社会でおきる差別行為は差別をする法律さえ取り除いてしまえば、後は自由市場が解決してくれる、また人権を迫害するような言動も個人から構成される社会の道徳的な判断によって制裁される、というのがカカシの主題だ。だが、自由市場に任せておいては完璧な解決は望めない、もしくは能率的で早急な解決は無理だと主張する人々が後を絶たない。
人権擁護法推進者や男女共同参画やジェンダーフリーを唱える人々がその部類だが、彼等に共通しているのは、自由市場や個々の市民の判断で解決できない問題が、なぜか法律を通すことによって解決出来ると考えている点だ。例の左翼変態フェミニストや当ブログに宛てられたあるコメンターの意見などはその典型的な例である。私の他人を侮辱するような行為や人道的に正しくない行為は法律で罰するのではなく、社会が制裁すべきだという意見に対してこのコメンターはこう述べた。

カカシさん、あなたは道徳に反する行為に対して社会的制裁を加えることを肯定しています。個々の判断で制裁を加えることは、私刑(リンチ)につながりかねません。

だが人権擁護法によって市民が罰せられる可能性についてはこのように述べている。

悪意で人を傷つける言動が言論の自由で守られると思って、平気で侮辱をするような恐ろしい人のいない、住みよい国なるでしょうね。

なぜ個人の判断は信用できないが政治家や裁判官の判断は信用できるのかという問いに対しては、

立法は議員により、その議員は我々の代表です。選挙で選べるし、意見を述べ、法を改廃することも可能です。民主主義の基本です。

民主主義の基本は「民」である。個々の民の判断力を全く信用しないで、お役人の判断だけを信用するなどという考えが民主主義などであるものか。こういうのを社会主義というのだ。
私に理解できないのは、こういう主張をする人々は、どうして政府が人々の行動に介入することのほうが、個々の市民が個人的な判断を下す行為よりも、より人道的で能率的な結果を生むと確信できるのかということなのだ。
このコメンターは悪意で他人の気持ちを傷つけた人間が国によって罰せられた例として、初対面の女性を「デブ」と侮辱して訴えられ禁固刑になった男性の話をあげている。他人をデブといって相手の気持ちを傷つける行為が違法なら、会う度にカカシをデブといって侮辱する我が母など終身刑の罰を受けることになってしまう。
本来見ず知らずの女性に「デブ」などといって侮辱するようなけしからん男は、周りの人々から白い目で見られ軽蔑され、他の女性たちからも全く相手にされないというような社会的制裁を受ければ十分なはず。この礼儀知らずは社会の道徳観が裁けばよいのであって、法律で罰する必要などない。
だが、人権擁護法が成立すれば、このような事件は日常茶飯事に起きることだろう。なぜなら推進者たちは人々の気持ちは政府が守ってあげる義務がある、、いや政府だけが守る権限があると考えているからだ。不道徳な行為や失礼な行為を細いことまで違法として政府が罰するような世の中は、他人を『平気で侮辱をするような恐ろしい人のいない、住みよい国』になるどころか、盗みや凶暴な犯罪が頻発する心の荒んだ粗雑な世の中と化すのである。
何度も言うように合法であるということと道徳的に正しい行為であるということとは別だ。他人を傷つけるような失礼なことを言わない、というのは親からしつけられた礼儀作法というものだろう。だがそれを法律で取り締まってしまうと個人はそのような行為は道徳的に失礼だと判断する能力を失ってしまう。「違法だからしない行為」はいずれ、「つかまりさえしなければやってもいい行為」という解釈になる。法律が誰にでも均等に適用されるというならまだしも、人々の言動に関してこのような多大なる権限を与えられた役人がその権限を悪用しはじめ、相手次第で適用が不公平になってくればなおさらである。
いくら選挙で選ばれたとはいえ、立法に関わる政治家とはどういう種類の人間たちなのだ? 政治家など自分の政治的権力を常に増幅させたいと望んでいる野心家の集まりではないか。そういう人々が差別をされている少数民族やか弱い女性の救済を道徳心だけで行うとは信じがたい。これらの政治家が表向きや建前はともかく、どれほどきれいごとを言ってみても、彼等が押し進める政策は彼等にとって個人的な利益となることに違いないのだ。となれば、この政治家の野心を利用していくらでもあくどい団体や企業が政治家に取り入って自分の都合のいいような政策をつくってもらうことが可能となる。
このことはお隣の中国を見ていれば歴然としているではないか。政府が人々から信仰をとりあげ、人々による個々の道徳的判断を取り上げた結果、中国人は釘で打ち付けてないものはなんでも盗むと悪評が高い。衛生管理だの安全管理をする役人は腐敗しきっているから、工業廃水は垂れながし、品質管理はずさん、あげくの果てに猛毒殺虫剤を含んだ冷凍餃子や汚染された増血剤や偽グリセリンのまざった歯磨きなどが外国に輸出され、何百人という外国人を殺すはめになる。
日本でも腐敗した政治家の贈賄事件だの、市役所の役人が国民の税金や年金を長年に渡って横領していた事件などいくらでもあるではないか。そのような人間に我々の崇高な人権擁護を全面的に任せて彼等がその権力を悪用しないと推進者たちは本気で考えているのだろうか?
いや、私は前述のコメンターにしろ左翼変態フェミニストにしろ、彼等がそれほどナイーブで愚かだとは思わない。それどころか彼等は政府にそのような絶対的な権限を与えることが、個々の市民の権利を極端に迫害し自由社会を破壊する結果を生むことを十分に承知しているのである。あえていわせてもらうならば、人権擁護法推進者の本当の目的は人権擁護でも弱者救済でもなく政府による市民の完全統制、つまり、共産主義やファシズムのような社会主義の確立なのである。少数民族はその道具として使われているに過ぎない。
我々市民は人権擁護などという上辺だけのきれいごとに騙されてはならない。断じて政府にそのような権限を与えてはならない。個人の行いは個人が責任を持つ社会、それこそが文明社会の基盤である。


5 responses to 人権擁護法絶対反対! 市民の判断よりお上の判断を信じる推進者たち

Emmanuel Chanel12 years ago

こんにちは.お久しぶりです.人権擁護法案だけでなく, 2ch 他では,以下も話題になっています.
【児童ポルノ】 「アニメ・ゲームを規制する根拠は?」「犯罪と因果関係が?」…MIAU、日本ユニセフ協会に公開質問★10
児童ポルノと書いてありますが,それは,このコピペ

名無しさん@八周年 :2008/03/23(日) 00:32:21 ID:gU65aYE20
175 名無しさん@八周年 2008/03/20(木) 13:07:45 ID:yPaamtTj0
欧米の児童ポルノ

貧困や不法移民の問題がベースにあり、人身売買や誘拐がからみ、総じて被害者は命を失う。
年齢は児童=CHILDというように12歳までの児童が大半(91%)を占め、平均年齢は9歳から10歳程度。
高い離婚率と再婚率をベースに、義理の父や母からの虐待が多いのも特徴。
子ども達は、自分が何をされているのかも分からないまま虐待を受け、
中にはフナッフビデオ(殺人動画)の被害者にもされている。
その被害は、「行方不明者」だけで、アメリカで年間1万人を数える。

日本の児童ポルノ

中心年齢層は16歳から17歳の、いわゆる女子高生。義務教育を終えた未成年が中心で、
高校進学の時点で、世界的にみた「貧困ゆえの売春(買春)」とは程遠い。
多くは親から買い与えられた携帯電話を使い、出会い系サイトなどで男性に交渉を持ちかけ、
値段まで児童側が提示する形で行われる。厚化粧、ミニスカート、深夜の繁華街徘徊などは、
誰かの命令でははく、本人の自発的な動機によって行われている。
児童の行方不明は年間数件で、そのつどマスコミが大騒ぎする。

↑これを同じ「児童ポルノ」と呼ぶのが、そもそもの「欺瞞」なんだよ。

の如しです.
また,日本では,マンガやアニメなどの対象の実在しないものまで child porno 扱いされており,法改正で架空のキャラクターの人権まで設定するという騒ぎになっています.
P.S.
書き損じて投稿してしまいました.前投稿を削除して下さい.後, blockquote タグ周りの扱いが変で,そのせいで,引用部にしたい部分を全て入れるのに一工夫が必要になってしまっています.最近のアクセス禁止(これはアメリカ串経由です.)といい,これといい,どうも,サーバー管理者の力量に問題があるような気がします.

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scarecrowstrawberryfield12 years ago

マニーさん、
アクセスが出来るようになってよかったですね。どうもサーバー関係の規制には私どもではなんともならないようで、ご迷惑をおかけしてすいません。
アメリカの法律では18歳以下の未成年はポルノを観ることも禁止されており、ましてやモデルに未成年を使うことは厳禁です。しかし法律があっても未成年を虐待する大人が後を絶たずこれは非常な問題ですね。
しかしモデルがアニメなどで実在しない場合、確かにそれを子供が観るのは問題ですが、架空のキャラの人権問題となってくるとこれは微妙です。アニメやCGの技術が発達するにつけ、映像がよりリアルになってくると規制が追い付きませんね。
カカシ

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Emmanuel Chanel12 years ago

太田述正さんが,以下のようなコラムを書いています.
ポルノと強姦(その1)
ポルノと強姦(その2)
ポルノは強姦を減らす効果があるのだそうです.これは,日本の児童ポルノ法問題でも指摘されていました.
これでいいのか?児童ポルノ処罰法案
反社会学講座 第2回 キレやすいのは誰だ

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Emmanuel Chanel12 years ago

このコピペが説明としては良いのかも知れません.(コピペばかりですみません.)

反対 不当捜索・処罰推進法
問題点と進むべき道

現在、児童ポルノ規制という美名を隠れ蓑にして、不当捜索および不当処罰を可能とする法律が成立しようとしています。
この児童ポルノ法は、元々は児童を性的虐待から救うために制定された法律なのですが、今、この法律を改正すると称して不当捜索・処罰の推進に利用できるようにしようという動きが起こっているのです。
表面的な美名に騙されず、このような動きには反対していきましょう。
以下に問題点とそれへの望ましい対処を簡潔にまとめます。

1.「「児童」とは十八歳に満たない者をいう」(二条一項)は広汎過ぎ
2.「児童ポルノ」が「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」(二条三項三号)は漠然過ぎ
3.単純所持罪は危険過ぎ

愉快犯や脅迫犯等のネタにしやすく 、普通に個人や企業にとって脅威。
犯罪認定の範囲が広すぎる上に、陥れ・冤罪が起こりやすいから、 誰でもあっさり犯罪者。
処罰は免れても、 逮捕即犯罪者扱いの社会風土のせいで、社会的に死亡。
過去の合法行為の産物を所持することで遡及処罰される恐れもある

これを防ぐには
1.「児童」を性的同意年齢に達していない十三歳未満に限定する (児童=チャイルド≠ティーン)
2.「児童ポルノ」を児童の性的虐待の副産物である記録物に限定する (ポルノ≠ヌード&ソフトエロチカ)
3.単純所自罪ではなく購入罪を導入して、改正法施行以後の購入を処罰する (過去の合法物に対する遡及的処罰を防げ、捜査処罰に口座のやりとり・メールログ等が必要となるので陥れ・冤罪を抑制で

他スレからだけど転載。
現状、本当は日本は児童犯罪が低くて問題とされるような国ではない(児童虐待のほとんどは援助交際)
でも、シーファーの顔を立てたいって事なら、(海外にもバラつきが有るが)
よくある形の対象を絞り込んだ現実的な法案に変えていく方が良い

*
シーファー大使云々に関してですが,【児童ポルノ】 「アニメ・ゲームを規制する根拠は?」「犯罪と因果関係が?」…MIAU、日本ユニセフ協会に公開質問★11 の 365で,

日本ユニセフが意図的に混ぜてるから勘違いしてる人が多いけど、シーファーが言ってる
のは「海外の児童ポルノサイトから日本人が児童ポルノを購入しても今は逮捕できないから
規制法を作れ」ってことだからな。
日本発のポルノを何とかしろなんて言ってないからな。アニメについてもだ。

という書き込みがありました.

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Strapdown12 years ago

>人権擁護法推進者の本当の目的は人権擁護でも弱者救済でもなく政府による市民の完全統制、つまり、共産主義やファシズムのような社会主義の確立なのである。
児ポ法にしろ人権擁護法にしろその胡散臭さはカカシさん指摘の上記の点につきているような気がします。近視眼的には「同和利権」とか「在日利権」とかあるようですが、それらは噛ませ犬でしょう。「創価」とその背後の中共というのは本命かもしれませんが。
彼らの理想的な統治形態は「神官政治」みたいなもの(ただし彼ら自身が神または神官)、あるいは「賢者による独裁」といっても良いかと思われます。
下世話な言い方をすれば「人に指図したい」「人を支配したい」というのが本音ではないのかと、、、
「人権を尊重すべき」と宣うのですが、自分と異なる考えをする人を尊重する気はないようです。まさに「合法的」に差別ないしは自分の思想、信条の押しつけを行いたいという卑怯なやり方です。ナチスが民主政治の下で合法的に政権を掌握していく過程が再現されているようです。
日本人には個人主義とか自由とかは荷が重いのでしょうか?

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