クリスマスが近づくと、苺畑家ではクリスマスカロルの映画を観るのが習慣になっているのだが、何度かリメイクされているとはいえ、どの映画を観ても冒頭で必ずクリスマスイブのロンドンで雪が降り積もっている光景が映る事に気がつかれた読者も多い事だろう。
現代のロンドンを知っている人なら誰でも不思議に思うことだが、ロンドンの気候は東京と似ていて、冬は寒いが年の開けた二月くらいにならなければ雪など降らない。
では何故クリスマスカロルのロンドンでは雪が降っているのか。これはディケンズがホワイトクリスマスを演出したわけでもなんでもなく、ディケンズの時代のロンドンは小氷河期の末期で、地球は現代よりもずっと寒かったのである。
ところが、今年のロンドンときたら、ディケンズ時代のクリスマスカロルさながらの大雪に見舞われ、ここ100年間で最も寒い12月だったという。
寒いのはイギリスに限らない。世界各地がもの凄い寒波に見舞われている。
イギリス、フランス
フォトニュース】欧州寒波襲う 英気象庁「100年で最も寒い12月になる恐れ」
【大紀元日本12月20日】ヨーロッパ北部は先週末から寒波に覆われ、各地で記録的な大雪が観測されている。この影響で空の便などが混乱し、クリスマス休暇を前に旅行客の足に影響が出ている。今年はじめにも零下の日々が続いたイギリスでは、「今の寒さが続けばこの100年で最も寒い12月となる」と同国気象庁が予測している。
今週末、ロンドンのヒースロー空港では悪天候のため多数の便がキャンセルとなり、乗客たちは空港での寝泊りを余儀なくされた。独フランクフルト空港と仏シャルル・ドゴール空港では約4割が欠便となった。
仏パリでは、一部道路を大型トラックが走行することを禁止されたため、コンサート用の器材を積んだ大型トラックが会場へ行くことができず、18日に予定されていたアイドル、レディー・ガガのコンサートが中止となった。AP通信によると、コンサートは22日に開かれる予定。
オーストラリア
南半球のオーストラリアで季節外れの雪、ホワイトクリスマスも
南半球のオーストラリアで19日から20日にかけて、季節外れの雪が降った。南洋から寒風が吹き付けたためで、南東沿岸のニューサウスウェールズ(New South Wales)州やビクトリア(Victoria)州では、通常、この時期には雪のないスキー場で10センチの積雪があった。オーストラリアの12月は真夏にあたるが、今年はオーストラリアの人々もホワイトクリスマスを楽しめるかもしれない。
アメリカ
Snow storm bears down on Mid-Atlantic, Northeast吹雪吹き荒れる大西洋側中部及び北東
ニューヨークやニューイングランド州など、大吹雪の影響であちこちで交通事故が続発しており、北東の州のいくつかですでに緊急状態の発令がでている。
ニューヨークのケネディ空港とニューアーク空港でも航空便がいくつもキャンセルになっており、吹雪が続けばこの先も、もっと多くのキャンセルが見込まれるという。
ロードアイランド州では吹雪警報が発令、30から40センチの降雪が予測されており、視界ゼロ。ボストン市を含むマサチューセッツ州では、ボストンでは38から50センチの降雪が予測されており、風速時速65メートルの吹雪警報が発令されている。
その他ニュージャージー、マリーランド、バージニア、ノースカロライナといった州で吹雪が予測されているが、バージニアでは時速80メートルの大風が予測されるため、運転には細心の注意が必要だとのこと。吹雪注意報は南部のジョージアやニューイングランドにまで及んでいる。
比較的冬の気候がおだやかな南カリフォルニアですら、12月に入って雨ばかり。しかも冷たい雨が朝から晩まで降りまくり、カカシ家の裏庭はまるで湿地帯になっており、植えたばかりのサボテンが水浸し。この冬を乗り切れるかどうかかなり不安。
ここ数年、毎年のように欧米では記録やぶりの寒い冬が続いているが、今年はさらに寒さの厳しい年となった。反対に何時もなら寒いはずのグリーンランドが比較的暖冬なのだそうだ。その原因は気流の関係にあるという。
気流は大気圏の高度で西から東へ吹く高速の風だが、この気流の道筋が変わると気象に大幅な影響を及ぼす。今年の異常気象はどうやらこの気流の方角変化が原因らしい。
それにしても、こう毎年記録破りの寒い冬が続くと、完全に信憑性が薄れている温暖化説がますます馬鹿馬鹿しく聞こえてくる。
関連記事:米国にもクリスマス寒波、北東部に吹雪警報 欠航便相次ぐ