2005年11月、イラクのハディーサで24人の一般市民を海兵隊が虐殺したとして8人が殺人や証拠隠蔽の罪に問われている所謂(いわゆる)ハディーサ裁判だが、この間の無罪判決に続いて今回罪に問われていた隊員としては一番位の高いジェフェリー・チェサーニ大佐の罪状も棄却された。これで罪に問われていた8人中7人の罪が棄却されるか無罪になるかしたことになる。
残るは過失致死に問われているフランク・ウーテリック隊長の裁判を残すのみとなった。(アップデート:2012年、最後に残った8人目の被告、フランク・ウーテリック一等兵曹(Staff Sgt.Frank Wuterich)がこの度「職務怠慢」の罪を認めることによりアメリカ軍人に対する最長の裁判の終幕となった。)
私はこのことについてはもう何度も書いてきたし、これ以上言うことはないのだが、ウーテリック隊長も無罪になってくれることを望む限りだ。ではここで去年掲載した『弁護士つきで戦争やるの?戦闘をいちいち戦犯扱いする米軍将軍たち』から退役軍人のハント大佐のエッセイから抜粋させてもらう。私が何を言うより今のアメリカ軍の実態が理解できるというものだ。

我が将軍たちは兵士を裏切っている、まただぜ!
おっと失礼、しかし読者諸君の注意を引く必要があったのだ。アフガニスタンにしろイラクにしろ、米陸軍は(リベラルメディアやビルクリントンや議会ではない)そうアメリカ合衆国の軍隊がだ、任務を遂行している兵士たちを起訴しているのだ。我輩は叫んだり、汚い言葉でののしってみたり、ユーモアをつかってみたりして抗議してきたが梨の礫だ。読者諸君は私を信じないか、気に留めてないかのどちらかなのだろう。
…特別部隊の有能な陸軍兵が彼らのチームと共にアフガニスタンでも10の指にはいるお尋ねものの居所をつきとめた。特別部隊の兵士たちは悪いやつらを捕らえて殺せという忌み嫌われている戦闘規則に従って爆弾つくりの専門家テロリストとそのリーダーを追い詰めていた。隊員たちは殺し屋たちを隠れ家まで付けていき、さまざまなトリックを使って悪者たちを穴から外へおびき出し、頭に銃弾を打ち込んでやった。
完璧な任務遂行だった。「ようやらはりましたな」とハイファイブして「休暇でももろうて、次の任務に備えておくれやす」とねぎらいの言葉もあらばこそ、陸軍がどうやって特別部隊の兵士らに感謝の意を表したかといえば、なんと彼らを戦犯の容疑で取調べをはじめ、弁護費に何千ドルという金を使わせたのである。
テロリストたちが最初に殺されたとき、陸軍は勇者中の勇者である彼らを二度も捜査した。しかしどちらの捜査も必要なかった。捜査の結果彼らは何も悪いことはしていない無実であることが判明したのだ。今やわれわれは何をするにもおっかなびっくり、政治的に正しくあることに神経質になりすぎて戦闘をまるで警察の射撃のように扱っている。この偉大なる国のほとんどの都市では警察官は銃を撃つたびに、かならず上から取り調べを受けることになっている。警察官は上司を信頼することができずに常におびえながら仕事をする状況にいい加減嫌気がさしている。しかし少なくとも彼らがいるのは一応平和な都市だ、戦場ではない。
我々の将軍たちは陸軍にしろ海兵隊にしろ、部下たちのことより自分らのキャリアと名声だけが先行している。海兵隊など隊員たちがテロリストを殺したこといってはやたらに起訴のしすぎだ。陸軍にいたっては、まったく陸軍では(味方による誤射によって死亡した)パット・ティルマンやアル・グレーブの醜態といった責任問題による軍法会議の件がある。
イラクでも同じようなものだ。陸軍は「ナム」でされた「おとり」を再発見した。これは弾薬だの爆発物の材料の一部だのを放置しておいて、それを盗みにきた敵を撃ち殺すという方法だ。我々は爆発性の銃弾をアルカエダ連中用に置いておいた。これを使えば銃のなかで爆発するしかけになっているのだ。ベトナム当時にも効果的だったように現在でも効果的なやりかただ。しかしなんと陸軍は任務を遂行しているだけの狙撃兵を裁判にかけているのである。戦闘規則はきちんと従われたにもかかわらず、わが将軍どもはここでも我らが兵士らよりも自分らのキャリアを先行させようとしているのだからあきれる。このような不信感は軍隊の根本を揺るがすものだ。このような行為は兵士らやその部下たちをためらわせる。こんな戦い方をしていて勝利は望めない。
我々はこういう将軍連中こそ、まずラミーの尻馬に乗ったということ、そして同じように重大なことだが、自分らの兵士らを信用していないという罪で、裁判にかけるべきだ。少なくとも既述の事件のように兵士を起訴して彼らの無実がはっきりした場合には起訴した将軍どもが豚箱送りになるべきだ。残念なことに、こうした裁判のあと、兵士らのキャリアのみならず人生は破壊されてしまう。弁護費にかかった莫大な借金の返済で首がまわらなくなる兵士らをよそに、起訴した将軍どもは昇格される。
彼らが指揮をとるはずの兵士たちはこんな将軍の面汚したちにはもったいない。我々は国として第二次世界大戦当初に何百人という高位将校らを職務不行き届きで首にしたマーシャルみたいなやつが必要だ。とっくにやめさえられるべき高位将軍が多くいる今こそ、マーシャルが必要なのだ。

アーメン!
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弁護士つきで戦争やるの?戦闘をいちいち戦犯扱いする米軍将軍たち
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最初の無罪! ハディーサ虐殺事件隠蔽はなかった!
ハディーサ最後の被告示談成立、殺人罪は棄却され職務怠慢のみ有罪


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