ここ数日、マケイン側の激化するオバマ攻撃に、オバマはかなりビビっている様子だ。
先日オバマは選挙演説の中で、マケインについてこんなことを語った。

経済難に面している選挙戦州において、オバマは水曜日、ブッシュ大統領とマケインは脅し作戦でホワイトハウスの実権を保持しようとするだろうと語った。 なぜなら彼らには他に有権者に与えるものがないからだと。

「ブッシュとマケインが我々が直面する問題の答えを盛っているとは考えていません。ですから彼らは皆さんに私を怖がらせようとするでしょう。」とオバマ。「いいですか、彼は愛国精神が足りないとか、名前が変だとか、ドル紙幣に載ってる歴代の大統領たちには似ていないとか言って。」

明らかにアフリカ系の名字を持ち、歴代の白人の大統領とは顔が似ていないという言い方は、オバマはマケインとブッシュがオバマの人種を持ち出してきて批判するだろうと予測して批判していることになる。
もちろんマケインもブッシュもオバマの人種について一言も言及したことはないので、これは完全にオバマの言いがかりである。
マケイン側からは正式な抗議はなかったが、オバマがマケインを人種差別者扱いしたことで批評家の間からは、オバマは人種を超えた新しい候補などと言ってみても、結局切羽詰まると何でも人種を言い訳にするこれまでの黒人運動家となんら変わりはないとして、オバマを強く批判する声があがった。
オバマ側もこれはまずいと思ったのか、すぐに訂正の声明文を発表し、自分の発言は決してマケインが人種差別をしているという意味で言ったのではないと反論したが、その反論でオバマのアメリカ歴史に関する無知がさらけだされるという失態がおきてしまった。

オバマのロバート・ギブス報道官は、オバマ議員は人種について語っていたのではないと説明した。
「バラク・オバマが話していたことは、ワシントンで何十年も過ごしてから来た人間ではないということです。」とギブスは木曜日語った。「単に彼は自分が政治の社会では新しいという以上の意味ではありません。彼は他人の歴史を引きずって来たわけではないという事実を語っていたのです。人種とは関係ありません。」

オバマは歴史を引きずってないというより、歴史を知らないと言った方が的確だ。オバマのいうドル札に絵がのっている歴代の大統領がワシントンで過ごした時間を振り返ってみよう。

  • 1ドル紙幣のジョージ・ワシントン初代大統領は、元軍人。最初の政治活動はまだ合衆国になる前のバージニア州の下院議員。今で言う政治の中心という意味でのワシントンは、当時のニューヨークかフィラデルフィアだが、それを全部合わせてもワシントン大統領が『ワシントン』に駐在したのは三年程度、オバマより一年すくない。
  • 2ドル札のトーマス・ジェファーソンは色々やったので、合計すると10年だが、ギブスのいう何十年とはほど遠い。
  • 5ドル札のエイブラハム・リンカーンは、下院議員を一期やったのみの2年間。
  • 10ドル札のアレキサンダー・ハミルトンは大統領だったことはないが、ギブス氏はそのことを知っているのかな?
  • 20ドル札のアンドリュー・ジャクソンは色々やったが30年間のうちワシントンでの駐在はせいぜい5年程度。
  • 100ドル札のベンジャミン・フランクリンは大統領ではなかったし、外交官としてフランスに長く駐在していたが、ワシントンでの駐在期間ゼロ。

要するに、ワシントンで何十年も政治活動をした歴代の大統領などドル紙幣には一人も載っていないのである。ではいったいオバマは何を理由にドル紙幣を持ち出したのか。
ま、もっともオバマは確かにこれらの偉大なる人物とは根本的に異なることがある。ワシントンにしろリンカーンにしろジェファーソンにしろ大統領になる前にすでに軍人とか弁護士とか外交官などといった国民の誰もが知る功績を残している。オバマのこれまでの功績といったら、、、ゼロ。
オバマは激化するマケインからの攻撃に対して、マケインは人種差別者ではないが、シニカルな攻撃で大事な問題から話題をそらそうとしていると反撃した。これに対してマケインはオバマこそありもしない人種差別を持ち出してきて話題をそらそうとしているではないかと反撃した。
現にオバマは大事なエネルギー問題ではアメリカ沿岸の原油発掘を支持する姿勢を見せている。エネルギー危機を原油発掘では解決出来ないと主張していたオバマは、有権者からの圧力を感じて意見を変えざる負えなくなっているのだ。そういうことをあまり深く突っ込まれては困るので、反対に共和党の選挙運動が汚いと攻撃しているのが見え見えである。
ところでマケインのオバマ攻撃はかなり面白い。マケインのテレビコマーシャルではオバマをブリットニー・スピヤースやパリス・ヒルトンに例えて、上辺だけで中身のない単なるセレブと指摘。また、マケイン側が出した新しいコマーシャルではオバマは救世主気取りだとして、映画「十戒」からチャールトン・ヘストンのモーゼスの映像を出して来て、オバマがアメリカ市民を約束の土地につれていく、といった信仰的なオバマの選挙運動をおちょくっている。
オバマがマケインのこの程度の攻撃にびびっているんじゃ、この先とても大統領候補としては勤まらないだろう。ましてや実際に大統領をやろうだなんて10年早いんだよ。(10年後ではもっと危険だが、、、)
アップデート:報道官がオバマは人種について話していたのではないと説明した舌の根もかわかないうちに、オバマは自分の発言に人種問題が全く関わっていなかったという言い方は正しくないと、訂正を訂正した。

「私のコメントが人種とは一切関係ないという言い方は正しいとは思えません。」とオバマは語った。「私が言おうとしたことはこういうことで、誰も異論はないのです。大統領選挙にいたっては、私は中央配役事務所からは来ていない。 色々な理由から、私は若い、私は国内政治のシーンには新しい、私の名前はバラク・オバマ、私はアフリカ系アメリカ人(黒人)そして私はハワイ生まれでインドネシアでしばらく過ごしました。私は大統領候補として一般的な履歴は持っていません。」

オバマがそういう意味でこの発言をしたのだとしたら、マケイン側の批判は正しいではないか。オバマはマケインがオバマの人種を使って汚いキャンペーンをしてくるだろうと予測した。相手がしていないことをしたとか、するだろうとか言って先に攻撃するやり方は汚くないのか?
今後は自分の報道官が口を開く前にちゃんと相談しておくことだな。
ところで、オバマはマケインがオバマの背景を出してオバマに大統領をやらせるのは危ないと主張しているというが、これのどこが汚いやり方なのだろうか?相手の経験不足を指摘して、政治家として一度も試されていない人間を最初から大統領にするのは危険が大きすぎると指摘することは非常に妥当な議論だと思うが。


Leave a Reply

Your email address will not be published.