BBCオンラインニュースによれば、デンマーク警察はコペンハーゲンで爆弾テロを企てていた、アルカエダ系テロリスト二人を逮捕したとある。逮捕された二人のほかにも6人の移民が事情聴取のため一時拘束されたが後に釈放された。
BBCはデンマークがテロリストに狙われたのはデンマークがアメリカが率いるイラク戦争にも参加しており、それがイスラム教過激派の攻撃対象となっている可能性もあるとし、また、去年はデンマークの新聞がモハメッドをおちょくった漫画を掲載して世界的にもイスラム教徒の怒りを買ったことも理由にあげている。
警察によれば11の住所が一晩の偵察の末家宅捜査されたということだが、容疑者の行動は大分前から偵察されていたようだ。
デンマークでは今年の2月にもパレスチナ系移民が一人テロ陰謀の罪で有罪になっているが、後の三人は無罪、もう一人は再裁判を待っているという。
これとは別にデンマークのコペンハーゲンでは数カ月前に麻薬使用者の巣窟となっていた居住区が閉鎖されて依頼、暴動が何回か起きている。これは今年三月の事件

木曜日対テロ機動隊が「若者の家」と呼ばれるNoerrebro地域に無断居住していた住人を立ち退かせたことがきっかけで、暴動が起き、何十人もの外国人を含む500人以上が逮捕された。

この建物は麻薬中毒者などの浮浪者が違法に住み込み治安も乱れ衛生的にもかなりひどい状態になっていたため、取り壊されたのだが、その六か月後の日曜日、記念日だというので若者たちが集まって車を燃やしたりして大暴れした。その結果63人の若者が逮捕され、警官が怪我を負うなど大変だったらしい。
コペンハーゲンといえば、アンデルセンで有名なヨーロッパでも平和な象徴みたいな都市だったが、いまでは人魚姫の彫像がしょっちゅう赤いペンキが塗られるなどいたずらがたえないというし、ひと昔前では考えられないような治安の乱れ方をしている。
この暴動がイスラム教移民らによるものかどうかは分からない。何しろ欧米の新聞は犯罪者がイスラム教徒の場合は信じられないほど神経質になるので、ここにある「外国人」が単に近隣諸国からの欧州人なのかアラブ系の外国人なのかはちょっと不明。
ところで、最初のテロリスト逮捕にからんで面白い話がある。いつもヨーロッパからの話題を提供してくれているGates of Viennaで、デンマーク在住のKepiblancさんが書いたものだ。
デンマークにもかなり多くのイスラム教移民が在住しているが、そのなかでも例の漫画に声高に抗議をして世界中にイスラム教徒を煽った教祖が最近病死した。その後がまのカッサム・アクメッド(Kassem Ahmad)は先代に負けてはならぬと何か話題になることはないかと考えたらしい。そこでアクメッドはイスラエルからユダヤ人を追放しようという内容の記事を書いた。「彼等はみな出身地の本国へ帰るべきだ。もともとの原住民であるパレスチナ人に国をとらせ、イスラエルとして知られていた土地に新しい名前をつけよう」
アクメッドの計画どおり、この記事はデンマーク最大の新聞、 Jyllands-Posten, に掲載された。そこまではよかったのだが、次の日になって、、、

無論アクメッド氏は無信教者から彼の提案に対する反応として、そのような読者からの編集者への投稿のひとつや二つは予想していた。主流メディアへのそのような「編集者への投稿」は普通均衡をたもつため同等の数の反対意見とともに掲載されるのが常だ、「公平で均衡」というやつだ。しかし、なんと、次の日の投稿欄では全く同じ内容の手紙で紙面いっぱい埋め尽くされていた。その内容とは「アクメッド氏の提案を真剣に受け止めデンマークから一人残らずモスリムを出身地へ送り返そうではないか。そうした上で話合いといこう。」 第二提案も、反対意見もひとつもなかった。すべての手紙が「モスリムはデンマークから出ていけ」という要求だったのだ。

その翌日の4日、テロ陰謀を企てていたイスラム教徒8人が逮捕されたというニュースがデンマークに流れた。
やぶ蛇だったね、アクメッド君!


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