ミスター苺著
いや、これ、まじ本当、冗談じゃないんだよ。
なんとメキシコ政府はカリフォルニアのリゾート地であるカテリナ島で、違法にアメリカに在住しているメキシコ国民に、『領事登録証明書』(matricular consular identification cards)と呼ばれる 身分証明所を発行しているというのだ。

イグザミナーが取得したロサンゼルスのメキシコ領事館で発行されたパンフレットには、カテリナ島のカントリークラブが領事館の支部として記されていた。このパンフでは、そこで予約を取ってメキシコ市民にmatricular cardsと呼ばれる身分証明を取得せよと招いていた。

なんだよ、そのまとりくらーこんすらーなんとかってのは?ワシントンイグザミナーのサラ・A・カーターさんに説明してもらおう。:

領事登録証明書というのは、メキシコ政府が外国に住むメキシコ市民に発行するもので、他国での移住状況を問わない。これは銀行口座を明けたり他の援助を得たりする際に身分証明書として使うのが目的である。 しかしこのカードは通常アメリカの移民法から逃れるために悪用されている、 我が国に合法に在住するメキシコ人はそれなりの書類を持っているからだ、と移民税関施行局の役人は語った。

2004年の上院司法委員会で、FBI 高官はこの証明書は身分証明として信用できないと証言している。 当局はメキシコには一括したデータベースが存在しておらず、偽造や重複や他の乱用がおこなわれているとしている。

カテリナ島は厳密にはカリフォルニアの一部だ。(アルーバにくれてやろうとしたけど駄目だったしな。)だから国境警備の検査所もないし観光客の身分証明チェックなんてものもない。航空機搭乗の際に身分証明書を見せたくなければ、個人の小型飛行機で飛んで行くこともできるし、じゃなきゃ友達の飛行機に乗せてもらうってことも可能だ。フェリーに乗って行くこともできる。底がガラスになった観光船にのっても行ける。それをいうならヨットでもモーターボートでも泳いででも行ける。リゾート島だもの、簡単に行けるさ。
おっと話がそれたかな。とにかくだ、違法メキシコ移民がなんとかカテリナのカントリークラブまで身体をもっていければだなんとなく公式に見える身分証明書がもらえるってわけだよ。 だが実際にはこの紙切れには意味がない。メキシコ政府はきちんとデータベースの管理をしているわけではないから、どれだけ重複して発行しているのかも何枚発行したのかもわからない。発行した人間が犯罪者だろうと麻薬密売人だろうとテロリストだろうと全く関知していないのだ。
アメリカ国内では州境を警備するパトロールなどないわけだから、アメリカ国内の他所の州からでも違法移民は運転してカリフォルニアに入ってくる事が出来る。(だたしグランドキャニオンのある州は通らないように気をつけて。)そうやってカテリナ島にいって「身分証明書」を取得することができるわけだ。
アメリカの移民税関施行局(Immigration and Customs Enforcement、ICE)は、このメキシコ政府の事業を閉鎖しようとしたらしいが、メキシコ政府からそれは思いとどまるように申請されたという。:

合衆国移民税関施行局の高官はメキシコの高官から書類が発行されているカテリナにおいて移民法を施行しないでくれるように申し入れられたと語った。

「メキシコ政府が我々に図々しく何か指図する度に呆れますよ。」と匿名の移民局役員は語った。「もっとおどろくのは、何度我が国が、彼らの勝手をやらせているかということです。こんなのメキシコからくる何百にわたる注文のひとつに過ぎません。」

とはいうものの、メキシコもさすがに心配になったらしく、後になってカタリナ島カントリークラブから偽身分証明発行所を移す事にした。その新しい引っ越し先はというと同じくカテリな島内の、、、聖キャサリンカトリック教会
どうやらメキシコはカントリークラブにマルチカルチャー事務所を開くとか嘘をついて部屋を借りようとしていたらしい。それでカントリークラブの経営者が偽書類発行の事実を学んで申し込みを拒絶したというわけだ。しかし今、事業を協会内に移すことによって、メキシコ政府は多くのアメリカの市を聖域として違法移民を保護してきた国境警備反対活動家たちが、自分らの警察に移民局に協力しないように命令してくれると期待しているようである。

メキシコ政府高官は、彼らが違法移民に身分証明所を発行するに必要な書類を整えていないことが発見されるや、ウィーン条約よって、その支部をカテリナ島カントリークラブからカトリック教会へと移すことにしたという。

カーター女史のいう「ウィーン条約」とはどういう意味なのか俺(ミスター苺)にはさっぱりわからない。それで俺は女史に電話して聞いてみる事にした。だが、このエントリーを書いている今現在にわたって、彼女からの返事はもらってない。俺の知る限り、アメリカが偽身分証明所発行を許可するなんて条例はどの国とも結んでいないはずだ。
それはともかく、この話は非常に興味深い。メキシコのフェリーペ・カルドロン大統領はこの間の訪米から帰国したばかり。訪米中はアメリカがアリゾナ州に厳しい移民法通過を許可したと大々的に批難した。実はカリフォルニアの非常に中庸な共和党のアーノルド・シュワツルネッガー知事は、就任後は奥さんの影響か、かなりリベラルになり、アリゾナの移民法にも批判的だ。そしてもちろんカリフォルニア州内でもロサンゼルスを含め多々の都市がアリゾナをボイコットすると宣言したりしている。
そういう州で、メキシコはどのように感謝の意を示したかと言えば、 わざわざそのカリフォルニアを選んで偽書類発行事業を開設したというわけ。恩を仇で返すとはこのこと。
読者諸君はよくご存知の通り、(そして多分腹立たしいと思ってるだろうが)俺は移民法改善には賛成だ。ただしそれが本当の意味での改善ならばという話だ。俺は違法移民のほとんどが、違法になるのは法律が悪いせいだからだと思ってる。既存の移民法は不合理で任意的すぎて、不公平だ。
だが。だからといって俺は違法移民を支援するつもりはない。ましてやメキシコからの大量移住などもってのほかだ。また、偽書類をつかって違法移民を促進するような外国政府の悪行を支持する気など毛頭ない。領事登録書だとかいう書類を使って、アメリカ国内で違法移民が隠れやすくしたり、書類に馴染みのないアホ役人からアメリカの福祉を受けやすくしたり、もしくは偽虜類と充分に承知のうえで外国と協力して違法移民に特権を与え、アメリカに対して犯罪を犯すような奴らに加担する気もない。
移民局はペイントボールガンを持ったイスラエルの特別部隊でも雇って偽書類発行事務所のte手入れでしてはどうか。たとえそれがカトリック教会の内部でも、いや、カルドロン氏のやり方をみてると次はイスラム教聖廟に移設するなんてことになりかねないな。


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *