先日前副大統領のディック・チェイニー氏は先日21日に米保守系シンクタンク、安全保障政策センター(CSP)での演説において、オバマ王のアフガニスタン政策の優柔不断な態度を「迷いを見せ、決断を下すことを恐れている」などと厳しく批判した

チェイニー氏は演説の中で、「(アフガン駐留)米軍は危険にさらされている。ホワイトハウスは迷いを捨てるべきだ。政府が優柔不断なそぶりを見せれば、友好国に悪影響を及ぼし敵を元気付けることになる」と述べた。

これに対してホワイトハウスのロバート・ギブス報道長官の答えがあまりにも滑稽だったので、カカシはもう少しで腹を立てるのを忘れてしまった。
ギブスは「副大統領は7年間もアフガニスタンを無視してきた。」とか「まともに責任を負わなければどうなるか、われわれはすでに見てきたはずだ」といかにも現在の状況悪化の原因はブッシュ政権がアフガニスタン状況を7年間に渡って完全無視してきたせいだと言いたげだ。もちろんペロシ下院議長も「アフガンを放置して状況を悪化させたのはどの政権だったか、(チェイニー氏は)忘れてしまったのか」と反撃している。
ブッシュ政権時代から、民主党議会はブッシュ政権がイラクにばかりかまけてアフガニスタンを無視していると責めていたが、実際はブッシュ大統領はアフガニスタンを無視するどころか、アメリカ軍が主体となった北大西洋同盟軍がアフガニスタンでは7年にわたり輝かしい勝ち戦を繰り広げていた。パキスタンでテロ攻撃が激化するなか、アフガニスタンが比較的静かだったのは、米軍並びに同盟軍によりタリバンやアルカエダがアフガニスタンから追放され隣のパキスタンに逃げこんだからなのである。
それが2008年の後半にアフガニスタンの状況が悪化し始めたのは、タリバンやアルカエダが次の政権の実力を試すために舞い戻って来たからなのだ。
チェイニー氏によると、そのことに気がついていたブッシュ政権は独自の状況調査を行い、引き継ぎの際にオバマ大統領に綿密に調査された資料を手渡し、今後の政策に関する推薦もした。だがその際にオバマ政権はその事実を公表しないで欲しい嘆願したため前政権はその申請に応じたという(馬鹿がつくほどお人好しなんだよなブッシュは)。それが今になって、ブッシュ政権が放置していた政策をオバマ王が新政権として白紙の状態で一からやり直しをするはめになったなどというのは嘘も甚だしいとチェイニーは抗議しているわけだ。
これだけのお膳立てをしてもらっておきながら、オバマは3月に一旦増兵した後は、それこそアフガニスタンなど完全に忘れてしまったかのように、くだらない健康保険改正案だの金融企業や自動車企業乗っ取りなどに精力を注いでいた。ここぞとばかりにアフガニスタンのテロリスト達は奮起してアフガン状況は急速に悪化した。
戦争時の政権交替は非常に微妙だ。うまくやらないと敵に隙をつかれ、突然戦況がひるがえる可能性があるからだ。明らかにオバマ王の優柔不断は敵を極端に優位にしてしまった。
カカシはここ数年、アフガニスタン状況についてアメリカの主流メディアが取り上げないことに苛立ち、このブログでも英語版のほうでもしょっちゅうアフガン状況について報告してきた。
たとえば2007年3月4日のこれなんかがそうだ。
2006年から2007年にかけて、アメリカ及び北大西洋同盟連合軍によって度重なるタリバンとの総攻撃が阻止されてきた。その度に戦闘は圧倒的に同盟軍の勝利。なんとこの一年たらずでタリバン勢力は3000人からの戦闘員を戦死させているのである。
アフガニスタンが比較的静かだったのは、連合軍に圧倒されたタリバンやアルカエダが隣国のパキスタンへと逃走したからに他ならないのだ。
また、アフガニスタンへの増兵についても、ブッシュは状況に応じて現場の将軍の助言を受け入れ度々行っていた。
2008年4月の段階で、アフガニスタンにはアメリカ軍3万1千兵がNATOの一部として駐留していたが、さらに3千の海兵隊の動員がアフガン陸軍訓練のため予定されていた。そして同盟国からもすでに合計2万8千兵が出動しており、アメリカも合わせ同盟軍の戦力は5万9千兵となっていた。当時の予定として結果的に7千5百の戦闘員と3千の訓練員が増兵されることになっていたのだ。
ブッシュ政権はアフガニスタンを無視し放置していたどころか、現場の状況変化に臨機応変に対策をとっていた。
オバマ王は大統領になる二年ぐらい前からアメリカはイラク戦争よりもアフガニスタン戦争に力を注ぐべきだと主張してきた。そこでだ、カカシからギブス報道官に質問させてもらいたい。
アフガニスタンが大事な戦争であると主張してきたオバマ王のことだから、もう何年もアフガニスタン政策についてかなり固まった考えをもっていたはず。自分が大統領になったらこうしたいという確固たるアイデアがあったのだろう。だとしたら何故その政策を即刻実施しないのだ? すでにオバマ王が自分で選んだ将軍がアフガニスタンへの増兵を推薦している以上、今こそ自分がブッシュ前政権とは違うのだという積極性を世間に見せしめる絶好の機会ではないのか?それなのにオバマ王はいったい何を迷っているのだ?何故決断できないのだ?
それとも何かな、オバマ王は主流メディアのニュースしか見ていなかったとでも言うのかな?主流メディアは、フォックスニュースを除いて、イラクに比べうまくいっていたアフガニスタンの戦況など完全無視を決め込んでいた。
オバマ王がフォックスニュースをどう思っているかはすでに読者諸君もご存知のとおり。


1 response to チェイニー前副大統領の優柔不断批判に怒るオバマ王

In the Strawberry Field13 years ago

ブッシュのアフガン政策をパクっても決断できないオバマ王

アフガン状況の悪化は、ブッシュ前政権が7年間放置して来たことが原因であり、オバマ王はブッシュ政権から何の引き継ぎも受けなかったため、アフガン対策を一からやり直しをするはめになった。と自分の優柔不断をあたかもブッシュ政権のせいであるかのように言い続けているオバマ王。そのふがいなさに堪忍袋の緒が切れた前副大統領のチェイニー氏が、オバマは前政権から詳細に渡る引き継ぎを受けていたと、オバマの嘘を暴いた話は先日もした通り。 これについては、ブッシュ時代に国務長官のアドバイザーをしていたクリストファー・ハリソン…

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