ナッシュビルにおいて第一回全国ティーパーティ(お茶会)大会が二月四日から六日にかけて行われている。今夜は保守派の人気者サラ・ペイリンの演説があるということで、かなりのお祭り騒ぎになっている。
ティーパーティ運動というのは、オバマ政権の政策に反対する意図で昨年の二月頃から始まった草の根運動だが、その後も勢いはどんどん増している。当ブログでも去年の三月(米国各地でオバマ王経済政策抗議のシカゴティーパーティー続発)と四月(反オバマ運動のティーパーティー、日本での報道は?)のエントリーで初期の模様を書いているのでご参照されたし。
この間のマサチューセッツ州での臨時上院議員選挙でも普段なら勝てるはずのない共和党候補が雪崩勝利を達成するなどして、国民の間ではかなり反オバマ政権への風潮が高まっているが、ティーパーティー運動はまさにその象徴とも言えるだろう。
この大会についての左翼リベラルの反応も面白い。彼らの反応は「ティーパーティー」で検索するよりも、彼らが侮蔑的に使っている「ティーバッガー」で検索した方があたりが多いだろうと思って検索してみたら、案の定、出てくる出てくる。
そのなかでも左翼リベラルの代表とも言える大御所ブログのデイリーコス(Daily Kos)に面白い文章があった。
デイリーコスがリンクしているワシントンポストの記事から。

大会の初日は近年の政治イベントに見られるような準備周到な舞台作りに欠けていた。大会の司会者はメモを失くしたとして、メモ無しでだらだらと演説をした。元下院議員のトム・タンクリド(共和、コロラド州)がユダヤ・キリスト教信仰とアメリカの道徳観について熱のは言った弁護を行ったが、開会式では祈祷も合衆国宣誓もなく、会場には星条旗ひとつ飾られていなかった。(主催者はホテル側の落ち度だと言い訳した。)

デイリーコスも、リポートしているワシントンポストも、ティーパーティ運動の段取りの悪さとその組織力のなさを批判しているわけだが、左翼リベラルがティーパーティ運動が一部の保守派金持ちらによって組織された「人口芝生運動」などと蔑んでいるのとは裏腹に、実はこのような失態はティーパーティ運動が本物の草の根運動であることの証明に他ならない。
ティーパーティー運動は全国あちこちで一般市民によって勃発した本当の草の根運動なのであり、いまはまだその幼年期で、そのリーダーすらもはっきりしていない。今回の大会もティーパーティーの一分の人たちによって主催されたものだが、他のティーパーティー団体からは、参加費が高過ぎるとか場所が辺鄙すぎるといった苦情も出ている。
つまり、デイリーコス大会のように大金持ちの左翼市民団体のプロが主催するような政治大会と違って、素人の運動家たちが、市役所の前や町役場の前で手作りの看板もって集まっていたような運動が、たったの一年たらずでナッシュビルのホテルを借りて大物政治家を集めて大会を開こうというのだから、あちこちで失態が起きるのは当たり前だ。
今夜演説が予定されているサラ・ペイリン人気については、カカシも以前に何度か書いているが、彼女の人気がどれほどのものかも、保守派からの言葉を聞くより反対派の左翼リベラルたちの慌てふためきようを見ていた方が解りやすい。

大会のウェッブサイトで明日のサラ・ペイリン演説のチケットがまだあるという記事を不思議に思った人もいるだろう。ティーバッガー女王は会場席を売り切れなかったってことだよ。たかが600人のバッガー達に感心している人がいるなら、二週間後におなじ会場で行われる全国野生七面鳥大会では四万人の参加者が予定されてるってことを念頭においてほしい。(略)これは野生七面鳥の生息地域保護者や狩猟家を代表する全国組織の大会だ。七面鳥愛好家に比べてペイリンの不人気はどうだ?

サラ・ペイリンの人気は400ドルからするような馬鹿高い食事券を何人の人が買えるかで決まるのではない。彼女の人気は本屋さんで行われたサイン会に本屋の回りに二重に取り巻くようなファンの数をみればわかる。ティーパーティは一般市民による草の根運動だ。全国各地で吹雪が起きているこのくそ寒い時期に、わざわざ飛行機代やホテル代払ってその上に何百ドルもする食事券まで買ってサラ・ペイリンの演説をききにいく時間やお金の余裕のある一般人が何人いるというのだ?我々一般人は左翼エリートたちと違って普通の仕事ってのがあるんだからね。
ティーパーティやサラ・ペイリンの人気が根強いことを証明するのは、このような大掛かりな大会ではなく、上院や下院議員らが地元で行うタウンホールミーティングで聞く市民からの声や、事務所への投書や電話、そして結果的には投票上での数なのだ。プロ市民が主催する準備周到な大会でどれだけの人が集まるかなどということが問題なのではない。
だいたい保守派というのは個人主義の人間が多い。そういう人たちが団体主義の左翼リベラルに対抗して組織を作ると言うのはなかなか難しい。なにせ我々は団体行動が嫌いだからね。(笑)
だが組織力がないからといってティーパーティー運動をティーバッガーとかいって馬鹿にしてると、2012年の中間選挙では大変なことになるかも、、である。


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