最近中国というと悪い話ししかきかないが、これまで比較的中国には穏健だったヨーロッパでも中国離れが起きているようだ、喜多さんが翻訳しているこの「『中国への密月』は終わった」という記事でその傾向が詳しく説明されている。
今週北京で第十回EU中国サミットが行われるそうだが、これまでと違って参加者の間ではかなり緊張した雰囲気が高まっているという。ヨーロッパによる中国に対する印象が悪化した理由は対中赤字や中国政府のスパイ行為、人権問題など多くある。

中国への前向きな世論の認識はこの一年間で劇的に下がった。フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリスでの世論調査では、20%から15%に下がっている。これは主に仕事のアウトソーシングと、EUの膨れ上がる対中赤字の結果である。対中赤字は一時間毎に€1,500万ずつ増えており、2007年は2006年の€1,280億から€1,700億以上に上りそうだ。

ヨーロッパのムードは、中国の産業スパイ事件やドイツ首相事務所やイギリス外務省(そして米国防総省)のコンピューター・ネットワークへのハッキング事件にも影響を受けている。
また、中国での、特にチベットでの人権侵害への懸念も同様だ。
ヨーロッパ企業も中国への不満の声を益々高めている。様々な差別的貿易および投資行為は、中国にあるヨーロッパその他の企業を苦しめており特に知的財産権の盗難や、中国金融サービス業、流通ネットワーク、そして保護対象産業への市場参入障壁が挙げられる。

ヨーロッパの中国に関するムードが悪化している徴候は去年の暮れに発表された欧州委員会の中国に関する「コミュニケーション」や欧州理事会の「結論」調書や今年初めの悲観的な「中国戦略文書」などに現れているという。
またヨーロッパの政権交代でこれまで比較的親中国だった政治リーダーたちが去ったこともヨーロッパの中国離れの要因になっているらしい。この中国への険悪ムードは、中国からの粗悪品流入や貿易赤字、スパイ行為、そしてこの間の香港でのバトルグループ寄港拒絶など、中国からのあからさまな敵意などでかなり頭にきているアメリカのムードと一致しているらしい。
もっとも比較的親米といわれるフランスのサルコージ新大統領は、中国訪問の際にアメリカが先導している中国への武器輸出禁止問題については輸出禁止を解禁すべきだという意志をあらわにしており、前首相のシラクよりは中道派とはいうものの、まだまだ武器輸出で金儲けをしたいお腐乱すフランスの中国市場への姿勢はかわらないようだ。しかしそれに関してフランス各紙がサルコージ大統領が中国に「へつらっている」と一斉に批判しているのはちょっと面白い。


1 response to ヨーロッパの中国離れ、でもフランスは武器を売りたい

アラメイン伯15 years ago

まったく同感です。自分もシラク政権の時にフランスの武器輸出について記事にしたことがあります。
http://blog.livedoor.jp/alamein/archives/50945304.html
反米的な思想の人ってアメリカのイラク戦争を批判するけど
イラクを軍事大国にした一番の責任はフランスでしょう。
イラクやリビアに平気でミラージュ売る国ですから。
アメリカの産軍複合体よりフランスの武器輸出のほうが世界平和にとってはるかに危険です。

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