先日ウィキリークにオバマ政権の外交に関する秘密情報が流された事件がもとで、政府機関では政府の秘密情報を扱う政府ネットワークからのダウンロードが全面的に禁止になった。この御ふれは数日前に突然出されたもので、政府ネットを日常的に使っている職員らから言わせれば非常な迷惑である。こういうふうに日常の仕事に支障を来すような決断をするなら、その影響を考えた上で除所に対策を考えるべきなのに、オバマ政権は何もかもが事件が起きてしまってからの事後対策ばかり。今度のウィキリークに対する政策にしても、その遅さもさることながら、その無能さにはあきれかえって物が言えないというのが現実。
これについて、サラ・ペイリンが自分のフェイスブックでオバマ政権に対して数々の疑問を投げかけている。

まず第一に、ウィキリークスの責任者であるジュリアン・アサンジがこの非常に危険で高度な秘密情報を流さないようどのような対策が取られたのだろうか? 特に彼はここ数ヶ月の間にすでに一度ならず二度までもそういった情報を流しているのである。アサンジは「ジャーナリスト」などではない。それはアルカイダの英語版マガジン「インスパイアー」の「編集者」が「ジャーナリスト」などではないのと同じだ。彼は反アメリカ工作員であり彼の手は血で汚れている。彼が公表した秘密書類のよって100人以上のタリバンに関するアフガニスタン情報源の身元が暴露されてしまった。なぜそのような人間をアルカイダやタリバンのリーダー達を追跡するような緊急性をもって追跡しないのだ?

ペイリンはさらに、オバマ政権はNATOやヨーロッパ連盟や他の同盟国に協力を求めてウィキリーク組織破壊を計ったのか、一時的もしくは永久的にウィキリークの作動停止をするために出来る限りのサイバー技術を駆使したのか、ウィキリークで働く職員らや公表された書類や情報に関する捜査は充分にされているのか、少なくとも彼らの資産を凍結するくらいのことはするべきなのではと言った質問を立て続けにしている。そして、特に米国諜報部に対して、何故若干22歳のたかが一等兵にこのような重要機密情報に関する無制限にアクセスの権限が与えられていたのか、そしていかにして誰にも気づかれずに彼がそれをコピーして配布するなどということが可能だったのかと疑問を投げかけている。
オバマ政権は遅まきながら先に述べたように慌てふためいて政府ネットからのダウンロードを禁止し今後漏洩が起きないように動き始めたが、ペイリンは何故最初に漏洩が起きた時点でその対策を取らなかったのだと問う。
確かに全くその通りだ。私も2〜3ヶ月前に軍事秘密が漏れた時点で、なぜアメリカ政府はウィキリークスのサイトを即座に閉鎖し、その責任者を逮捕しないのかと不思議だった。責任者がオーストラリア市民であるから直接は逮捕できないとしても、オーストラリアに協力を求めることは出来たはずだ。それが当時の報道ではアサンジにこれ以上秘密情報を流さないようにと促しているといった程度の甘さだった。
私が思うにオバマ政権は防衛に関する感覚が鈍いので、軍事機密が漏洩したことの重要さに気がつかなかったのではないだろうか。ペイリンも指摘しているようにこの情報の漏洩によって何百人というアフガン人がタリバンに殺害される危機にさらされたが、もともと戦争が嫌いなオバマ王やその取り巻き連中はそれが我が軍の戦況に悪影響を及ぼすことなど特に興味がなかったのだろう。それが今回突然にして慌てふためいたように、その影響も考えずに政府ネットからのダウンロード禁止などという思慮の足りない対策をとりはじめたのも、今回の漏洩は外交に関するもので、それによってオバマ王やその政権の連中が個人的に恥をかかされたからに他ならない。
国家防衛を脅かす漏洩には無頓着でも自分らに恥じをかかす漏洩には敏感という、なんともしょうもない奴らなのである。それにしても軍事秘密が流されるなら、次は外交秘密情報だくらいの予測はたたなかったのか?アメリカの諜報部はいったいなにをやってるんだ?
こういうふうだから一般市民のプライバシーを侵害するような捜査をしてTSAが航空機をテロの危険から守るためだとか言っても、アメリカ国民が納得しないのは当たり前だ。自分らがすべきことをしないで、一般市民の犠牲ばかりを求めるオバマ王政権。
しかもどうすれば秘密情報が守れるのか少しも解っていないオバマ政権なので、その対策もやりかたが思いつきのいきあたりばったりなものばかり。おかげでそんな政策に振り回される軍隊や連邦政府の一般職員達は大迷惑である。


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