久しぶりにブログ村の政治カテゴリーを見ていたら、「アメリカの敵は日本の敵なのか」というエントリーを見つけたので読んでみたのだが、これは掲示板などでも同じような話を何度も聞いているので、常に日本とアメリカの関係を考えているカカシとしてはちょっとお答えせざるおえない。(注:段落だけ推敲させてもらった。)
まずは著者のアナベルさん(なぜか男性)のご意見から抜粋。

そもそも、日本は「テロとの戦い」というアメリカ発のスローガンを大義名分として自衛隊中東に派遣しましたが、本来アメリカが捉えている「テロ」というのは、アメリカの石油利権を邪魔立てする一部のイスラム原理主義過激派勢力のことを指していました。
石破防衛大臣をはじめ、政権与党の閣僚連中は、「世界平和のために、テロを封じ込めなければならない」と口を揃えていますが、ここで言われている「世界」とは、つまり‘アメリカ一国’のことを言っているに他なりません。
アメリカが‘悪’だと同定したから、テロリストたちは撲滅すべき対象と看做されているのです。しかし、一体「テロリスト」というのはどういう存在なのでしょうか?辞書には、「テロリズムとは、一般に恐怖心をひき起こすことにより、 特定の政治的目的を達成しようとする組織的暴力行為、またはその手段を指す」
とあります。
意義だけ捉えると、「テロリスト」というのは、ある‘行為’のことを指す言葉に過ぎません。すでにこの世界のうちに、「テロリスト」という存在が到来していたわけではないのです。「テロを撲滅する」という大義名分自体、「アメリカ一国の、 アメリカ一国主義による、 アメリカ一国利益のためのプロパガンダ」
だと肝に銘じておくべきでしょう。
世界をアメリカにとって「敵」か「味方」かで二分するそのような活動に日本がコミットすることが、どれだけの害悪をこの国に齎すことになるのかを想像しないわけにはいきません。

私はアメリカを攻撃したテロリストが日本にとっては敵ではないと考えるひとがいるということ自体に驚くが、アナベルさんはイスラム過激派テロリストによって過去から現在にかけて日本人が多く殺されてきたことをご存じないようだ。(エジプトやバリ島などがそのいい例) 
アメリカがアメリカの国益を最優先にして戦争をしたという見解には全く異論はないが、それに日本が無関係だという考えには全く賛成できない。イスラム系過激派によって石油利権が独占されて困るのは自国の未発掘の油田がいくらでもあるアメリカより石油資源をすべて輸入に頼っている日本のほうである。私はよく「石油のための流血反対!」などと唱えるひとに「石油のために戦争をやって何が悪い?」と反対に問いかけている。現代社会において石油は水や空気のようなものではないか?石油なくして一日でも生き残れる先進国が存在するのか?もしも川の上流にいる地主が自分たちのところで水をせき止めて下流の住宅街に水を流さなくなったら、争いが起きないかどうか考えてみて欲しい。
フセインイラクがクエートに侵略し、アメリカが率先した連合軍が阻止しなければサウジアラビアまでも侵略しようとしていた理由も、後にイランに攻め入った理由も、原因はただひとつ。中東の石油を独占することだった。フセインイラクが中東の石油を独占したらどうなっていたか?今年の夏、日本は稀に見る猛暑だったというのに、冷房を控えめにして省エネに励んでいたが、フセインイラクが石油を独占していたらこんなものではすまなかったはず。フセイン亡き後、イランが核兵器開発に必死になっているのも、本当はイスラエルなんかよりも中東の石油利権独占がめあてなのは明白。
今イスラム系テロリストの最大のスポンサーはイランだ。アメリカの軍事活動はこうした国々が石油利権を独占するのを防ぐためのものなのである。ところがアナベルさんは「原油の安定供給を乱す最大の要因がアメリカの軍事活動」にあると語る。こんな逆さまな議論があるだろうか?ま、彼のいう「罪のないアラブ人が何十万も殺された」なんて話はばかばかしすぎて答える価値もないので無視するとしても、

我々が確かな事実として知っておかなければならないのは、イラクのバグラム基地やアブグレイブ基地、そして、キューバのグアンタナモ基地の収容所に拘束されている8万3000人ものテロ容疑者たちの99%は、実はアメリカが「テロ」と同定している反米行動とは何の関係もない無実の一般人だという事実です。
これらの収容所では日常的にジュネーブ条約で禁止されている非人道的な拷問・虐待が行われていて、分かっているだけでも、すでに40人を超える無実のアラブ人が、施設の米取締官による拷問が原因で命を落としました。

でその証拠はどこにあるのかな?アナベルさんはアメリカを責める極端なことを言う割りにはその証拠を全く提示していない。それにアナベルさんは自分の知らないことをあまりにも知ったように言い過ぎる。ジュネーブ条約は正規軍で捕虜になった人間にだけあてはまるのであり、テロリストのような不正規戦闘員には全く適用されないのだということを全くご存じないらしい。だいたいそれをいうなら民間人を人質にして首をはねる行為はジュネーブ条約ではなんといっているのか是非アナベルさんにお聞きしたい。

世界を「親米」か「反米」かで二分するアメリカの世界戦略に日本がコミットするということは、「反米」主義者からすれば、日本もアメリカが推進している世界植民地化計画の加担者だと看做されることを意味します。日本にとって敵ではなかった人々が、アメリカに統制されながら「日本の敵」となっていくのです。

これは全く理屈が逆さまだ。イスラム系テロリスト達が911でアメリカを攻めたのはアメリカを憎んでいたからというよりも、アメリカは弱いと踏んだからである。ビンラデンが1998年のインタビューでアメリカは弱い、アメリカは戦わないとして、アメリカへの宣戦布告をしていた。私も含みアメリカ人は皆、アフガニスタンの山奥に潜む老人に何が出来るものかと鷹をくくっていた。その油断が911の悲劇を生んだのだ。
私はイスラム社会の文化について多々の書籍を読んだが、どれもこれも書かれていることに共通しているのは、イスラム社会は勝ち馬を応援するということである。アメリカが世界最強の国で、やたらに戦ったらひどい目にあうと思ったら戦争など仕掛けてこない。だから日本がテロリストから狙われたくないのであれば勝ち馬に賭けるほうが利巧というのものだ。

我々日本国民は、「アメリカの対テロ戦争に加担すればするほど、日本自身もアメリカによって虐待されている人々から敵と看做されるようになる」と胸に刻んでおくべきでしょう。イスラムの「テロリスト」たちは世界の敵ではありません。

こういう考えはナイーブとしか言いようがない。イスラムテロリストは先進国はすべて敵とみなしている。西洋風の価値観を受け入れた国はアメリカであろうと日本であろうと区別などつけていないのだ。イラク戦争に大反対をして一切協力しなかったフランスやカナダでもイスラム系テロリストによるテロ行為未遂事件がいくつも起きていることをアナベルさんはご存じないのだろうか?日本人だって肌が黄色いというだけ見逃してもらえるとおもったら大間違いである。すでに韓国軍の撤退は決まっていたのに、罪のない無関係な韓国の宣教師たちがタリバンのテロリストに拉致された事件は記憶に新しい。
それでもこれが、「テロリストという発想自体が、アメリカによって捏造された恣意的なフィクションに過ぎない」とアナベルさんは本気で言うのだろうか?アナベルさんの最後の一言は完全に意味不明なのでノーコメント。

日本人でありながら「親米保守」を語る連中は、論理的理的にいって、その存在そのものがアンビヴァレンスなプロットなのです。恥を知りなさい。

親米がどうのこうのという前に、日本の防衛に目を瞑れというアナベルさんこそ恥をしりなさい、とカカシはいいたいね。


1 response to どうして日本がアメリカに協力すべきなのか

アラメイン伯12 years ago

まったく同感ですね。9・11でも日本人も大勢亡くなってます。
フセインに虐殺された何十万もの人達にどうして反米派の人達は目を向けないのでしょう?
私は反米的な思想の人達に知性の欠片も感じません。

ReplyEdit

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *