本日2000年に起きたフランスの国営テレビ局フランセ2によるパレスチナ少年殺害やらせ映像を暴露したフィリップ・カーセンティ記者が、テレビ局から名誉毀損で訴えられていた訴訟で、第一判を覆して逆転勝利となった。
一応背景をもう一度ご説明しておこう。まず仏テレビやらせ映像を指摘され訴訟起こすに載せた一連の写真をみていただきたい。

2000年、第二インティファーダが始まったばかりの頃、ジャマールとモハメッドのアルドゥーラ親子はイスラエル兵軍に抵抗すべく投石攻撃に参加した。しかし親子はすぐにパレスチナ戦闘員とイスラエル軍との撃ち合いの真ん中に挟まってしまった。

父親はとっさに物陰にかくれて息子を守ろうとイスラエル兵に向けて武器を持っていないことを示すように必死に手を振る。それが最初の写真だ。しかし攻撃が止まないので父親は自分の体で子供を守ろうとする。それが二枚目の写真。
三枚目ではなぜか父親はカメラを直視しているが、四枚目でピント外れがあったと思うと五枚目の写真では二人とも撃たれてぐったりしている姿がある。この攻撃で父親は重傷を負い、息子のジャマール君は即死した、、、
というのが最初にこの映像を放映したフランス国営テレビ局チャンネル2の話だった。この映像が報道されたとたん、イスラエル軍は武器をもたない親子を冷血に惨殺したという批判が世界中にひろまり、イスラエルへのテロ攻撃が激増した。いわゆる第2インティファーダ激化のきっかけとなった。ところが後になってこの映像がやらせだったことが判明した。

このやらせを暴露したフィリップ・カーセンティ氏はテレビ局のプロデューサーから名誉毀損で訴えられ、2006年9月の裁判では原告側が勝利していた。その訴訟の詳細は下記のエントリーで紹介した通りである。
仏テレビやらせ報道訴訟:経過報告 その1
仏テレビやらせ報道訴訟:経過報告 その2
問題だったのは、フランセ2はフランスの国営テレビであることから、国営テレビのやらせ報道を暴露した記者が名誉毀損で訴えられ有罪になったということは、フランスには言論の自由がないということになる。
今回はこの判定を控訴していたものだが、名誉毀損の事実はなかったとの判定がでたことは非常に喜ばしいことだ。
しかし上記のやらせ報道のおかげで、インティファーダが起き、何万人という人々が双方で殺されたことを考えると、フランセ2の責任は重い。
今日は時間がないので一応アップデートのみ。週末に詳しい分析をしたいと思う。


2 responses to 仏テレビやらせ報道訴訟:被告側逆転勝利!

Emmanuel Chanel11 years ago

ムスリムがまたやらかしたようです.
「ジョジョの奇妙な冒険」、中東で「日本が侮辱」「テレビ局爆破しろ」と批判殺到→集英社、原作の第3部など出荷停止
それにしても,アク禁いつまで続くのだろう?

ReplyEdit
In the Strawberry Field11 years ago

仏法廷:女優ブリジッド・バルドー、イスラム批判で有罪判決

ブリジッド・バルドーと言えば、1950年代のその抜群なスタイルとセックスアピールを生かしてビキニを世界に広め、一世を風靡した女優で、今は動物愛護運動の熱心な活動家としても知られている。その彼女が「イスラム教徒がフランスを破壊しつつある」と批判したことで、先日フランスの法廷において、人種差別と憎しみを誘発した罪で有罪となり、一万五千ユーロの罰金が課せられた。 フランスでは言論の自由は憲法で保証されていない。侮辱罪だの名誉毀損だの、たとえ批判の内容が真実でも被害者が傷ついたと訴えれば平気で裁判になってし…

ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *