アルカエダはアメリカ軍の激しい攻撃のおかげで(NATO及びイラク軍の活躍も忘れてはならないが)その勢力は衰退しつつある。しかし現社会にはびこるテロリストはアルカエダだけではない。レバノンで反対政党の政治家をどんどん暗殺しているシリア攻撃犬ヒズボラは去年のイスラエルの攻撃にもかかわらずその勢力は増すばかりである。もしもアメリカがイランと本気でやりあうつもりなら、ヒズボラの脅威を充分に念頭に入れておく必要があると、ベルモントクラブのレチャードは警告する。
イランが面と向かってアメリカと戦争をやるとなったら勝ち目はないが、イランがヒズボラのような手先を使って世界中のアメリカ関係の施設を攻撃するというやり方にはかなり効果があるだろう。イランにはヒズボラのほかにも諜報と警備担当の省Ministry of Intelligence and Security (MOIS) 、イスラミック革命団Islamic Revolutionary Guard Corps (IRGC)、クォッズを含む特別部隊などがある。
無論アメリカの民主党はイランとの戦争は絶対にやってはいけないと言い張る。しかし最初から武力行使はありえないと宣言することほど愚かなことはない。イランの学生が1979年にアメリカ大使館を占拠し人質を444日間も拘束したというのも、アメリカから何の報復もなかったからだと後で誘拐犯の学生達が白状しているくらいだ。
イランはアメリカと対等に外交などする気は毛頭ない。アメリカが武力で脅かしてこそイランは交渉の座に付くのだ。アメリカが外交優先で武力行使をほのめかさなければ、経済制裁の復讐としてイランおかかえのテロリストたちが欧米で暴れまくるのは火を見るより明らかである。


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