ大使館は今年(2008年)3月、米加両国政府担当者が参加したハーグ条約についてのシンポジウムを開催。7月、サミットで訪日したハーパー加首相もこの問題を取り上げた。「北朝鮮の拉致を非難する日本が拉致をしている」と批判する外交当局者もいる。先進国の中では日本は守勢に立たされているのが実情だ。

実の親が子供を連れて帰国しているのを北朝鮮の拉致と比べるのはどうかと思うが、それでも確かに自分も親である以上、いくら結婚が破綻したとはいえ元配偶者の親としての権利を身勝手に踏みにじるのはどうかと思う。

日本の女性が親権、さらには面接権などを決めないまま帰国する背景には、夫の暴力に耐え切れず逃げ帰ったケースや、現地に疎く、言葉が通じず、裁判で親権を争っても認めてもらえないだろうとの判断などがあるようだ。ただ子どもを連れ帰ることがハーグ条約締結国では幼児誘拐にあたることを知らない人が多く、先のA子さんのようなリスクが常にある。

確かに外国に居住している場合は自分の立場が弱いから、とにかく子供を連れて帰国したいという人の気持ちは解るが、自分は何も悪い事をしたという自覚がないのに、とつぜん元配偶者に子供を奪われ一生会う事ができなくなる側の立場も理解すべきである。
ところで、話はちょっとずれるが、離婚後にこうした問題が起きてしまうのは、国際結婚をする人々がお互いの文化や法律の差を結婚前に真剣に考えていないことが原因なのではないだろうか?
外国に住むということは並大抵のことではない。好きな人と一緒にいたいから、という理由だけで言葉も解らず家族とも友人とも離ればなれになって、何年も我慢できるほど甘いものではない。終戦後に米兵についてアメリカに移住した日本人花嫁たちは、本当に大変だっただろうなと思う。
また、外国人の相手が日本が好きでずっと日本に住むつもりだという条件で結婚しても、上記の米パパさんみたいに経済的な理由から本国への帰国が止む負えなくなるという場合もある。そういう場合に二人はどうするつもりなのか、結婚する前に考えておく必要がある。
個人的な話になって申し訳ないが、私が一年弱アメリカでホームステイをして居た頃知り合ったアメリカ人男性が、私と結婚したいといって日本に追いかけて来た事がある。しかし、彼は日本と言う国に全く馴染めなかった。アメリカに居た頃は私と交流したいといって日本語の勉強なども多少していたが、日本に来てからは、湿気の多過ぎる気候が合わない、食べ物が口に合わない、文化が性に合わない、勤めた学校の生徒にやる気がなくて仕事が面白くない、等々文句たらたらで、日本語を学ぶどころか日本と言う国を解ろうという努力を全くしなかった。
結局三年滞在の予定が一年半ちょっとで悲鳴を上げてアメリカに帰ってしまった。好きな人と一緒にいたいから、などという安易な気持ちだけでは外国生活は無理だという典型例である。
もちろんカカシのブログ仲間のマイク・ロスさんのように、日本が大好きで日本人女性と結婚して日本国籍までとって幸せに暮らしている人もいる。でも、私が思うにそういう人は、日本女性との出会いが日本との出会いだったのではなく、元々日本という国が好きだったから、日本にずっと住みたいと思っていたから、という自然な成り行きで日本人と結婚するのではないだろうか?
カカシにしても、ミスター苺と結婚したのは、カカシがすでにアメリカに長年ひとりで住んでからのことで、私はミスター苺と結婚していてもいなくても、アメリカ以外の国に住むつもりはない。そういう意味で私にとってアメリカは外国ではない。
しかし、日本では、外国人配偶者が日本に住んでいても、前にもあげたアメリカ人女性の例にもあるように、外国人だというだけで裁判の際に差別されるという傾向があるのではないだろうか。
また、離婚した際に日本での居住権が失われる立場にある配偶者の場合、離婚すれば必然的に子供の親権は片親だけのものになってしまい、発展途上国などから出稼ぎに来ていたアジア系の女性たちにその権利が与えられる可能性は非常に低い。それが怖くて不幸な結婚を我慢している外国人配偶者もかなり居ることだろう。


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