本来ならば、共和党が下院を取り戻した、上院でも議席を増やした、と言って大喜びするところなのだが、手放しで喜べないのがカリフォルニアの共和党惨敗の実態。知事選のジェリー・ブラウンにはじまって上院のバーバラ・ボクサー、そして下院でも、民主党が圧倒的勝利を得た。
州内での提案でも、民主党議員の単純多数決だけで、簡単に州民の税金が無制限に上げられる法案が通りそうなのだ。
1970年代に一度カリフォルニア知事の経験があるジェリー・ブラウン。その極左翼な政策のおかげでカリフォルニアは大赤字を向かえ失業率が激増し上限のない固定資産税のために家を手放す人が多く出た。ブラウンは同性結婚を支持して、結婚は一夫一婦制のみというカリフォルニア憲法に挑戦する訴訟においてカリフォルニアの司法長の義務である州側の弁護を拒んでいた。
この間も50才近い同僚が、「あんなひどい悪政を行ったジェリー・ブラウンのことを、もっと多くのカリフォルニア人が覚えていると思ったのに、みんな意外と知らないんだな。」と首をひねっていた。いや、ブラウンが知事だったのは1970年代後半のことで、すでに30年以上も前のことだ。
きちんと体験として記憶としている人は、若くて40代後半から50歳前半。私もまだその頃はカリフォルニアに住んでいなかったし、政治に興味を持ち出したのは1990年代からだから、ブラウンの悪政については歴史上の事実として知識はあるが、記憶があるわけではない。
まして普段から政治に興味のない人からしたら、ブラウンにしろ共和党競争相手のカーリー・フィオリナにしても未知数であることに違いはない。
ブラウン知事と民主党が多数議席を握る州議会とが結託すれば、自由主義国にあって唯一社会主義州となってしまうのだ。先進国に位置しながら第三諸国に住むことになるのだ。州税や固定資産税や企業への税金など、大幅な増税が期待される。そうなれば、州内の企業はどんどん州外へ脱出するだろうし、収入の高い州民も近隣のネバダやコロラド、アリゾナなどへ移住してしまうだろう。
これによって州の収入は激減し、すでに赤字破産状態にあるカリフォルニアの経済は完全に破綻してしまうだろう。
超リベラルのブラウンが国境警備に力を入れるなどあり得ないから、もしアリゾナが移民法や警備を強化すれば、あぶれた違法移民はカリフォルニアに大量流入し、さらにカリフォルニアの財政に負担をかけることになるだろう。美しいサンディエゴも麻薬ギャングによる治安悪化に悩むことになるだろう。
カリフォルニア州民よ、何故なんだ! 国中の人々がオバマ王の左翼リベラル方針に抗議しているときに、なぜカリフォルニアだけは一途にリベラルを守りとおすのだ?
私には解らない。


2 responses to 米中間選挙、全国的に共和党候補が大勝利なのに何故かカリフォルニアでは惨敗

mhgt13 years ago

ひゃ~私も選挙結果見てましたが、CA州には吃驚ですよ。
オバマの地元のイリノイでさえ、保守の議席増えたんじゃなかったでしょうか? どうしちゃったの、カリフォルニア?
って思ってましたし、マリファナ合法却下なんて、なんかカリフォルニア、自分達の首絞めてません??
 財政整え、ギャングの影響を減らせる良い機会だと思ってたのに…
せっかくの観光地でもあるカリフォルニア、ますます行き難くなります…やはり気持ち的に恐いもん…

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Sachi13 years ago

マックさん
カリフォルニアは地元でマリワナ栽培が盛んなんで(笑)あんまりメキシコからの影響はないらしいですよ。私も犯罪を減らすための麻薬合法には賛成ですけどね。
問題なのは知事選です。ジェリー・ブラウンでは違法移民に甘過ぎて国境警備なんてまるで期待できませんから。
アリゾナの厳しい移民法を逃れるために、違法移民がカリフォルニアに殺到するかも。
恐ろしい限りです。
カカシ

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