ドイツにあるアメリカ軍の陸軍病院に入院中のアフガニスタン及びイラク負傷兵への慰問を日程の都合を理由にドタキャンしたバラク・オバマ民主党大統領候補は、ライバルのジョン・マケイン共和党候補にドタキャンを批判され、その言い訳に必死だ。
オバマべったりの主流メディアのひとつワシントンポストは、マケインのオバマ批判は根拠がないと反対にマケイン批判の記事を載せている。

四日間に渡ってジョン・マケイン上院議員とその仲間達はそれが真実である根拠が全くないにも関わらず、バラク・オバマ上院議員が軍事病院の負傷兵を無視したのは、報道陣を同行できなかったからだと批判している。…

「聞くところによると彼(オバマ議員)は報道陣やカメラや選挙運動員を同行したかったそうです。」マケインは月曜日CNNの「ラリーキングライブ」番組のなかでそう語った。
オバマ選挙事務所は訪問を取り消したのはそれが原因ではないと否定している。事実その存在によってオバマの訪問が政治的で不適当な活動になると防衛庁の役員の中で問題となった軍事アドバイザー以外の人間を、オバマがアメリカ軍の病院につれていく計画があったという証拠はない。
「全くもってそのようなことはありません」とオバマの報道官であるトミー・ビエターはマケインのラリーキング番組での発言についてメールで応えた。….

マケイン陣営は新しいテレビのコマーシャルで、オバマはドイツ滞在中ジムへ行く暇はあったのに負傷兵に会う暇はなかったと批判。その理由というのも防衛庁がカメラを病院に入れさせなかったからだと指摘した上で、オバマがジムでバスケをしている映像を映しているという。
ワシントンポストは、オバマが病院の慰問をキャンセルした理由は、撮影や報道陣の同行を拒まれたからではなく、オバマの軍事アドバイザーが選挙運動員であると防衛庁に判断され、同行を拒絶されたのが原因だったとしている。現にオバマ側は慰問が選挙運動だという印象を与えては負傷兵に対して失礼になるので慰問はあえて遠慮したと発表している。
はっきり言ってこの説明はくだらない。選挙運動員をつれてくるなと言われたのなら、オバマは夫人と一緒に二人だけで行けば良かっただけの話。マケイン議員はそうやってカメラも報道陣もつけずに個人的に何度も軍事病院を慰問している。ブッシュ大統領も負傷兵や戦死者の家族などに、メディアの注意を引かないように静かに面会したりしているのだ。
オバマが本当にアメリカ兵に感謝の意を示したかったのであれば、最初から病院へ慰問するなどと発表せずにこっそり一人で行けば良かったのである。同行者に問題があったなら個人的に慰問して、それを批判されたら、私は一人の人間として兵士らに会いに行ったのであり、それに文句があるなら受けて立とうじゃないか、くらいの態度を示していればマケインとて批判などしなかっただろう。
だが、事実オバマは病院へ行かずに観光や選挙運動をしていたのであり、その理由がなんであろうとはっきり言ってどうでもいいことだ。オバマが政治活動を最優先させたことに変わりはない。いまさらアドバイザーの同行がどうのこうのなんて言い訳してみても意味はない。オバマが最初から本当にアメリカ兵のことを慮っていたならば、彼の選択は明白だったはずだ。それをしないでおいて今更マケインに突っ込まれたからといって言い訳をしてみても見苦しいだけだ。
こういうことが何度も続けば、いくらワシントンポストがオバマを弁護しても有権者はだんだんとオバマの正体を学んで行くのかもしれない。


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *