オーストラリア在住のフィリピン人ブロガー、レチャードがビルマの友人から手紙をもらったといって紹介している。先日、日本人記者がビルマの紛争に巻き込まれて射殺されたことに関して書かれた手紙だ。

今夜床につく前に私は仏に祈る。朝日本人として目が覚めますようにと。私はこれまでずっとビルマ人だった、そして国連の「人権の普遍宣言」(The Universal Declaration of Human Rights)を読んで以来すべての人間の命の価値は等しいと信じてきた。しかし私はここ数日間で現実の厳しさに目覚めた。

日本人ジャーナリストがラングーンで殺されてからの日本政府の反応をみていて、私はひとりの日本人の命が何千というビルマ人の命より尊いことを知ったのだ。日本政府はビルマ人がフンタの手によってどれほどひどい目にあわされてきたかずっと前から知っていた。裁判なしの処刑、強制労働、強制移住、子供の強制徴兵やもっとひどい悪行について知っていた。だが、日本政府はそんなことには無関心で軍事ユンタと交渉し援助してきた。
突然日本の副外相は日本貴社の死因を調査するためビルマを訪れるという。誤解しないでいただきたい、私を含めすべてのビルマ人は永井さんがビルマ人が毎日のように体験している地獄のような生活を世界中に知らしめようと努力してくれたことには感謝しているのだ。彼の家族にはお慰めを申し上げたい。悲しいのは無実の日本人の命が失われたのは、日本政府が何十年にも渡って現状を無視しつづけてきたからなのだ。
私はまたすべてのビルマ人が日本人として目をさますことを祈ろう。仏はよ、どうか御慈悲を。私たちを日本人として目覚めさせてくれたまえ。
ザウ・タン(Zaw Tun)

これに対してレチャードは、ビルマの自由を勝ち取るためには、国連の人権宣言などを頼りにしていても何の足しにもならないと語る。日本政府が日本市民を守るのはあたりまえだ。しかし日本政府がそのようにふるまうのも、日本人が他国をたよりにせずに自分達の手で自分達の市民を守ろうと政府を設立したからである。国連の連中はビルマ人を気の毒に思ったとしても、ビルマ人を救うために指一本貸してはくれないだろう。ビルマ人がたよりにできるのはビルマ人だけだ。
ビルマの問題はビルマにビルマ市民を守れるような本来の意味での政府がないことにある。ビルマ人自身が本当の政府を望まない限りは、たとえ日本政府が望んだとしても、日本政府にビルマを救うことはできない。
「ビルマはひとりだ」とレチャードは言う。

君たちはひとりぼっちだ。だが君たちには君たち自身がある。君らの政府がどれほど似非ものになろうとビルマ人は男だ。助けはくるかもしれない。だがそれをあてにするのは懸命ではない。君らには君らの男気に頼るしかない。君らの方にこそ自由へのわずかなチャンスが担っている。そこから法が生まれるのだ。国際法などというブルッセルでお菓子やコーヒーを飲みながら作られるのではなく、君らの間から生まれるのだ。統治される民の合意によって。

君らは寂しいだろう。だが助けはこない。自由への道が長く厳しく苦痛に満ちたものではないといえば嘘になる。『死と悲しみが君らの道ずれだ。苦労が君らの着物だ。辛抱と勇気のみが君らの盾だ。』この道こそが君らの歩むべきみちなのだ。なぜなら人として他に道はないからだ。
私には君らに捧げるどんな力もない。ただ言えることは主イエス・キリストと仏のお導きがありますように。そして君らを故郷へお導きなさいますように。

アーメン。


1 response to 日本人になりたい! あるビルマ人の悲痛な叫び

アラメイン伯12 years ago

日本の人はアメリカのネオコンを悪く言うけど、現在のミャンマーの状態をどう考えるのだろう?
ネオコンとよばれる人達が政権からさった今、どうやってミャンマーの人達を救ったらいいのでしょうか?

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