日本での出張中に気がついたことは、日本の政治政策が地球温暖化が事実であるという大前提によって進められているということだった。テレビ番組などでも、なにかにつけて「エコ」という言葉が使われ、地球温暖化を防ぐことがなによりも大事だという姿勢が貫かれていた。うちの両親なども、私が地球温暖化など起きていないと言うと、「南極の氷が溶けているんだぞ!」と躍起になって抗議した。
だが、今年になって北極の氷がいつになく急激に増えているとDaily Techがリポートしている。
北極の氷は毎年部分的に減ったり増えたりする。だから北極の氷が減っているか溶けているかは、1979年から2000年の平均とその年の平均値の差で決まる。氷の量の変化がマイナスなら氷が減ったことになり、プラスなら増えたことになる。ここ10年来、毎年氷の量は減っていたが、2007年に史上最低の氷の量を記録した。
しかし今年は何故かその氷の量が例年になく極端に増えているというのだ。イリノイ大学の北極環境センターのビル・チャップマン教授は、たしかにここ数ヶ月海氷は増えているが増加は次第に収まるだろうと語り、長期的に氷の量が減っているという事実に変わりはないとしている。だが、どうもおかしいと語る専門家もいる。

バージニア大学の環境科学者であるパトリック・マイケル教授は近年「非常に奇妙」な状況が観られると語っている。ケイトーインスティトゥートのシニアフェロー(a Senior Fellow with the Cato Institute)でもあるマイケル教授がデイリーテックにかたったところによると、北極の行動は環境変化予測モデルと合致しているように見えるが、南半球の現象は現在の学説では説明できないという。「モデルは南極のまわりの海の温暖化を予測しています。ではなぜもっと多くの海氷が観られるのでしょうか?」 マイケル教授は南太平洋の広範囲にわたって冷却化の傾向がみられるという。これも環境変化モデルでは予測できなかった現象だと加えた。

北極の氷は浮かんでいる海の氷で、南極やグリーンランドのように大陸ではないので、増えようが減ろうが水面の高さに影響は及ぼさない。だが、南極は温暖化どころかずっと気温が下がっており、近年氷の量も増えているというのだ。
北極や南極の氷が溶けていたことが地球温暖化の証拠だったのだとしたら、両極の氷が増えつつある今、地球冷却化の現象が始まっていると言えるのではないのかな?


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *